PureFlowを活用したテレワーク環境の通信品質を改善する方法
コロナ禍によってネットワーク環境の準備が整わないまま急遽テレワーク(在宅勤務)に対応した多くの企業では、通信の集約ポイントにおける遅延やパケットロスなどによる業務効率の低下という問題に直面しており、この問題の解消が重要になってきます。
前回のコラムではこの直面した通信上の課題に対し、安定した企業内ネットワークの実現に向けてQoSの観点でネットワーク再設計することの重要性についてお伝えしました。
今回のコラムでは、PureFlowを利用した通信の品質改善についてご説明します。
PureFlowとはどのような製品か
PureFlowはトラフィックを条件に応じて分類し、各トラフィックの必要となる最低帯域や上限帯域などを設定し帯域制御を行う装置で、瞬間的に大量のパケットが流れるバーストトラフィックの平滑化に秀でた製品です。
例えば、拠点単位やユーザー単位、アプリケーション単位、IPアドレス、VLANなどの条件で物理回線を仮想的に分割することができますので、互いの通信の干渉を防いだ通信環境を実現できます。
PureFlowでのテレワーク環境通信品質改善におけるポイント3点
PureFlowは以下のような特徴を持っているため、テレワーク環境下で発生する通信の集約ポイントにおける遅延やパケットロスなどの問題を解消することが可能です。
- ① 拠点、業務(社内サーバ)、クラウドサービス単位などで帯域制御が可能
- ・標準機能によるIPアドレス、ポート番号での拠点、業務などの分類だけでなく、ドメインフィルタ機能(オプション)により、DNSメッセージから対象ドメインのIPアドレスを抽出しトラフィック分類に利用できるため、IPアドレスがダイナミックに変わるクラウドサービスにも対応可能。
- ・クラウドサービス、通常インターネット利用、テレワーク通信等、それぞれで必要な帯域を確保するため、アクセス集中時でも通信品質の高いネットワーク環境を実現。
- ② 階層化制御により細かい帯域制御ポリシーに対応可能
- ・拠点ごとに帯域を保証し、さらにその中で業務ごとにも帯域保証するといった階層化制御が可能。
- ・帯域保証していたとしても、保証している通信がその帯域を使用せずに余剰帯域が発生している場合には、その余剰帯域を他の通信で使用することが可能。そのため、特定業務/ユーザーによる帯域占有やアクセス集中による輻輳・遅延・パケットロスを抑制するだけでなく、効率的な帯域利用環境も実現。
- ③ テレワークユーザー利用帯域公平制御
- ・テレワークユーザーの帯域利用公平性を保つための公平制御設定も可能。
- ・専用装置ならではの多くのキュー数に対応しているため、ユーザー数が多くても対応が可能。
※GSXでは最大30万ユーザーまで対応(オプション利用時)
これらの機能をテレワーク環境下で活用した場合のPureFlow制御イメージは下図をご参照ください。

PureFlowを採用いただくことで、限られた帯域の効率的な利用が可能です。
テレワーク利用だけでなく、ネットワークの運用で課題を抱えているお客様にはおすすめできる製品です。
本コラムはいかがでしたでしょうか?興味がありましたら製品担当と情報交換することもできます。お気軽にお申し付けください。
お問い合わせはこちらから:https://itps.scsk.jp/pureflow/inquiry