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【2026年最新】BigQueryの料金体系を完全解説|高く感じやすい理由とコスト最適化の考え方

データ活用
2026.01.28

なぜ「BigQueryの料金は高い」と感じるのか?よくある不安と背景

BigQueryを使い始めてしばらく経ち、
想定より料金が高く感じる」「なぜ料金が月ごとに大きく変動するのか理由がわからない
といった疑問や課題を感じたことはないでしょうか。

BigQueryは手軽に始められる一方で、活用の幅が広がるほど「なぜこの金額なのか」が見えにくくなっていきます。さらに、2023年にBigQuery Editionsが登場して以降、料金体系は複雑化し、最適なコスト管理は容易ではありません。

そこで本記事では、2026年現在の最新仕様を踏まえ、BigQueryの料金が高騰する原因を整理したうえで、現在の利用状況に合わせてコストを「予測可能な状態」で管理するための具体的なステップを解説します。

2026年時点のBigQuery料金体系を整理

BigQueryの料金は大きく分けて、「ストレージ料金」と「クエリ(分析)料金」の2つで構成されています。どちらも従量課金が基本となるため、使い方によってコストの出方が大きく変わる点が特徴です。まずは全体像を把握するために、BigQueryの主な料金要素を整理します。

※以下は東京リージョンにおける代表的な目安価格です。実際の料金は利用条件や契約形態により変動します。
 

1. 全体像:ストレージとクエリの課金モデル

区分 料金モデル 課金対象 代表的な価格感(目安)
ストレージ(保存) 論理サイズ 圧縮前のデータ量 約 $0.02 / GB / 月
ストレージ(保存) 物理サイズ 圧縮後のデータ量 約 $0.05 / GB / 月
クエリ(分析) オンデマンド スキャンデータ量 約 $6.25 / TB
クエリ(分析) Editions スロット使用時間 次の表を参照

  

2. クエリ料金の詳細:Editions グレード比較

グレード Autoscale単価(目安) 主なターゲット・用途
Standard 約 $0.05 / slot-hour 個人・小規模チームでの分析
Enterprise 約 $0.08 / slot-hour 一般的な企業利用(ガバナンス重視)
Enterprise Plus 約 $0.13 / slot-hour ミッションクリティカルな大規模基盤

 
このように、BigQueryのコストは「何をどれだけ使ったか」によって決まります。次章からは、それぞれの料金がどのような場面で増えやすいのかを詳しく見ていきます。
  

ストレージ料金 | どこでコストが増えやすいか

ストレージ料金は、BigQuery上に保存しているデータ量に応じて発生します。
一見するとシンプルですが、以下のようなケースで想定以上に増えやすくなります。
 
 - 古いデータを削除せず、そのまま蓄積し続けている
 - バックアップ用途のテーブルが増え、実利用されていないデータが多い
 - ログやイベントデータを高頻度で取り込み、保持期間を決めていない
 
特にAI分析や長期トレンド分析を目的にデータを残し続ける場合、
「使っていないが消せないデータ」がコストを押し上げる要因になりがちです。

クエリ(分析)料金 |料金が跳ねやすい理由

クエリ料金は、実行したクエリが読み取ったデータ量に応じて発生します。
この仕組みが、「請求額が跳ねる」と感じやすい最大の理由です。
たとえば次のような状況では、意図せずコストが増えやすくなります。

 - テーブル全体を毎回スキャンするクエリを実行している
 - 検証・試行錯誤のクエリを何度も実行している
 - 部門ごとに同じような分析クエリが繰り返し実行されている

クエリは実行した瞬間に課金が発生するため、
利用状況を把握していないと「気づかないうちに使っていて、請求を見て驚く」状態に陥りがちです。

BigQueryのクエリ(分析)料金は2つの考え方がある

BigQueryの分析料金(クエリ料金)は、
「使った分だけ支払う」か、「一定の処理能力を確保して使う」か
という2つの考え方に分けることができます。

どちらが正解というわけではなく、
利用頻度や利用部門の広がり方によって、向き・不向きがはっきり分かれるのが特徴です。

こうした考え方の違いを具体的な料金体系として整理したのが、
「オンデマンド課金」と「BigQuery Editions」です。

それでは、それぞれの違いを見ていきましょう。
 

1. オンデマンド課金(従量課金)|利用状況を管理しないと高くなる

オンデマンド課金は、クエリがスキャンしたデータ量に応じて料金が発生する、
BigQueryの基本的な料金モデルです。
東京リージョンでは、2026年時点で1TBあたり約6.25ドルが目安となります。
 

〇メリット

 - 使った分だけ支払うため、利用頻度が低い場合はコストを抑えやすい
 - 事前のキャパシティ予約が不要で、スモールスタートしやすい
 

〇注意点(コストが跳ねやすい理由)

 - データスキャン量が増えると、費用がそのまま積み上がる
 - 検証・分析の試行錯誤でクエリ実行回数が増えやすい
 - 部門ごとに自由にクエリが実行されると、利用状況を把握しづらい

オンデマンド課金は柔軟性が高い一方で、
「誰が・どの用途で・どれくらい使っているのか」を管理しないまま使い続けると、
コスト予測が難しくなり、請求額が想定以上に膨らみやすい点には注意が必要です。
 

2. BigQuery Editions(容量ベース)|予算管理しやすいが設計が重要

BigQuery Editionsは、一定の分析処理能力(スロット)をあらかじめ確保して利用する料金モデルです。オンデマンド課金と比べ、月額コストを見通しやすいのが特徴です。
 

〇主な利用形態

 - オートスケール:利用量に応じて処理能力を自動調整
 - コミットメント:一定の処理能力を予約して利用
 
部門横断での利用が進み、「毎月どの程度の処理量が発生するか」という最低ラインが見えてきた段階では、Editionsの方が予算管理しやすく、結果としてコストを抑えられるケースが増えてきます。
ただし、割引を狙って「コミットメント」を大きく契約しすぎると、 実際には使っていない枠にも支払いが発生し、コストが無駄になってしまう点には注意が必要です。
 

3.  オンデマンド vs Editions|失敗しやすい選び方比較

BigQueryの料金モデルは、
「何に対して課金されるか」が大きく異なります。まずは全体像を表で整理します。
 

〇オンデマンド課金とBigQuery Editionsの比較

特徴 オンデマンド BigQuery Editions
料金単位 スキャンしたデータ量(TB) 利用したスロット数(秒または分)
コスト予測 難しい 比較的容易
スロット予約 不要 必要(分単位、月単位など)
用途 利用頻度が低い、開発・検証 本番環境、大規模な分析

  

〇失敗しやすい選び方

この違いを踏まえずに選ぶと、次のような状態に陥りがちです。

 - 利用頻度が読めない段階でEditionsを選んでしまう
 - 少量利用なのに、常時スロットを確保してしまう
 - 定常処理があるのに、オンデマンド課金のまま使い続けている

オンデマンドは「使わなければ安い」、
Editionsは「使う前提なら管理しやすい」という考え方が基本です。

重要なのは、現在の利用状況と今後の利用拡大を見据えた見通しを前提に、自社に合った料金モデルを選ぶことです。

「オンデマンド」「Editions」「コミットメント」はどう使い分ける?

オンデマンド課金とBigQuery Editions、さらにコミットメントは、
「どれが安いか」ではなく、「自社の利用状況に合っているか」で選ぶことが重要です。

特に、クエリ実行の頻度、利用部門の広がり、定常処理の有無によって、最適な料金モデルは大きく変わります。

以下では、現在の利用状況を起点に、
どの料金モデルを検討すべきかを整理した判断フローを紹介します。
 

BigQuery 料金モデル選択フロ

  

Step 0:現在の利用状況を把握し、Editionsを使うべきか判断する

まずは、本当にBigQuery Editionsを検討すべき段階かどうかを確認します。
ここが、判断フローにおける最初の分岐点です。

「どれくらい使われているか」と「どのように使われているか」の2点です。
 - INFORMATION_SCHEMA.JOBS を利用し、クエリのスキャンデータ量、実行時間、スロット消費量を確認
 - Cloud Billing レポートで、日次・月次のコスト推移を把握

これらの情報をもとに、
クエリ実行が特定の時間帯に集中していないか、
あるいは一定期間にわたって定常的な分析処理が発生していないかを確認します。

👉 利用量が不安定な場合は、引き続きオンデマンド課金が適しています。
👉 毎月ある程度の利用が見えてきた場合は、Editionsを検討するタイミングです。
 

Step 1:BigQuery Editionsをオートスケールで使い始める

Editionsを使うと判断した場合、まずは「オートスケール(従量課金)」で運用を開始します。最初から枠を予約(コミットメント)せず、まずは実際の消費量を測定することがポイントです。

確認・設定すべきなのは、「処理能力の枠組み(スロット数)」です。
 - 最大スロット(上限値):予算やパフォーマンス要件に基づき、一時的に使える上限を設定
 - 容量管理画面:実際の使用量や、上限に達して「処理待ち」が発生していないかを確認

👉 処理待ちが頻発し、速度に不満がある場合は、最大スロットの引き上げを検討します
👉 消費スロットが一定水準で安定している場合は、次のステップ(コミットメント)へ進みます。
 
 

Step 2:コミットメント(予約枠)でコストを最小化する

Step 1で「常に使っているスロット量」が把握できたら、最終段階であるコミットメントの購入を検討します。これは、一定枠を予約することで大幅な割引を受けるステップです。

確認・判断すべきなのは、「確実なベースライン」の特定です。
 - 最低消費ラインの特定:24時間365日、ほぼ確実に消費しているスロット量を確認
 - 一部コミットの検討:全量を予約せず、まずは「確実に使う分だけ」をコミットメントにする

👉 定常的な利用が予測できる場合は、その分をコミットメントに切り替えてコストを削減します。
👉 突発的な増減(スパイク)が発生する分は、そのままオートスケールに任せて柔軟性を維持します。
 

フローのポイントまとめ

このフローで重要なのは、料金モデルは「一度決めて終わり」ではなく、利用フェーズに応じて段階的に移行するという考え方です。
オンデマンド → Editions → コミットメントと実態に合わせて選択肢を切り替えることが、
BigQueryを長期的に使い続けるうえでのコスト最適化につながります。

BigQuery Editionsで料金が高くなりやすい3つの落とし穴

利用が進むと、料金が想定以上に膨らむことがあります。
ここでは、特にBigQuery Editionsを利用する場合に注意すべき
3つの落とし穴と対策を紹介します。
 

1. データ量やスロット設計を見誤る

BigQuery Editionsを従量課金で使用する場合、ベースラインと最大スロットの設定が重要です。
 - ベースライン:最低限確保する処理能力
 - 最大スロット:ピーク時に対応できる処理能力

設定を誤ると、ワークロードが増えたときに必要以上にスロットを消費してコストが膨らみやすくなります。対策としては、ワークロード状況を定期的に監視し、ベースラインや最大スロットを適切に調整することです。

イメージとしては、ベースラインのスロット数までは固定料金として支払い、ベースラインから最大スロット数までの分は従量課金として支払う形になります。この仕組みを理解し、適切に設定することで、従量課金での予期せぬコスト増を防ぐことができます。
 

2. コミットメント購入のタイミングを誤る

BigQuery Editionsには、スロットを長期的に予約して割引を受ける「コミットメント購入」という仕組みがあります。常時多くのスロットを消費しているワークロードでは、事前にスロットをまとめて購入することでコストを抑えつつ、必要な処理能力を確保できます。下記の図は、常時多くのスロットを消費しているようなワークロードに対して、スロットをまとめて購入しています。

ただし、図の例は極端なケースであり、オンデマンド課金で利用している状態からいきなりコミットメントに切り替えることはまれです。利用量が安定していない段階で購入すると、使わないスロット分が無駄になりやすいため注意が必要です。そのため、まずは従量課金で運用し、ワークロードが安定してきたタイミングでコミットメントを導入するのが効果的です。
 

3. 従量課金とコミットメントの併用を考えない

従量課金だけ、あるいはコミットメントだけで運用すると、ワークロードの増加や季節変動に対応できず、結果的にコストが膨らむケースがあります。

例えば、従量課金でBigQuery Editionsを使っていた場合、扱うデータ量や連携先が増え、ワークロードが拡大すると、設定したベースラインだけでは追いつかなくなることがあります(下図参照)

このとき、ベースラインを引き上げることもできますが、長期的に見てワークロードが変動するなら、一部をコミットメントで固定し、ピーク時は従量課金で対応するという併用運用が有効です。

こうすることで、無駄な支払いを防ぎつつ、必要な処理能力を柔軟に確保できます。従量課金とコミットメントを適切に組み合わせることが、BigQueryを長期的にコスト最適化して運用するポイントです。

まとめ|2026年のBigQuery料金は「理解」と「選び方」で大きく変わる

BigQueryの料金は、正しく理解し、成長に合わせてモデルを切り替えることで「コントロール可能なコスト」に変わります。最後に、今回解説した最適化への最短ルートをおさらいしましょう。
 

1. まずは現状把握:
INFORMATION_SCHEMA や管理画面を活用し、自社の「データ消費の癖」を可視化する。

2. 「段階的」な移行:
いきなり最安を狙ってコミットメントを組むのではなく、オンデマンド → Editions(オートスケール) → コミットメント併用へと、利用実績に合わせてステップアップする。

3. 柔軟な組み合わせ:
2026年現在の主流は、ベースライン(予約枠)で固定費を抑え、突発的なピークはオートスケールで逃がす「ハイブリッド運用」です。

BigQueryは「高い」サービスではなく、「工夫次第で圧倒的なコストパフォーマンスを発揮する」サービスです。まずは自社の現在のステップがどこにあるか、管理画面を確認することから始めてみてはいかがでしょうか。

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