Industry 産業
エンタープライズソリューション第四部
課長
社会学部卒業|2001年入社
デジタルサプライチェーン事業の推進にあたってSCSKが注力する5つの施策のうち、主に「営業」「アライアンス」を担当。従前の取引で強固な信頼関係を構築できている大手既存顧客6社を対象にした事業のモデル化と、コンサルティングファームとの連携を中心とした、デジタルサプライチェーン事業全体のまとめ役を担っている。
エンタープライズソリューション第四部
課長
理学部卒業|2004年入社
顧客企業への基幹パッケージシステム「SAP」の導入プロジェクトに携わってきた経験を活かし、本事業の5つの施策のうち、主に「人財」「育成」「知財」を担当。事業に関わる従業員向けの教育体系の考案・実施をはじめ、本事業を通じて蓄積したノウハウを知財化する取り組みにも従事している。
記事内の情報は2023年度取材当時のものです
デジタルサプライチェーン事業の特色
顧客企業の
データドリブン経営を実現
大手製造業の多くは、会社経営の中心となる基幹システムと、各事業部門の販売・在庫や生産計画・実績管理といった事業運営情報を管理する周辺システムの連動が不十分で、経営状況をタイムリーかつ正確に把握することが難しい問題を抱えていらっしゃいます。
そこでSCSKとして、大手製造業の基幹システムと周辺システムの構築を包括的に支援し、企業に関わる全てのデータの一元管理を実現させようという構想を掲げました。我々はこれを『デジタルサプライチェーン事業』と称してビジネス展開しています。昨今では、成長戦略として異業種との協業によるオープンイノベーションの重要度が増していますが、コラボレーションを検討するうえでは企業間での関連データの提供・確認が不可欠です。また、カーボンニュートラルを目指すうえでも、全体像の把握は喫緊の課題となります。デジタルサプライチェーンによってリアルタイムでのデータ活用・分析が可能になれば、お客さまは、各課題に応じてタイムリーに的確な判断を下すデータドリブン経営を実現できると考えています。(T.M.)
デジタルサプライチェーンの具体的施策
5分野で事業を強力推進
デジタルサプライチェーン事業を成長戦略の要のひとつと位置づけているSCSKでは、以下のように5つの分野に分けて施策を推進しています。
[人財]
本事業のプロジェクトは規模が大きいため、ニーズに対応できる体制を整えるには、基幹システム「SAP」領域に従事する人員を補強する必要があります。他領域からの要員シフトや新卒採用・キャリア採用の拡大、M&Aや他社との提携などを通じ、2030年までに1,000人規模になることを目指しています。(A.O.)
[育成]
「SAP」基礎教育や先行案件におけるOJT、リクエストや必要性に応じた研修・育成メニューの新設などで、育成モデルの整備を進めています。(A.O.)
[営業]
既存顧客のうち特に信頼関係が強固な大手6社からご理解を得て、先行導入を推進中です。実績を通じて事業をモデル化したうえで、幅広いお客さまへの対応を企図しています。(T.M.)
[知財]
基幹システム領域と周辺システム領域の担当者でワーキンググループを発足し、互いの知見やノウハウを融合・昇華させることで、SCSKの知財として確立していきます。(A.O.)
[アライアンス]
「人財」「営業」「知財」の取り組みを強化・拡大するため、大手コンサルティングファームと連携しています。営業分野では、先行6社以外のお客さまへのアプローチも始めています。(T.M.)
本事業が従業員にもたらす利点
コンサルティングも含めた
総合力を育成
これまでは、お客様の個別システム単位にSCSKの担当部署が分かれている状況でした。それによって、従業員のキャリアアップの道筋が対象とするシステムに限られているケースもありました。
しかし、上記「育成」「知財」で触れた通り、現在の私たちは個別に高めてきた専門性の融合を進めています。そのための育成体制についても社を挙げて注力しており、本事業に携わる社員にとっては、専門性はもとより顧客企業の全体像を捉えてコンサルティングできるような総合力も高められる環境が整いつつあります。幅広い業務領域やさまざまなIT技術を使ったシステム構築に従事することで、次なる目標や新たな興味の対象を見出す機会も拡大すると考えています。
本事業の展開は、SCSKの重要な成長戦略でもありますから、会社の成長に繋がるという点においても、従業員のモチベーションは非常に高くなっています。こうした状況や環境は、ITエンジニアとして成長意欲の高い方にとって大きな魅力・メリットになると思います。(A.O.)
今後の挑戦や可能性
顧客企業の課題解決に貢献し、
グローバル展開を目指す
「ロボットやAIの導入による労働改革」「地球規模の課題となっているCO₂排出量削減」「侵攻・紛争にともなう地政学リスクへの対応」など、製造業のお客さまが直面なさっている課題は多種多様です。IT技術がより重要性を増していくなかで、今後は、もっとSCSKの存在意義を高めていけるはずです。また、SCSKが多くのスペシャリストを擁している基幹システム「SAP」は、グローバルで活用されているソリューションなので、デジタルサプライチェーン事業を確立すれば、日系企業の海外展開などグローバルへの展開も視野に入れることができます。一日も早い実現を目指し、事業のモデル化を加速したいですね。(T.M.)
デジタルサプライチェーン事業を確立すれば、導入の要望が数多く寄せられるはずです。そのニーズにしっかりお応えしていけるよう、製造業のITの全体像を捉えて、お客さまの課題に気づき的確に対応できる人財を、スピード感をもって育成していきます。元々、製造業の案件を数多く手がけてきたアドバンテージをさらに強固にすることで、IT業界におけるSCSKの競争力をより高めていきたいと思っています。(A.O.)