ダイバーシティ&インクルージョン(DEI)
DEIに関するトップメッセージ
ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン(DEI)に関するトップメッセージ
当社は、社員一人ひとりの多様な個性や価値観を尊重し、互いの力を最大限に活かすことが、変化する社会情勢に対応し、多様化するお客様ニーズに応える価値あるサービスを提供し続ける上で必要不可欠であることから、DEIを重要な経営戦略の一つと位置付けています。
また、これまで進めてきた働き方改革や健康経営の取り組みを土台に、社員一人ひとりが働きがいを抱き、いきいきと活躍できる組織文化の実現を目指しています。
これらを通じて、当社は、「人」という経営資産を活かして、社会へ新たな価値を提供し続けるとともに、社員はもちろん、当社事業に関わる全てのステークホルダーの皆さまとともに持続可能で豊かな社会の実現に貢献してまいります。
代表取締役 執行役員 社長 當麻 隆昭

DEI推進の考え方
「多様な人材がお互いに仲間として認め理解し合うことで組織力を上げること」を目的に、「属性」「思考内容・能力」「表明される意見・見解」の3つの観点から組織として多様性をお互いに理解し、活かす施策を展開しています。全ての人材の能力を最大限に引き出し、その力を事業成長に活かすことで、持続的成長と新たな価値を創造し続ける企業を目指しています。

DEI推進の体制
SCSKは、2012年よりDEI推進の専任組織を設置し、女性やシニア、障がいのある社員の活躍支援などさまざまな取り組みを展開しています。またSCSKグループ全体での取り組みも推進していくべく、担当役員を設置し取り組みを強化しています。多様なバックグラウンドを有する人材が互いに尊重し合い、いきいきと活躍できる職場を目指し、DEIの理解浸透・定着を目的として階層別の研修や、全社員向けのセミナー開催のほか、ポータルサイトや社内報を活用し、DEIの推進意義や取り組み紹介、経営トップのメッセージ発信など定期的な情報発信を行っています。
中期経営計画においては、全ての人材の活躍がSCSKの成長ドライバーであると認識し、DEI推進を人材価値最大化に必要な要素の一つと位置付けています。また、DEIとともにBelongingの要素も踏まえた取り組みを推進していくべく「DEIB推進委員会」を設置し、全社でこの取り組みを推進しています。
組織風土醸成
インクルージョン推進ガイドブックの策定
全社員がDEIについて共通の認識を持ち、実践できるよう自社の考え方や言葉の定義などをまとめた冊子を制作・配布しています。インクルーシブな組織風土の醸成に向けた具体的な行動やアドバイスも掲載しており、冊子を研修などで活用しながら全ての社員が安心して最大限の力を発揮できる組織を目指しています。

属性の多様性(Profile Diversity)
女性の活躍推進・登用推進
女性活躍推進は、当社の目指す「2030年 共創ITカンパニー」実現に向けた経営方針を支えるDEI推進の基盤であり、当社が経営戦略として位置付ける「サステナビリティ経営」を実践する上で欠くことのできない要素です。
2021年より、重要な意思決定に関わる女性の比率を高め、経営の多様性を確保するために、役職別に登用目標を設定し、育成プログラムを実施しています。また、事業組織の責任者が育成候補者を指名し、サポーターとして育成に取り組むサポーター制度(部長級育成)・サポータープラス制度(役員級育成)を導入しています。上位役職への女性登用を積極的に進めることで、多様な視点から組織運営や事業活動に取り組み、一層の価値創出を目指しています。
また、事業の中核を担うITに関する高度な専門性(専門性認定制度レベル5以上)を保有する女性についても、計画的に育成を進めています。これらの女性活躍・登用推進を通して、部長級以上の女性ライン管理職数を2026年3月期までに3倍以上とすることを目標に設定しています。(2024年3月期実績1.3倍/2023年3月期実績対比)
女性活躍推進法における行動計画
計画期間 | 2021年4月1日から2026年3月31日までの5年間 |
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SCSKの課題 |
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取組目標 |
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具体的な取り組みについては以下のサイトに記載しています。

「えるぼし」認定
SCSKは、女性活躍推進法に基づく優良企業認定「えるぼし」を取得しています。
この認定は、女性の活躍推進に関する取り組みの実施状況が優良な企業を厚生労働大臣が認定するもので、SCSKは全評価項目(①採用、②継続就業、③労働時間などの働き方、④管理職比率、⑤多様なキャリアコース)において基準を満たしており、最高位である3段階目の認定を取得しました。
(2016年8月認定取得)
仕事と育児・介護の両立支援
SCSKでは、性別にかかわらず仕事とライフイベントを両立し、安心して就業を継続できる環境づくりを進めています。また、ライフイベント後もキャリアを積み重ねられるよう、時間や場所にとらわれない多様で柔軟な働き方を可能とする制度を整備してきました。
育児との両立支援においては、男女ともに育児に参画しながら仕事との両立ができる環境を整備することを目指し、制度を設計しています。育児休業の分割取得や育児に関する特別休暇の拡大に取り組んだ結果、男性社員の育児休業取得率は5年前に比べて10倍に増加し、育児休暇も含めると育児に関する休業・休暇の取得率は93%を超えています。
仕事と介護の両立においては、介護が発生しても就業継続を可能とするための備えとして、介護セミナーや個別相談会を通じた情報提供を積極的に行っています。
シニア人材の活躍推進
グランドデザイン2030で描く「共創ITカンパニー」にふさわしい、持続的、発展的な事業成長を遂げるべく、すべての人材が年齢にかかわらず、その力を最大限発揮し活躍し続ける組織を目指し、シニアの活躍を推進するとともに、必要な制度や環境を整えていくことを重要な経営課題の一つとして取り組んでいます。
大きな枠組みとしては、2013 年より50 代以上の社員を対象とした包括的な人事制度として「実年キャリアプラン」を導入し、業界に先駆け65歳完全雇用を実現してきました。2018年にはシニア人材をSCSKの主力人材として位置付け、60歳以降65歳まで正社員としての雇用と、高い組織貢献に報いる処遇を実現する「シニア正社員制度」を導入しました。現在は500名を超えるシニア正社員が豊富な知識・経験を活かし、活躍しています。
また、高年齢者雇用安定法の改正に伴い、2022年7月には一定の基準に基づく65歳以降の継続雇用制度「シニアエキスパート制度」を導入し、高い専門性を有し、その能力を発揮し続ける人材が継続的にSCSKで活躍できる環境の整備を進めていきます。
人が財産であるSCSKにおいて、高い専門性を持ち続け、それを最大限に発揮して活躍し続ける社員を「目指すシニア人材像」と位置付け、年齢にかかわらずすべての人材が生涯現役として活躍し続ける環境づくりに取り組んでいます。
障がい者の活躍支援
重度障がい者雇用モデル企業として、東京都と多摩市の行政と民間企業であるSCSKの共同出資による第三セクター企業、「東京グリーンシステムズ株式会社」を1992年に設立しました。 「参加・自立・共生」を理念として掲げ、「自立と貢献」を目指し、SCSKの特例子会社として、参画するグループ会社の障がい者雇用を推進しています。現在、SCSK多摩センターオフィスに本社を構え、 建物清掃や庭園整備、農業、レストランサービス事業のほか、オフィス内の売店や集配業務などに従事しています。
東京グリーンシステムズ株式会社
また、SCSKの主要拠点にはリラクゼーションルームを設置しており、「あん摩マッサージ指圧師免許」の国家資格を持つ、視覚障がいのある方々がヘルスキーパーとして活躍しています。
サポート体制
LGBTQに関する施策
SCSKは、誰もが安心して働きやすい職場環境の整備、職場風土の醸成に取り組んでいます。
- 働きやすい環境・ルール整備
- 社内規則における「家族」の定義拡大
- 差別禁止の明文化と社内における適切な人事対応教育
- 相談窓口の設置
休暇や手当の適用対象を事実婚や同性婚のパートナー、実子・養子に限らない子どもに広げ、多様な家族形態を認めてサポートしています。
LGBTQについての基礎知識をまとめたガイドラインを作成・配布し、差別禁止を明文化した上で、 特に人材情報を取り扱う組織に対しては、研修やワークショップを定期的に実施しています。
社内外に相談窓口を設け、LGBTQの社員が直面する問題や不安について相談できる体制を整えています。
- 意識改革・職場風土の醸成
- 全社員向け啓発セミナーの開催
- 適切なマネジメント教育
- アライコミュニティの設置およびアライグッズの配布
LGBTQに関する正しい理解促進のため、毎年外部講師を迎えセミナーを開催しています。
全管理職を対象にe-learning研修の実施と社内ガイドラインを作成・配布し、LGBTQに関する正しい知識を学び、尊重し合う職場環境づくりを推進しています。
「SCSKアライ」コミュニティを設置し、アライ(※1)を表明したメンバーや人事担当で、情報交換や情報提供をするなどの活動をしています。
またアライを表明するツールとして、SCSKアライのシンボルマークのステッカーやグッズを製作し、配布をしています。
「SCSKアライ」のシンボルマークでは、SCSKの経営理念である「私たちの3つの約束」とDEI推進方針の3つの柱を、「3つの多様性」を象徴する花で表現し、互いの多様性を認識し活かすことで成長する様子を描いており、
「LGBTQ ALLY」はその花の成長を支える茎を表しています。
- (※1) アライ(Ally):LGBTQ当事者のことを理解し、支援するために行動する人のことを意味します。

「SCSKアライ」のシンボルマーク
思考内容・能力の多様性(Thought Diversity)
事業戦略を担うプロフェッショナル人材の確保に向けてキャリア採用を強化しており、異なる経験・価値観・能力を持ったさまざまなプロフェッショナル人材が活躍しています。異なるスタイルや考え方の違いを認識し、尊重することで、これまでにないアイデアや解決策を見出すなど、思考内容・能力の多様性につながっています。また、社員一人ひとりのプロフィールを人的資本管理システム(LAP-HCM)で見える化することにより、組織を超えたコミュニケーションの活性化を図っていきます。
意見・見解の多様性(Opinion Diversity)
一人ひとりの多様な意見や視点を活かせる組織づくりを目指した取り組みを進めています。これまで、全社員への理解浸透を目的としたガイドブックの発行や社内ポータルサイトの整備のほか、マネジメント向けの研修を実施してきました。多様な個性を認め、社員が互いに尊重し合い、自分の意見を自由に表現できる心理的安全性が高い職場づくりに向けて、引き続き取り組みを進めていきます。