
背景と考え方
デジタル社会へ移行する現代社会において、ITはお客様の新たなサービスやビジネスの創出に欠かせないプラットフォームとして、ますます重要な位置を占めるようになりました。多くの活動がデジタル化され、データ連携が加速することで、業界の垣根を越えてつながりあう巨大な社会インフラとなり、その安定運用は安心・安全な社会に欠かせないものとなっています。
一方、このような複数のプラットフォームで構成された社会インフラは、システムの複雑性が高まるとともに、個人情報をはじめ機密性の高い膨大なデータが集積されることになり、高度な情報セキュリティが求められるようになりました。
SCSKグループはこれまでも多種多様な業界やお客様をつなぐビジネスプラットフォームの構築・運用を支援してきました。社会インフラとなったITを安心・安全に提供することはITプロフェッショナルとして期待される役割であり、その責任や社会的意義は非常に大きいものととらえています。SCSKグループはお客様と共に、強靭かつ信頼できるビジネスプラットフォームを提供することで、日常生活や企業活動の質を高め、安心・安全な社会を支えていきます。
取り組み事例
統合AMLプラットフォーム
背景となる社会課題
- 日々高度化・複雑化する金融犯罪の増加
- 金融犯罪の未然防止に向けた対応強化によるコスト増加
SCSKグループが社会に提供する価値
- 金融犯罪の未然防止
- 信頼できる金融サービスの実現
マネー・ロンダリングやテロ資金供与、振り込め詐欺などの特殊詐欺など、金融犯罪は日々高度化・複雑化が進み大きな社会問題となっています。金融機関では、金融犯罪の未然防止に向けた対応強化によるコスト増加や、関係当局による金融犯罪に対する規制強化により事務作業が増大するなど大きな負担となっています。
SCSKでは、金融不正取引の早期発見・未然防止を支援するシステムとして、統合AMLプラットフォーム「BankSavior®シリーズ」を提供しています。BankSavior®シリーズは主に三つの機能から構成されています。
- ①モニタリング(BankSavior ® Monitor ):日々の取引をモニタリングし、疑わしい取引の検知から報告までの一連の業務を支援。
- ②フィルタリング(BankSavior® Filter):反社会的勢力、経済制裁対象者、各国政府関係者や公的要人(PEPs)など、複数のリストと一括照合。
- ③顧客リスク評価(BankSavior® ScoreBoard):顧客情報を一元管理し、顧客の属性情報や取引情報を基に、顧客ごとのAML(AntiMoney Laundering)リスクを算出。

③で算出したリスク評価は、「BankSavior® Monitor」へ自動連携されモニタリングに活用されます。
金融犯罪が多様化・複雑化するなか、BankSavior®シリーズの三つの機能が連携することで金融機関の業務負荷を低減するとともに、より高い水準のAML管理を実現します。BankSavior®シリーズの提供を通じて、金融犯罪の未然防止に貢献し、信頼できる金融サービスを実現することで、安心・安全な社会に貢献します。