Gemini Enterpriseとは?何ができる?特徴・料金・導入のポイントを分かりやすく解説

Gemini Enterpriseは、社内に分散した情報の検索・活用や、AIエージェントによる業務支援を実現するGoogle Cloudの企業向けAIプラットフォームです。例えば、複数のシステムにある資料を探したり、関連情報をもとに回答案を作ったりできます。
本記事では、Gemini Enterpriseでできることと活用例を中心に、Google WorkspaceのGeminiとの違い、セキュリティ、料金の考え方、導入時のポイントを分かりやすく解説します。
Gemini Enterprise サービス紹介資料
Gemini Enterpriseの仕組みや、社内データの横断活用、AIエージェントによる業務支援のポイントを紹介します。導入をご検討の方は、こちらの資料もご活用ください。
目次
- Gemini Enterpriseとは?
- Gemini Enterpriseでできること
- Gemini Enterprise Agent Platformとは?
- Gemini Enterpriseは社内データ・外部サービスとどう連携する?
- Gemini Enterpriseの代表的な活用シーン
- Gemini Enterpriseのセキュリティとガバナンス
- Gemini EnterpriseとGoogle WorkspaceのGeminiの違い
- Gemini Enterpriseと他の企業向け生成AIを比較する際のポイント
- Gemini Enterpriseのエディションと料金
- Gemini Enterprise導入時に押さえておきたい5つのポイント
- Gemini Enterprise導入時によくある質問
- まとめ|Gemini Enterpriseで企業のAI活用を「検索」から「業務実行」へ
Gemini Enterpriseとは?
Gemini Enterpriseは、企業のデータと生成AI・AIエージェントを組み合わせ、情報検索、要約・分析、業務の実行を支援するGoogle Cloudの企業向けAIプラットフォームです。
単なるAIチャットツールではなく、企業内のデータや業務プロセスをAIでつなぐ基盤と捉えるのが適切です。一般的な知識への質問に加え、自社の資料や業務情報をもとにAIを利用できることです。社内の情報を探すところから、内容の整理や文案の作成まで、業務に必要な作業を支援します。
Google AgentspaceからGemini Enterpriseへ
Gemini Enterpriseは、Googleが以前から打ち出していた「Google Agentspace」の構想を発展させたものです。Google Agentspaceは、企業内に分散したデータを横断検索し、AIエージェントによって業務を支援するという考え方でした。
2025年10月にGemini Enterpriseとして発表された後、2026年4月のGoogle Cloud Next '26ではさらに大きな進化を遂げました。AIエージェントを構築・展開・管理・改善するための基盤「Agent Platform」が追加され、企業がAIエージェントを本格的に活用するための環境が整いました。
進化の流れ:
現在のGemini Enterpriseの全体像
現在のGemini Enterpriseは、大きく3つの柱で構成されています。

①Gemini Enterprise app
Gemini Enterprise appは、従業員がチャット形式で質問し、社内情報を検索・要約したり、AIエージェントを使ったりする環境です。日常業務でAIを活用する際の入口となります。
②Gemini Enterprise Agent Platform
Gemini Enterprise Agent Platformは、開発者やIT部門が、業務に合わせたAIエージェントを独自に開発・運用するための基盤です。既存の機能では対応しきれない処理や、独自システムとの連携を実装する場合に活用します。
③AIエージェント/パートナーエコシステム
Gemini Enterpriseでは、さまざまなAIエージェントを活用できます。
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Google製エージェント:Googleが提供する標準エージェント
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✓
自社製エージェント:Agent StudioやADKで独自に構築
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パートナー製エージェント:ServiceNow、Salesforce、Workdayなどのサードパーティエージェント
Gemini Enterpriseでできること
ここでは、従業員が利用するGemini Enterprise appを中心に、代表的な機能と使い方を紹介します。
企業内の情報を横断検索する
Google検索の技術を企業内データに適用し、Google Workspace(Drive、Gmail等)だけでなく、外部のSaaSやデータベースも一括で検索できます。
利用者が保存先を意識せず、「何を知りたいか」から入れるようになるため、属人的だった情報探索を再現可能な業務プロセスへ近づけられます。
企業データをもとに質問し、要約・比較する
接続した企業データをもとに質問し、文書の要約や比較を行えます。例えば、社内規程から出張申請の条件を調べたり、複数の調査資料から共通点と相違点を整理したりできます。
情報を探すだけでなく、その内容を読み解く作業にも役立ちます。利用者は、回答と参照元の資料を照らし合わせながら業務に活用できます。
回答の根拠となる資料を確認しながら利用することで、情報の確認や整理を進めやすくなります。
AIエージェントを利用・作成する
Gemini Enterpriseの大きな特徴が、AIエージェントの利用と作成です。

用意されたAIエージェントを利用する
Googleが提供するDeep Researchなどのエージェントや、組織が利用者に公開したエージェントを使って、調査や情報整理を進められます。対応するエディションでは、パートナー製エージェントの利用も可能です。
業務に適したエージェントが用意されていれば、自社で一から開発せずに活用を始められます。
Agent Designerで独自エージェントを作る
Agent Designerを使えば、自然言語で指示を入力し(ノーコード)、参照するデータや実行する手順を設定して、独自のAIエージェントを作成できます。
Business エディション以上で利用可能で、特定の業務に特化したエージェントを簡単に構築できます。
Gemini Notebook Enterpriseで情報を整理・分析する
Gemini Notebook Enterprise(旧NotebookLM Enterprise)は、PDFやGoogleドキュメント、Webページなどの資料をノートブックにまとめ、内容への質問、要約、論点整理を行うための企業向けツールです。
マルチソース対応、ソースのみに基づく回答(ハルシネーション防止)、音声解説、スライド資料、マインドマップ等の自動生成、調査レポート、提案資料、議事録、技術文書などを束ねて読み解く場面で効果を発揮します。
複数ステップの業務をAIエージェントに任せる
Gemini Enterpriseが目指すのは、「回答するAI」から「業務を実行するAI」への進化です。
従来のAIアシスタントは、質問に対して回答を返すだけでした。AIエージェントは、目標を与えられると自律的に判断し、ツールを呼び出し、外部と通信し、結果に応じて次のアクションを決めます。
例えば:
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✓
経費精算の申請から承認依頼まで自動実行
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顧客からの問い合わせに対し、関連情報を収集して回答案を作成
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✓
定期レポートの作成から関係者への配信まで自動化
Gemini Enterprise Agent Platformとは?
Gemini Enterprise Agent Platformは、Vertex AIから発展した開発者向けのプラットフォームです。AIエージェントの開発に加え、実行環境や権限の管理、品質評価に必要な機能を提供します。
従業員が業務で使うappに対し、Agent Platformは、その業務を支えるエージェントを開発・運用する側の基盤です。
独自のエージェント開発で役立つ機能
独自の業務処理やシステム連携をエージェントに組み込む場合は、開発だけでなく、実行環境の整備や運用中の管理も必要になります。Agent Platformは、こうした開発・運用を4つの領域で支援します。
①Build ― AIエージェントを構築する
Buildは、エージェントの動作を設計し、開発する領域です。Agent Studioでは画面上で処理の流れを設計でき、Agent Development Kit(ADK)ではコードを使って独自の処理を実装できます。開発者は、業務の要件に応じて方法を選べます。
②Scale:AIエージェントを業務で動かす
Scaleは、開発したエージェントを、実際の業務で使える環境に配置して動かす領域です。Agent Runtimeなどの実行環境に加え、会話の履歴や継続的なやり取りに必要な情報を扱う機能を提供します。
③Govern:AIエージェントの権限と利用を管理する
Governは、エージェントに許可する操作や接続先を管理する領域です。企業がエージェントを全社展開する際、最も重要になる部分です。
Agent Identityによる権限管理、Agent Registryによるエージェントやツールの管理、Agent Gatewayによる通信・ポリシー制御などを組み合わせます。
必要な制御は、エージェントが参照するデータや実行する業務に応じて設計します。

④Optimize:AIエージェントの品質を評価・改善する
Optimizeは、エージェントの回答や処理結果を評価し、品質を改善する領域です。開発者や運用担当者は、テスト結果やログ、実行履歴を使って問題の原因を調べ、指示や処理の流れを修正できます。
Gemini Enterpriseは社内データ・外部サービスとどう連携する?
Gemini Enterpriseで社内情報を活用するには、情報が保存されているサービスとの接続が必要です。接続には「コネクタ」と呼ばれる連携機能を使います。
Google Workspaceとの連携
Google DriveやGmailなどに保存された情報を、対応するコネクタで接続できます。社内で日常的に使っている資料やメールを、検索や回答の参照元として活用できる点が特徴です。
接続時には、管理者が認証やアクセス権を設定する必要があります。
Microsoft製品や業務システムとの連携
Gemini Enterpriseは、各種コネクタを通じて外部サービスとの連携が可能です。
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顧客・営業情報:Salesforce、Microsoft Dynamics 365
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コラボレーション:Microsoft 365、SharePoint
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✓
ナレッジ・プロジェクト情報:Confluence、Jira
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✓
ITサービス管理:ServiceNow
部門ごとに分断されていた情報を横断的に扱えるようになります。ただし、実際の連携範囲や接続対象はコネクタや設定内容に依存するため、導入時に整理が必要です。
アクセス権を考慮した企業内検索
Gemini Enterpriseは、利用者のアクセス権を考慮して情報を検索します。例えば、部門限定の文書は、アクセス権を持つ利用者だけが参照できるように制御します。
一方、接続元で文書が必要以上に広く共有されている場合、その設定をAIが自動で直すわけではありません。情報システム部門とデータの管理者が、既存の共有設定を見直す必要があります。
Gemini Enterpriseの代表的な活用シーン
ここからは、代表的な機能を実際の業務に当てはめた活用例を紹介します。以下は導入事例ではなく、業務での使い方を示す例です。
営業・企画:提案準備の高速化
過去の提案書、社内規定、最新の市場調査結果を一括検索し、必要な情報を即座に抽出。提案準備や施策立案の初動を大幅に短縮できます。
金融業では、規程、商品情報、営業資料、社内照会履歴などをまたいで確認する場面が多く、情報の正確性とスピードを両立したい業務と相性が良い領域です。
カスタマーサポート・保守:ナレッジ共有の自動化
既存の権限管理を踏まえながら複数システムを検索対象にできるため、「誰かに聞かないと分からない」状態を減らせます。
小売業では、店舗運営FAQ、販促資料、過去の施策記録、需給関連情報などが分散しやすく、現場と本部の間で必要な情報に素早くアクセスできる環境づくりに有効です。
製造・現場業務:手順書や対応履歴の即時取り出し
製造や保守、品質保証、IT運用など、マニュアルや過去のトラブル対応記録が膨大にある現場でも有効です。
製造業では、品質記録、作業手順書、保守情報、障害対応履歴などをまたいで確認する場面が多く、現場判断を支える情報基盤として活用できます。
情報システム・DX推進:エージェント基盤の構築と運用
情報システム部門やDX推進部門にとっては、AIエージェントの構築・社内展開・ガバナンス・継続改善まで含めた基盤としての価値があります。
例えば、
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Agent Studioでの社内向けエージェント開発
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Agent Registryによる承認管理
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Agent Gatewayによる通信制御
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Observability / Evaluationによる品質管理
Gemini Enterpriseのセキュリティとガバナンス
企業利用で最も気になるのは、便利かどうかより、安心して使い続けられるかです。Gemini Enterpriseは、従来の「生成AIを安全に使う」だけでなく、「AIエージェントそのものを企業として管理する」ところまでカバーしています。

入力データ・企業データの保護
Googleは、Gemini Enterprise appで扱う顧客データについて、プロンプトや出力などをGoogleのモデルや他の顧客向けモデルの学習に使用しない方針を示しています。
ただし、学習に使われないことと、情報漏洩のリスクがないことは別です。企業は、業務で扱ってよい情報と、社外への共有ルールを定める必要があります。
ユーザー・データへのアクセス制御
アクセス権を考慮した検索は、既存の権限が適切に設定されていることが前提です。利用対象を広げる際も、情報システム部門とデータの管理者が、誰にどの情報を公開するかを管理する必要があります。
AI特有の脅威への対策
Model Armorは、AIへの指示と応答を検査し、不正な指示や機密情報などを検出するための機能です。例えば、AIの動作を悪意ある指示で変えようとする「プロンプトインジェクション」への対策を支援します。
技術的な対策に加えて、利用者が生成内容を確かめてから社外へ共有するなど、業務上のルールも必要です。
AIエージェントのガバナンス
AIエージェントを組織で使う場合は、管理する担当者と、参照・操作を許可する範囲を決めておく必要があります。運用担当者が利用状況を把握し、問題が起きた際に調査や停止を行える体制も重要です。
独自開発したエージェントでは、前述のAgent Platformの管理機能も活用できます。
情報漏洩リスクと具体的な対策については、関連記事「Geminiを法人利用する際の情報漏洩リスクとは?企業が知っておきたいセキュリティ対策」で詳しく解説しています。
Geminiを法人利用する際の情報漏洩リスクとは?企業が知っておきたいセキュリティ対策
Geminiを法人利用する際に押さえておくべきセキュリティの基本から、想定される情報漏洩リスク、具体的な対策までを解説します。さらに、Google Workspace with GeminiとGemini Enterpriseの違いや、導入時に検討すべきセキュリティ設計のポイントもご紹介します。
記事を読むGemini EnterpriseとGoogle WorkspaceのGeminiの違い
Google WorkspaceでもGeminiを利用できますが、Google CloudのGemini Enterprise appとは別の製品です。両者は、主に使う業務環境と、情報を活用する範囲に違いがあります。
Google WorkspaceのGeminiとは
Google WorkspaceのGeminiは、GmailやGoogleドキュメント、スプレッドシート、Meetなどで、メールの要約、文書の下書き、会議内容の整理を支援します。組織の契約や設定に応じて、Geminiアプリも利用できます。
普段使っているWorkspaceの環境で、日常業務を進めながらAIの支援を受けられる点が特徴です。
Gemini Enterpriseとの違い
| 比較項目 | Google WorkspaceのGemini | Gemini Enterprise |
|---|---|---|
| 対象データ | Google Workspace内のデータ | Google Workspace + 外部SaaS + 社内システム |
| AIエージェント | なし | Agent Gallery、Agent Designer、ADKでの構築・利用 |
| 外部システム連携 | 限定的 | Salesforce、ServiceNow、Microsoft 365等と連携可能 |
| 管理・ガバナンス | Workspace管理コンソール | Agent Platform(Identity、Registry、Gateway等) |
| 適した利用シーン | Workspace中心の日常業務効率化 | 複数システム横断の情報活用、AIエージェント活用 |
選び方の目安:
- Google Workspaceアプリ内での効率化が中心 → Google WorkspaceのGemini
- 複数システムの横断検索やAIエージェント活用が必要 → Gemini Enterprise
Gemini Enterpriseと他の企業向け生成AIを比較する際のポイント
企業向け生成AIには、ChatGPT EnterpriseやMicrosoft 365 Copilotなどの選択肢もあります。製品を選ぶ際は、自社の業務環境と、AIに任せたい作業をもとに比較することが重要です。
ChatGPT Enterpriseとの違い
ChatGPT Enterpriseは、文章作成や要約、アイデア整理などをはじめ、幅広い業務で使いやすい汎用AIとして検討しやすい製品です。プロンプトを起点に幅広く利用できる点が強みです。
Microsoft 365 Copilotとの違い
Microsoft 365 Copilotは、Word、Excel、PowerPoint、Outlook、Teamsといった日常業務に深く入り込み、既存のMicrosoft 365環境の中で使いやすい点に強みがあります。
どのサービスを選べばよいのか
| 比較項目 | ChatGPT Enterprise | Microsoft 365 Copilot | Gemini Enterprise |
|---|---|---|---|
| 主な位置づけ | 幅広い業務で活用しやすい汎用AI | Microsoft 365業務に組み込みやすいAI | 企業データ活用を前提としたAI基盤 |
| AIエージェント | Assistants API | Copilot Studio | Agent Platform (Build / Scale / Govern / Optimize) |
| データ活用 | 利用者の指示起点 | Microsoft 365内中心 | 複数システム横断 |
| 向いているケース | 生成AI活用を広く始めたい | Microsoft 365中心の環境 | 分散した情報の横断活用、AIエージェント基盤 |
重要なのは、「何ができるか」だけでなく、自社の業務環境の中で、どの製品が無理なく定着し、継続的な活用につながるかという視点で判断することです。
Gemini Enterpriseのエディションと料金
Gemini Enterpriseの費用を確認する際は、まず「Gemini Enterprise appの利用料」と「Agent Platformを利用する場合の費用」を分けて考えましょう。
Appにおいても、エディションや契約形態、提供地域、販売経路によって異なります。

Gemini Enterpriseの主なエディション
| エディション | 想定用途 | 参考価格 |
|---|---|---|
| Gemini Enterprise Business | 小規模導入・部門導入向け | 月額 21 ドル前後/ユーザー |
| Gemini Enterprise Standard | 本格導入の中心 | 月額 30 ドル台〜/ユーザー |
| Gemini Enterprise Plus | 上位機能・大規模活用向け | 個別条件・上位価格帯 |
| Gemini Enterprise Frontline | 現場スタッフ向け展開 | 個別条件 |
エディションごとに異なる機能と利用枠
| 機能・特徴 | Business | Standard | Plus |
|---|---|---|---|
| Agent Designer(ノーコード) | ✓ | ✓ | ✓ |
| ADKカスタムエージェント | -- | ✓ | ✓ |
| サードパーティエージェント | -- | ✓ | ✓ |
| VPC-SC / CMEK | -- | ✓ | ✓ |
| 高度なガバナンス機能 | -- | ✓ | ✓ |
| 最大ユーザー数 | 300人まで | 無制限 | 無制限 |
必要な機能と利用規模から選ぶ
Businessで十分なケース:
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✓
個人またはチーム単位でAIチャットを活用したい
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✓
ノーコードのAgent Designerで簡単な自動化を試したい
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✓
高度なセキュリティ要件は今のところ不要
Standard / Plusが必要なケース:
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✓
ADKで独自エージェントを構築して社内展開したい
-
✓
サードパーティ製エージェント(ServiceNow、Salesforce等)を導入したい
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✓
VPC-SC やデータ所在地の制御が必要(金融・医療等の規制業界)
-
✓
300人超の組織に全社展開したい
Gemini Enterprise appとAgent Platformの料金の考え方
Gemini Enterprise appとAgent Platformは、料金・ライセンスの考え方が異なります。
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✓
Gemini Enterprise app:ユーザー単位のサブスクリプション
-
✓
Agent Platform:利用量に応じた従量課金(一部機能)
※詳細は公開時点のGoogle公式情報で確認してください。
Gemini Enterprise導入時に押さえておきたい5つのポイント
導入を進める際は、情報システム部門やDX推進部門と、実際に利用する業務部門が協力して、対象業務とデータ、権限、運用体制を決めることが重要です。ここでは、導入担当者が押さえておきたい5つのポイントを紹介します。
①対象業務・ユースケースを決める
導入担当者は、業務部門と相談し、改善したい作業と目標を決めます。例えば「提案資料を探す時間を減らす」「問い合わせの回答案を早く作る」といった目標です。
最初の検証には、頻繁に発生し、参照する情報と期待する結果が明確な業務が向いています。現在の手順や所要時間を把握しておくと、導入後の効果も比較しやすくなります。
②利用する企業データを整理する
対象データの保存先だけでなく、管理者、更新頻度、文書の品質、共有設定を確認しましょう。古い資料や重複した資料が多い場合は、検索・回答の品質に影響するため、事前の整理も必要です。
あわせて、対応するコネクタ、取り込む範囲、更新の反映方法も確認し、独自システムのデータを扱う場合は、追加の連携開発が必要かの検討も必要になります。
③アクセス権限・セキュリティを設計する
既存のアクセス権限体系を確認し、Gemini Enterpriseでの権限継承の仕様と照らし合わせます。
入力してよい情報、生成結果の確認・社外共有、ログの確認、問題発生時の対応も定めます。具体的なリスクと対策は、前述のセキュリティ関連記事をご参照ください。
④必要なエディション・構成を選ぶ
対象業務とデータ、利用人数、セキュリティ要件をもとに、appのエディションを選びます。
あわせて、既存のエージェントやAgent Designerで対応できるか、独自開発とAgent Platformが必要かを判断し、ライセンス費用だけでなく、連携、開発、運用を含めた構成と費用を確認しましょう。
⑤PoCで効果を検証し、展開・運用につなげる
PoC(概念実証)では、実際の業務データと質問を使い、回答品質、アクセス制御、操作性、業務への効果を検証します。評価指標の例は、次のとおりです。
・必要な情報を見つけるまでの時間
・正しい根拠に基づいて回答できた割合
・文案の作成・修正にかかる時間
・利用者が継続して使いたいと判断した割合
業務担当者が確認した結果をもとに、導入範囲を判断します。本番利用では、データの更新、問い合わせ対応、権限変更、品質確認を誰が担当するかも決めます。
Gemini Enterprise導入時によくある質問
よくあるご質問(FAQ)
Q1. Gemini EnterpriseとGoogle Agentspaceは別のサービスですか? ▼
Google AgentspaceはGemini Enterpriseの前身となる構想です。2025年10月にGemini Enterpriseとして発表され、2026年4月にはAgent Platformが追加されて大幅に機能拡張されています。
Q2. Gemini EnterpriseとGoogle WorkspaceのGeminiは何が違う? ▼
Google WorkspaceのGeminiはWorkspaceアプリ内でのAI支援機能です。Gemini Enterpriseは、複数システムの横断検索やAIエージェントの構築・管理まで含む企業向けAI基盤です。
Google Workspaceで利用するGeminiとGemini Enterprise appは、契約が異なります。Workspaceを契約していることだけでGemini Enterprise appも利用できるわけではないため、別途ライセンス・契約を確認してください。
Q3. Google以外のデータとも連携できる? ▼
はい。Salesforce、Microsoft 365、ServiceNow、Confluence等、各種コネクタを通じて外部サービスとの連携が可能です。
Q4. 入力した企業データはGoogleのAI学習に使われる? ▼
いいえ。Gemini Enterpriseでは、入力データがGoogleのAI学習に利用されることはありません。
Q5. Gemini Enterprise appとAgent Platformは何が違う? ▼
Gemini Enterprise appは従業員がAIを利用する環境、Agent PlatformはAIエージェントを構築・展開・管理・改善する開発基盤です。
Q6. AIエージェントは自社で作成できる? ▼
はい。Agent Designer(ノーコード)やADK(コード)を使って独自エージェントを作成できます。Agent Designerは全エディション、ADKはStandard / Plusで利用可能です。
Q7. Business・Standard・Plusのどれを選べばよい? ▼
小規模・部門導入ならBusiness、本格導入ならStandard、高度なセキュリティや大規模展開が必要ならPlusがおすすめです。詳しくは本文の「どのエディションを選べばよいのか」をご参照ください。
まとめ|Gemini Enterpriseで企業のAI活用を「検索」から「業務実行」へ
Gemini Enterpriseは、企業内に分散した情報の検索・活用や、AIエージェントによる業務支援を実現する企業向けAIプラットフォームです。従業員向けのappと開発者向けのAgent Platformを区別し、必要な機能と構成を検討することが重要です。
導入を検討する際は、改善したい業務、利用するデータ、アクセス権、エディションと費用を整理し、PoCで業務への効果を確認しましょう。
SCSKでは、Google Cloudを活用したAIの導入・活用を支援しています。「自社でどの業務から始めるべきか」「既存データをどう活用するか」など、導入検討の段階からお気軽にご相談ください。
Gemini Enterpriseの導入・活用を相談する
Gemini Enterprise サービス紹介資料
Gemini Enterpriseの仕組みや、社内データの横断活用、AIエージェントによる業務支援のポイントを紹介します。導入をご検討の方は、こちらの資料もご活用ください。