事例
SCSKのクラウド導入事例を
ご紹介します。
会計データからCO₂排出量を自動算定できるクラウドサービス『CO×COカルテ』をAWSで開発
SCSK株式会社
業種：情報・通信業
- AWS
- 基盤構築
背景
『CO×COカルテ』は、会計データをアップロードするだけで企業のCO₂排出量を自動算定することができるクラウドサービス。中小企業を中心に、自治体・地域金融機関・地域企業との共創を通じて「地域・サプライチェーン全体での循環型GXエコシステム」の形成を目指し、提供を開始した。本サービスでは、SCSK独自開発のアルゴリズムにより膨大なデータを効率的に処理する必要があるため、開発効率の高いローコード基盤「FastAPP」と、セキュリティと拡張性を兼ね備えたAWSを採用している。
課題
- 会計データなど膨大なデータ量の効率的な処理
- 機密情報を扱うための堅牢なセキュリティ環境の確保
- 柔軟かつ持続的な開発・運用体制の構築
解決
「S-Cred⁺」に搭載された「FastAPP」開発基盤とAWSサービスを組み合わせ、
低負荷で高セキュリティなサービス開発体制を確立
解決01
サーバレス構成で膨大なデータを最適に処理
CO₂排出量を算定するSCSK独自開発のアルゴリズムは、AWS StepFunctionsやAWS Lambdaなどのサーバレス構成で開発。また、100万単位にのぼる会計データの取り込み処理はAWS Glueを活用することで、ETL処理のためのサーバー運用を不要とした。 こうした弾力性を持ったシステム構成により、アプリケーションの継続的なメンテナンスや、将来的なサービス拡充に向けたカスタマイズにも柔軟に対応することができる基盤を構築した。
解決02
AWSサービス、ローコード開発基盤を活用した堅牢なセキュリティ
高い耐久性と可用性を持つAmazon S3にデータを暗号化して保管。また、FastAPP開発基盤を採用することにより多くの脆弱性にも対応。さらに、SCSKの提供する運用プラットフォームの機能を活用し、Amazon CloudWatchでの稼働監視やAmazon Inspectorによる脆弱性診断、Amazon Guard Dutyでの脅威検出などを実施。 これらの機能を活用しシステム全体のセキュアなデータ管理を実現している。
解決03
S-Cred⁺プラットフォームの採用で運用負荷を軽減
クラウド環境でのサービス開発を促進する「S-Cred⁺プラットフォーム」を活用。フロントとなるFastAPPアプリケーションから監視・運用環境、AWS基盤まで一気通貫のプラットフォームを利用することで、開発者の大幅な負荷軽減につながった。
またS-Cred⁺運用部隊が問合せ、開発支援等のサポートを実施してくれることで、逐次ベンダーと直接交渉する必要がなく運用負荷についても大きく軽減された。
今後の展望
循環型GXエコシステムの実現へ向け、さらなるサービス拡大へ
SCSKは「環境サプライチェーン・プラットフォーム構想」を推進しており、その中核サービスとして『CO×COカルテ』を位置づけている。今後は、CO₂排出量の可視化にとどまらず、排出量削減支援、環境価値の提供、データ連携による地域循環モデルの構築など、可視化のその先を支援するサービスを順次展開していく予定だ。AWSの柔軟な開発基盤を活用し、中堅・中小企業の脱炭素経営を幅広くサポートしていく。
