人事方針・評価制度

人事方針

人事ポリシー(人事制度の基本的な考え方)

SCSKは、「夢ある未来を、共に創る」という経営理念を実現するために、「基本理念」および「3つの柱」で構成される人事ポリシーを定め、人事施策の構築や運用における共通理念としています。人事に関連する各種制度の設計・運用、報酬水準などへも反映されるポリシーとなっており、個人の能力を向上させ、社員の力が最大限に引き出されることを目指した取り組みを推進しています。

基本理念 個人の能力向上を促し、最適な組織運営により社員の力を最大限に活用します。
3つの柱 一人ひとりの多様な個性、価値観を尊重するとともにチームワークを大切にする。
能力開発に努め、最大のパフォーマンスを発揮できる職場環境をつくる。
公平・公正な評価・処遇を通じ、会社と社員がともに成長できる関係を築く。

人事制度

人事制度の目指す姿

人事制度は、人材育成をより一層強化し、① 年齢や経験年数にとらわれず、実力を発揮する社員に大きな役割を与えること、② 多様な人材が自律的に能力開発に取り組み、実力を発揮できること、③ 役割や能力に見合った処遇を行うことで社員の力を最大限に引き出すこと、の三つを目的としています。

複線型の人事・キャリア体系

多様な人材が自律的に能力開発に取り組み実力を発揮できるよう、キャリアパスごとの期待・役割に応じて最適な人材育成と処遇を実現する複線型の人事制度を採用しています。

高度人材の育成・獲得

技術変化が著しく、高度化が進むIT業界においては、高い専門性を保有する人材の価値が高まっています。
SCSKでは、高度専門人材の育成・獲得を目的とし、人事制度の職掌の一つとして「ADV職掌」を設けています。年収3,000万円超も実現可能な制度であり、社内からの登用、社外からの採用、両面で人材の拡充に取り組んでいます。

評価制度

SCSKにおける人事評価は「貢献度」、「行動」、「役割」および「専門性」の4つの観点で行っています。このうち「貢献度評価」は「期待役割定義書」に基づき仕事や成果に対する役割・責任の大きさを踏まえて設定された目標の達成度を組織への貢献度の観点から評価するもので、「行動評価」は目標を達成していくための日々の行動と期待役割を「行動評価基準書」に照らし合わせて「スキル」と「スタンス」を軸に多角的に評価するものです。

期初の「目標設定面談」では、上司・部下で面談を行い、事業計画に連鎖したチャレンジングな目標を設定するとともに、成果をあげていくために期待される役割、行動を確認します。「期中レビュー」では、目標達成に向けての個人・組織が互いの力を最大限に生かすべく活発なコミュニケーションを図り、期末の「評価面談」で、業務遂行の成果(貢献度評価)および職務遂行の過程で観察された行動・役割のレベルの評価を行います。

貢献、行動および役割の評価と専門性の評価

なお、「行動評価基準」は各等級に期待される役割を遂行する上で必要となる職務遂行能力を「スキル」、意識を「スタンス」として評価の基準や方法を整理しています。役割遂行するための意識「スタンス」はSCSKの行動指針である「Challenge」、「Commitment」、「Communication」に「Compliance 」を加えた4つの観点で評価基準を整備し、この運用を通じて行動指針の浸透とコンプライアンス遵守への意識づけに繋げています。また業務遂行能力としての「スキル」は職掌ごとに求められる能力がことなることから、それぞれの項目を目的別に体系的に整備し運用しています。

【スタンス評価項目】

SCSKの行動指針 評価項目
Challenge 未来を変える情熱を持ち、常に高い目標を掲げ、挑戦する姿勢
Commitment お客様に対し、社会に対し、責任感を持ち、誠実に行動する姿勢
Communication 仲間を尊重し、心をかよわせ、チームワークを発揮する姿勢
Compliance 法と規則を守り、社会規範並びにコンプライアンス規定に立脚した高い倫理観を持って行動する姿勢

【スキル評価項目】

基幹職掌・総合職掌

評価項目 定義
スキル 考えるスキル 情報収集力 関心を外に向け、新たな情報を収集して業務に活かす力
分析力 問題をさまざまな角度から分析し、適切な判断につなげる力
企画立案力 関心を外に拡げ、挑戦すべきテーマを主体的に設定する力
実行するスキル 計画・段取り力 業務を完遂するために適切なプロセスを設計する力
完遂力 最初の一歩を早く踏み出し、粘り強くやり遂げる力
専門性活用力 業務に必要な専門性を獲得し、活用する力
人や組織を動かすスキル 協働する力 影響の輪を拡げて周囲に働きかけ、協働を進める力
指導・育成力 相手に関心を持ち、尊重しながら能力を引き出す力

GM職掌

評価項目 定義
スキル 事業マネジメント 戦略策定 将来予測力 広い視点で環境変化をとらえながら、事業や組織に与える影響を予測する力
戦略形成力 上位組織の方針やビジョンの実現に向けて、自組織の中核的な戦略テーマを明確に描く力
経営管理 シナリオ構築力 組織戦略の推進に向けて、具体的なシナリオを描き、示す力
戦略実行力 困難な状況や環境の変化に直面しても、組織の課題を粘り強く完遂する力
人材マネジメント 対個人 部下育成力 部下の強み・弱みを正しく把握し、適切な働きかけにより成長を支援する力
意思疎通力 相手の立場や状況を考慮しながら自分の考えを明確に伝え、相手の理解や共感を引き出す力
対集団 チーム形成力 組織ビジョンの実現や目標達成に向けて、メンバーを動機付け、チームを方向付ける力
シナジー創出力 多様な人材が持つ多様性を活かし、組織の活力につなげる力

専門性の評価(専門性認定制度)

専門性認定制度は社員の専門能力を「SCSKキャリアフレーム」に基づいて7段階のレベルで認定することで、営業職、技術職の専門性を可視化すると共に、社員の成長を促す仕組みです。認定審査のプロセスを通じて目指すレベルとのギャップを把握し、社員と組織が具体的な人材育成計画を策定することで、効果的な専門性の強化を図ります。また、職種ごとの有識者で構成された専門部会を設け、認定審査の審議のほか、職種ごとのコミュニティ形成、事例共有、研修カリキュラム作成支援等の育成活動に取り組んでいます。

併せて、「2030年 共創ITカンパニー」の実現に向けて、2022年12月に経済産業省・IPAよりリリースされた「デジタルスキル標準」を活用し、デジタル人材の可視化を進め、ビジネスイノベーション人材やマルチスキルを備えたエンジニア、セキュリティ/AI/データサイエンス人材など、時代のニーズに応じた専門性の強化を進めていきます。


SCSKキャリアフレームにおける専門性認定概念
SCSKキャリアフレームにおける専門性認定概念

SCSKキャリアフレームと専門性認定方法
SCSKキャリアフレームと専門性認定方法