基本方針
SCSKでは、「リスク」を「損失を被る可能性、または事業活動から得られるリターンが想定から外れる可能性」とリスク管理規程にて定義しています。SCSKグループの事業活動の安定化と企業価値の向上を図るため、事業活動遂行時のさまざまなリスクを可能な限り想定し、右記の目的をもって、下記プロセスのとおり、特定された主な重要リスクを中心に、継続的なリスクマネジメントを実施しています。

リスクマネジメント体制
SCSKでは、当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性のあるリスクを適切にマネジメントするため、リスクマネジメントに関する規程を定め、併せてリスクマネジメントの統括部署としてリスクマネジメント部を設置しています。リスクマネジメント部は、リスクマネジメント活動が適正に機能するよう、全社視点で一元的にリスク管理状況の把握・評価を行い、グループコーポレートや重要リスクに関する会議体とも連携しながら、定期的に執行役員 社長、および経営会議に対して状況を報告することなどにより、リスク管理における質の向上に努めています。また、これらの状況全般については、取締役会にも報告を行っています。その際、事前に十分な説明をすることなどにより、取締役会による監督機能の強化に努めています。
加えて、SCSKグループにおいても、各社の状況を踏まえつつ、標準化された規程を導入するなどにより、グループ全体の経営基盤の強化および事業活動の安定化を図っています。特に2024年12月に子会社化したネットワンシステムズ(株)に関しては、過去に発生した不祥事を踏まえ、「不適切行為にかかる再発防止策」を策定し、これに基づき設置されたガバナンス・企業文化諮問委員会、およびリスク管理委員会等を通じ、企業文化の抜本的改革、企業文化醸成に関わる基盤の構築、コーポレート・ガバナンスの強化、企業理念・行動指針の浸透、風化させない仕組みの運営、および社員の声を集める仕組みの最適化など、信頼回復に向けた、取り組みのさらなる強化を進めています。
SCSKグループでは、上述のリスクマネジメント活動を通じ、事業環境の変化に適応し、リスクマネジメントの継続的な改善を図っています。

緊急事態対応・事業継続計画
SCSKでは、大規模な自然災害やパンデミックなど、SCSKグループに重大な影響を及ぼす不測事態の発生に備え、緊急事態対応の行動基準や組織体制を整備しています。社長あるいは支社長を責任者とし、拠点ごとの関連部署で組織される災害対策部会を中心に、水・食糧の備蓄、安否確認システムでの訓練、災害対策本部の立ち上げ訓練の実施、夜間休日の緊急事態対応の体制整備、DRサイトの構築、本社(首都圏)または各拠点の被災を想定した相互の支援体制整備、災害対策ポータルによる社員への情報共有・啓発活動など、さまざまな事前対策を講じています。また、策定した事業継続計画は毎年見直しを行い、実効性の向上に努めています。
安否確認訓練
災害発生時、社員およびその家族の安否状況や各拠点における被災状況を確認・把握し、事業の早期復旧を図ることを目的とした「安否確認システム」を2011年より導入し、全社員に対して定期的に訓練を実施しています。

家庭防災への取り組み
SCSKでは、オフィス内の自然災害対策に加えて、在宅勤務の進展に伴い、社員の各自宅での対策(家庭防災)を推進するための啓発活動に取り組んでいます。
その一環として、家庭用防災マニュアルブックの発行、全社員を対象としたeラーニングによる教育、セミナーを実施しています。オフィスおよび自宅における自然災害への対策を継続的に実施することにより、事業継続体制の整備を図っています。
