ユーザ会:開催予定とアフターレポート

ADVENTURECluster ユーザ会 2024 アフターレポート

2024年7月4日(木)

株式会社アライドエンジニアリングとSCSK株式会社の共催による「ADVENTURECluster ユーザー会 2024」を開催しました。 今回は会場対面でのセミナー形式による開催となりました。

16回目のユーザー会となる今回は、名古屋大学 大学院工学研究科様の基調講演をはじめ、三菱自動車工業株式会社様、株式会社ニフコ様、ポリプラスチックス株式会社様、国立研究開発法人防災科学技術研究所様より先進的な活用事例をご発表いただきました(会社名ご発表順)。 また、SCSK株式会社からは振動疲労解析やデータ量削減方法の紹介、開発元である株式会社アライドエンジニアリングからは最新バージョンの発表や位相最適化の必要性など、充実した内容を取りそろえてご紹介しました。

主催 主催:SCSK株式会社
共催:株式会社アライドエンジニアリング
開催日時 2024年7月4日(木)
1. ユーザー会 10:30~15:45 (開催当日受付時間 10:00~)
2. アンカンファレンス 16:00~17:00
3. 情報交換会(懇親会) 17:00~18:20
会場 浜松町コンベンションホール
〒105-0013
東京都港区浜松町二丁目3番1号 日本生命浜松町クレアタワー 5F
●大門駅 B5出口 直結
●浜松町駅 北口 徒歩2分
対象 ADVENTUREClusterユーザー様・ご検討中のお客様
参加費 無料

基調講演 「構造設計のための3D生成AI:最新の取り組みと今後の展開」

2022年以降、Dream Fusion(Google)、Magic 3D(NVIDIA)、Point-E(OpenAI)をはじめとする3D生成AI(text-to-3Dモデル)が続々と登場しています。ただし、自然言語・画像・動画に比べ3D形状のデータセット数は少なく、構造力学的情報が含まれたデータセットは提案されていません。名古屋大学様では、構造最適設計が難しいギガキャスト構造等への応用を目指し、スーパーコンピュータ「富岳」による超多ケース弾塑性解析で作成したデータセットに基づく3D生成AI(parameter-to-3Dモデル)の研究を進められています。本基調講演では、その現況と今後の展開について、また日米欧で活発化している科学研究向けAI基盤モデルの開発、シミュレーションとAIを組み合わせた計算の高度化等のAI for Scienceの最新動向についてもご講演いただきました。

・東海国立大学機構 名古屋大学 大学院工学研究科 西口 浩司 様

ユーザ様活用事例発表① 「金型強度保証についての取り組み」

近年の高サイクルタイム生産化により、プレス金型への負荷が大きくなった為、PAD外周リブ構造部の破損が頻発しました。本講演では、ADVENTUREClusterを活用し、衝撃解析手法を確立する事により、PAD外周リブ構造破損を解決しました。また、そこで得た知見をもとに新車種設計、生産型の破損改修対応にも活用しましたのでそれらの事例をご紹介いただきました。

・三菱自動車工業株式会社 林 輝昌 様

ユーザ様活用事例発表② 「ニフコにおけるCAEの最新活用事例~位相最適化を用いた形状提案~」

昨今ではPHVやEVをはじめとしたバッテリー搭載による車両重量UP対策、ガソリン車の燃費向上のため、軽量化が求められています。ニフコ様では様々なアイテムの軽量化を図ってきましたが、剛性(硬さ)とはトレードオフの関係のため、剛性を保持した軽量化の手法を模索されていました。 本事例では、高剛性と軽量化が成立する形状を位相最適化を用いて提案、活用した事例をご紹介いただきました。

・株式会社ニフコ 赤松 雅也 様

ユーザ様活用事例発表③ 「フィラー含有樹脂成形品の燃料浸透挙動の予測」

X線CT画像から数千万要素レベルの大規模有限要素モデルを作成し、ベース樹脂部の拡散係数と仮定を元に、 フィラー含有樹脂の拡散係数を求めることがADVENTUREClusterを用いることにより初めて可能になりました。 今後はμm オーダーの構造を考慮しうる手法として、長繊維含有樹脂等、数式的なモデル化が困難な構造を持つ場合の 機械的物性の把握への応用が期待されます。

・ポリプラスチックス株式会社 青木 現 様

ユーザ様活用事例発表④ 「地震による建築構造物の被害予測」

防災科学技術研究所の地震減災実験研究部門では、構造物の被害予測や耐震性評価手法の開発のため、鋼材やコンクリート等の材料の弾塑性損傷構成則を開発して建築構造物の地震応答解析を実施されています。 本講演では、建築構造物の詳細モデルを作成するプリ処理モジュールと実大三次元震動破壊実験施設(Eーディフェンス)での実大建物実験の再現解析や能登半島地震での観測波を用いた地震応答解析の結果をご紹介いただきました。

・国立研究開発法人防災科学技術研究所 山下 拓三 様

SCSK株式会社講演

  • Ver.2024より使用可能となりました振動疲労解析の手法、計算方法及び、解析事例をご紹介しました。
  • ADVENTURECluster Solverで作成される計算結果のデータ量削減方法をご紹介しました。

株式会社アライドエンジニアリング講演

  • 最新バージョンADVENTURECluster2024のご紹介と 今後の重点開発領域とロードマップをご紹介しました。
  • 位相最適化の魅力と重要性についてご紹介しました。

アンカンファレンス

テーマ毎に20のテーブルをご用意し、同じ課題を持つユーザー様にお集まりいただき、自由にディスカッションしていただきました。 ご参加いただいた皆様の活発な意見交換によって、大変有意義な会となりました。

情報交換会(懇親会)

ご参加者様同士/開発元と交流いただける懇親会を開催いたしました。

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