ユーザ会:開催予定とアフターレポート

ADVENTURECluster ユーザ会 2020 アフターレポート

2020年7月10日(金) - 2020年9月30日(水)

SCSK株式会社は、株式会社アライドエンジニアリング開発の、数千万~1億自由度を超える大規模な解析を実用的な時間内で可能にする構造解析ソフトウェア「ADVENTURECluster」のユーザ会を開催しました。今年は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を考慮し、参加者の皆様の安全を最優先するため、オンラインで開催しました。

本イベントは、ライブ配信(一部ライブ配信のみの情報がございます)およびオンデマンド配信(期間中は何度でも視聴可能)の2種類で配信しました。7月10日(金)10:00より開発元であるアライドエンジニアリングより最新開発情報、SCSKより関連トピックス情報をライブ配信にて、基調講演、ユーザ様活用事例発表のオンデマンド配信を実施しました。

主催 株式会社アライドエンジニアリング/SCSK株式会社
開催日時 【ライブ配信】最新開発状況・最新トピックス :2020年7月10日(金)10:10~12:00
【オンデマンド配信】基調講演・ユーザ様活用事例発表 :2020年7月10日(金)12:00~9月30日(水)18:00
対象 1. ADVENTUREClusterのユーザ様
2. 構造解析ソフトの導入を検討しているお客様

基調講演①「実世界の大規模連成現象のマルチフィジクス・スーパーシミュレーション」

東京大学副学長 大学院工学系研究科教授 吉村 忍 様

流体構造連成(Fluid Structure Interaction : FSI)現象は、流体と構造が相互作用し合う現象です。 多くの研究者たちが精度向上、問題規模の拡大、解析安定性、ロバスト性、効率の向上を目指して、FSI解析法に関する研究開発を行ってきており、大きな進展を遂げてきました。
しかし、依然として、現実世界の複雑な形状を有する機械や構造物の連成解析をターゲットとして、計算時間の短縮、問題規模のさらなる拡大、多様な連成現象の汎用的な解析を目指した研究開発に対する強い要望があります。 東京大学様では、多様な並列計算機環境において実機の大規模連成解析を行うために、ADVENTUREシステムをコアテクノロジーとする効率的でロバストな解析システムの研究開発を進めています。 本講演では、はじめに、並列分離反復解法と解析システムをご紹介いただいた後、石炭ガス化炉への適用事例と洋上大型風車の構造信頼性評価事例をご紹介いただきました。

基調講演②「マツダが目指す「MBD(CAE)による開発変革」~貧乏も悪くない2~」

マツダ株式会社 パワートレイン開発本部 MBD革新部 部長 横畑 英明 様

自動車業界がおかれた「100年に1度」と言われる変革期の中、マツダ様では「MBD(CAE)による開発変革」を進めることで優れた商品を世界中のお客様に提供したいと考えています。すでにMBDを「大きな構想を決める段階」から「詳細な形状を決める段階」にまで幅広く活用していますが、今回は特にエンジン開発を事例に詳細設計段階でのMBDの考え方および、今後のさらなる活用拡大に向けて広島地区で進めているMBD強化の活動内容をご紹介いただきました。

ユーザ様活用事例発表①「ADVENTUREClusterによるモーター平角線成形への適応事例紹介」

日産自動車株式会社 パワートレイン生産技術開発本部 パワートレイン技術企画部 先進パワートレイン技術開発グループ 田口 直人 様

日産自動車様では、インテリジェントモビリティを掲げ、EV用モーターの開発に取り組んでいます。 一般的に、効率的なモーターとするため、平角銅線を用いた巻線とすることで占積率を向上させ、より効率的なモーターが生産されています。 日産自動車様においても、航続距離を延ばすことに貢献できる平角銅線を用いたモーターの開発を進めています。 本モーターを生産するための平角銅線の成形についてADVENTUREClusterを使った取り組み事例をご紹介いただきました。

ユーザ様活用事例発表②「ADVENTUREClusterを活用した金属積層造形に関する取り組みのご紹介」

株式会社日立製作所 研究開発グループ 機械イノベーションセンタ 高度設計シミュレーション研究部 研究員 濱口 崇志 様

金属3Dプリンターによる積層造形においては、造形時の変形を抑制する補助構造であるサポート構造が重要です。サポート構造が適切でないと、造形が失敗したり、造形時間やコスト増大の要因となったりします。そこで、適切なサポート構造を設計するための製造形状設計技術が求められています。
本発表では、造形プロセスシミュレーションを用いた金属積層造形向け製造形状設計技術と、造形プロセスシミュレーションにADVENTUREClusterを活用した際の効果についてご紹介いただきました。

ユーザ様活用事例発表③「本田金属技術が進める鋳造製品品質向上の現状とこれから」

本田金属技術株式会社 開発部 設計技術BL 設計技術Gr 設計3Tm 渡邊 佳孝 様

鋳造製品では、バリの発生が課題のひとつとされています。
鋳造解析の湯流れ結果からバリの発生見込みタイミングを確認し、このときの金型熱変形を構造解析にて解き、金型開き量からバリの発生を予測します。 本発表では、鋳造解析ソフトウェアMAGMAとADVENTUREClusterの構造計算の連成解析をご紹介いただきました。

ユーザ様活用事例発表④「外部クラウドを活用したADVENTURECluster計算環境の構築」

パナソニック インフォメーションシステムズ株式会社 開発設計ソリューション事業部 開発設計ソリューション部 CAEチーム 主幹 若園 弘美 様

近年、パナソニックグループ内でも大規模な計算ニーズが高まっています。
そこで、外部クラウドを活用し、ADVENTUERClusterによる大規模な並列計算が簡単に使えるようにしたことで、CAE利用のハードルを大幅に下げることに成功しました。 本環境を構築するにあたっての背景、システム概要、工夫点などをご紹介いただきました。

最新トピックスのご紹介

SCSK株式会社 製造エンジニアリング事業本部 解析ソリューション第三部

ADVENTURECluster と pSeven による金型温度制御手法の検討
ADVENTURECluster を用いた溶接解析紹介
Azure 環境を使った2020年度版ソルバの性能評価報告

プレポスト、ソルバ最新バージョン(v2020)の機能のご紹介

株式会社アライドエンジニアリング ADVC事業部

ADVENTURECluster バージョンアップ情報(ソルバ、プレポスト)
開発ロードマップ

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