株式会社キリウ 様

KIRIU 一気生産の強化に向け、atWill Templateをベースに生産管理システムを構築。
生産に関する全社のデータを一元的に見える化に成功。
柔軟なカスタマイズで、現場の声もスピーディーに反映

課 題
  • 複数のツールの併用により各業務が分断、さらなる一気生産の推進の壁に
  • 生産管理パッケージ製品では、カスタマイズにコストと時間がかかり、現場の声の反映が難しい
  • 工場ごとに異なるツールを活用。データの連携が難しく、作業者の負担が重かった
解 決
  • 統一したシステムを構築し、全社で販売や生産、在庫などを見える化
  • カスタマイズ性の高さと容易さによって、細かい要望にも対応可能に
  • 一元的に統一された生産管理システムで、工場間の連携が強化
株式会社キリウ 様

自動車用ブレーキディスクとブレーキドラムの開発製造、販売を行う専門メーカー。1906年創業、1960年に自動車用部品の製造と販売を開始する。現在、日本、海外の自動車メーカーに対して多様なニーズにあったブレーキ部品、ブレーキ関連部品の開発、生産、販売を行っている。

所在地
〒326-0142
栃木県足利市小俣南町2番地
資本金
20億9,810万円(2019年3月現在)
URL
https://www.kiriu.co.jp/
株式会社キリウ
開発部(ICT担当)
主担
川澄 孝行 氏
株式会社キリウ
開発部(ICT担当)
柏瀬 留衣 氏
株式会社キリウ
グローバル生産本部
生産管理部
金澤 直行 氏
株式会社キリウ
グローバル生産本部
生産管理部
吉田 利彰 氏
株式会社キリウ
グローバル生産本部
生産管理部
清水 駿希 氏

 自動車は、目的地への移動や荷物の運搬はもとより、救急車や消防車、クレーン車、高所作業車など、多種多様な用途で活用され、私たちの日常生活を支えている。その自動車の運用に欠かせないブレーキディスクとブレーキドラムの開発製造を行う専門メーカーがキリウだ。国内には本社を含む4拠点、海外にもアメリカや中国など、9拠点に渡り、グローバル展開を行っている。

 同社の開発部(ICT担当)主担の川澄 孝行氏は、「ブレーキは、万が一故障などを起こせば人命に関わる重要保安部品であり、しっかりした生産体制と製品に対するトレーサビリティが求められます」と説明する。そのために同社が重視しているのが「一気生産」という、モノづくりに対するアプローチだ。キリウが目指す「一気生産」とは、モノの流れを切り口に、企画・設計から生産、出荷まで、さらには金型・設備の内製を含め、工程内のムダを徹底排除した効率的な一貫生産システムだ。

さらなる一気生産推進には、一元的な生産管理システムが必要

さらなる一気生産推進には、一元的な生産管理システムが必要

 その実現に欠かせないのが、生産管理システムだ。一気生産の動きは、現場の業務改善から手を付けられたが、その精度を向上させるためには、「ICTシステムも一気生産に適したものに変える必要性が感じられた」と川澄氏は語った。

 同社は以前、生産指示ラベル発行など、一部システム化しているものはあったものの、多くは現場の作業者が表計算ソフトやデータベースソフトなどを駆使して生産計画や生産管理を行っていた。表計算ソフトであれば、改善したい箇所を現場で対処できるため、現場での一気生産に向けた工夫を反映させやすかった。

 しかし、現場の工夫だけでなく、ICT面でもさらなる一気生産を推進しようという機運が高まった。そこで統一した生産管理システムによる、全社にわたる見える化を目指して、手始めに、社内にどのようなツール、データが存在するかを確認するべく、各部門、各拠点から取り寄せてみたのだが、そのデータを見て川澄氏は「形式の多様さと点在するデータの状況に途方に暮れた」と述懐する。

柔軟なカスタマイズが簡単に実現。
現場の声を反映させ継続的な改善を

 当初は生産管理のパッケージ製品を検討してみたが、現場の声を生かすカスタマイズを実現するには、開発期間もコストも膨大になる懸念があった。そのとき目に入ったのが以前から原価管理に使っていたSCSKの生産管理テンプレート「atWill Template」だった。

 ベースとなる機能をテンプレートとして提供するatWill Templateは、使いたいテンプレートを組み合わせ、カスタマイズして構築していく。そのため、パッケージよりも柔軟に機能開発ができ、フルスクラッチよりも開発の負担が低い。川澄氏の目には「現場の声を多く反映させようとすれば、数多くのカスタマイズは必須。atWill Templateであれば、現場の声を生かしやすいシステムが作れるはず」と映った。

 atWill Templateをベースにした開発で最初に取り組んだのは、「生産管理システムのプロトタイプ」の作成だった。川澄氏は「忙しい現場スタッフに、きちんとシステムを理解してもらう為に」実際に操作出来るプロトタイプ版の構築を進めた。「具体的なイメージを共有することで、いろいろな意見、改善が届きました」と語った。

 そして一つひとつの現場の声を反映させながら、原価管理、販売管理、生産管理、発注管理、在庫管理などの機能を備えた、全社で統一して利用できる生産管理システムが出来上がっていった。「G-KIPRO」と名付けたこのシステムにより、生産に関するデータの一元管理や見える化は進み、一気生産は新しいレベルに発展したといえる。

atWill Template 標準開発機能を活用し、
短納期で解決へ

 G-KIPROを開発するに際し、テンプレートが用意する画面のカスタマイズはSCSKが担当し、汎用照会機能を使った検索画面、帳票、メニュー開発は開発部が担当した。

 川澄氏のもとでG-KIPRO運用を担当している柏瀬 留衣氏は、SCSKが用意するatWill Tamplate汎用機能を評価しているという。

 現場からの声に対し、汎用照会機能を活用することで、検索画面開発や変更が短時間で反映出来るようになった。またSCSKが担当したカスタマイズに対するドキュメントが用意されていることにより、トラブル解決の早期解決に繋がっていると実感している。

現場で使える、使ってもらえるシステムへ
標準化がキーワード

 G-KIPROは、ユーザーフレンドリーな仕組みであり、現場からも好評である。プロトタイプから関わった金澤 直行氏は、G-KIPROの効果として「膨大な手作業がなくなった」ことを挙げた。例えば以前は、部門ごとにツールが異なっていたため、異なるツール間で転記作業が横行していた。「G-KIPROによって転記が不要になり、計画を立てれば自動的に関連する部門に指示が飛ぶようになりました。生産指示から実績までの作業工程では13工程から5工程まで減らすことが出来、かつ転記によるミスを無くすことが出来ました」(金澤氏)

 製品の在庫管理でG-KIPROを利用している清水 駿希氏は、「ミスを起こさないためのチェックの負担が減った」ことを評価している。特に間違いが許されない出荷作業では、製品を運搬するフォークリフト作業者による確認が必要不可欠であった。以前は目視を中心とした確認であったが、G-KIPRO 導入により出荷する現物とデータが即時にチェック出来、作業時間の短縮(2/3に短縮)と出荷ミス0を達成することが出来た。

 G-KIPROの仕様作成にもかかわった吉田 利彰氏は「人による業務精度、スピード差が解消されたこと」を挙げた。いくつものツールを駆使していた以前に比べて簡単に使えるようになり、慣れている人と慣れていない人の差が解消された。統一されたUIになったことで、今後は部署異動の際の引き継ぎなどもスムーズになると期待できる。さらに吉田氏は「拠点間の連携が飛躍的に進んだ」ことにも言及した。別工場と電話で相談する際も、同じ画面の同じデータを見ながら会話ができるなど、「人と人の連携におけるスピード感は間違いなく向上した」と実感している。

 atWill TemplateをベースとしたG-KIPROは完成後の追加開発も容易で、現在でも随時改善を加えている。使い始めてから発見された課題にも迅速に対応できる。

生産管理システムを中心に、他のシステムとの連携を強化

生産管理システムを中心に、他のシステムとの連携を強化

 G-KIPRO導入により、データ管理の一気生産も進んだ。しかし川澄氏は「まだ第1歩を踏み出したところ」と考えている。川澄氏が見ている先にあるのは、生産管理と関連する他システムとの連携だ。

 多くのパッケージ製品は、データベースの仕様が公開されていないブラックボックスとなっており、他システムとの連携にはベンダーによる追加開発が必要となる。しかしatWill Templateではデータ仕様を明示しており、データ処理として一般的なSQL言語を用いて、他システムとの連携が可能である。

 そしてこれからの展望として川澄氏は「G-KIPROには製品をお客様のところに届けるまでのモノづくりが記録されています。それは当社の業務の根幹ともいえます。そこで、連携できるシステムは全部、G-KIPROのデータを活用できる仕組みを作っていこうと動き出しています。さらなる一気生産推進のためにatWill TemplateとSCSKには大いに期待しています」と抱負を語った。



atWill Templateの代表的な導入事例
4R ENERGRY

フォーアールエナジー株式会社 様

半年後に迫った工場開所に間に合わせるため、
テンプレート式の生産管理システムatWill Templateでシステム構築。
リサイクル事業特有の原価分解の機能も搭載

【事例1】 通信機械器具製造業

業務状況と経営情報の見える化、原価改善により競争力強化を実現した事例です。

【事例2】 金属製品製造業

適正量発注による在庫削減、経営情報の見える化によりスピード経営とコスト削減を実現した事例です。

【事例3】 化学工業品製造業

属人的に行われている業務をシステム化により標準化・一元化することで、業務改善とコスト削減に成功した事例です。

【事例4】 清涼飲料製造業

業務の再構築と計数情報の見える化により、業務改善とコスト削減に成功した事例です。