導入事例

製造

RPAでやりたいことがすぐに実現し、自動化の幅も拡大!

株式会社ミクニ

mikuni_top01.jpgITマネージメントセンター ITシステムグループ     杉山 芳徳 氏(左)
ITマネージメントセンター ITシステムグループ     守屋 順啓 氏(右)

mikuni_top02.jpgITマネージメントセンター ITシステムグループ     松浦 豪 氏(左)
サプライチェーン本部生産企画センター        櫻井 由紀子 氏(右)

株式会社ミクニは、四輪車/二輪車向けの燃料噴射システムを中心とした自動車関連品や、ガス制御機器類などの生活機器関連品、運転補助装置などの福祉介護機器の製造と国内外への販売に加え、航空機部品や芝管理機械の輸入販売事業も展開しているグローバルカンパニーだ。

同社は社内業務改善活動にRPA活用を含めることでWinActorの活用促進を成功させたという。

RPA導入の経緯

mikuni_01.jpg杉山 2017年頃に国内でRPAブームが起き、それに注目していた弊社でも、2018年頃から業務の自動化・効率化を実現するため、本格的にRPA導入に向けた検討が開始されました。当時、国内で入手できるRPAの情報を広く収集し、WinActorを含めた3製品に候補が絞られました。基本的な自動化機能や、シナリオ作成の効率性、エンドユーザでも扱える容易な操作性などを条件に比較検討した結果、2018年5月にWinActorの導入を決定したのです。

杉山 選定後、SCSKからは社内向けのチュートリアルや研修を支援してもらいました。そこで学んだ導入における最大のポイントは、業務を正しく棚卸しすることでした。当時の業務をゼロレベルから客観的に見直し、重要で人でなければできない業務、重要だが人の関わる必要のない業務、あまり重要ではないが人でなければできない業務、あまり重要ではなく人が関わらなくてもいい業務などを分析して棚卸しし、不要な業務や見直しできる業務を洗い出していきました。その結果、人でなければできない業務以外の業務をRPAで自動化し、無駄と判断した業務は整理するか見直すことができました。その棚卸しは現在も行われており、エンドユーザにも協力を仰ぐことで、RPA化を進める上で何を目的にどこのプロセスを自動化したのかをドキュメントに記録してもらっています。

WinActorを使用した感想

mikuni_02.jpg守屋 WinActorは当社にとって初めてのRPAでした。導入前のトライアルでは、シナリオ開発がGUIの操作で完結できるので、複雑な作業もなく、直感的に開発が進むと感じました。特にコード記述の知識は必要なかったため、難しさは全くありませんでした。

守屋 実は、WinActorを導入したら最初に試したいことがあったのです。それは、始業前のサーバチェックです。社員が出勤する前に、業務で利用するサーバ類が正常に稼働するかを確認する作業なのですが、その担当者は早朝に出勤する必要があり、役割はIT部門内の当番性で持ち回りすることになっていました。それが、少なからずメンバーの負担になっていたのです。WinActor導入後、サーバチェックを毎朝自動で実行させることができるようになり、早朝出勤が不要になりました。WinActorからチェック結果を報告するメールを確認し、必要な対応をするだけなので、非常に楽になり、メンバーは皆喜んでいます。

松浦 WinActor導入によって一定の効果が確認できたことで、社内の別な業務も異なるソフトウェアロボットで効率化する動きが始まりました。やりたいこと別にそれに適したRPAを使い分けようという考えです。例えば、AI-OCR(人工知能を活用した光学文字認識技術)などで他社のRPAを導入しようとしました。しかし、費用対効果があまり上がらず、コロナ禍による経費削減もあり、AI-OCRのRPA化は一旦停止となりました。現状はWinActorのみ稼働している状況です。

WinActor導入の成果

松浦 RPA導入プロジェクトにおいては、WinActor活用による業務改善の目標金額を設定しています。弊社ではTPM(Total Productive Maintenance;人材育成や作業改善・設備改善を継続的に実施するためのマネジメント手法)による業務改善活動を社内で進めており、そこにRPAを活用した活動も含めるようにしました。1年目は導入準備期間とし、2年目から年間60万円ほどのコスト削減を目標に活動を行ってきました。

松浦 実績としては、2019年で45シナリオ、2020年で36シナリオが作成され、2021年6月末時点で90シナリオを活用している状況です。弊社の場合、TPMの改善活動の中で1秒1円という形で効果を金額に置き換えていますが、2021年6月末時点で147万円換算になりました。

mikuni_04.jpg松浦 RPAは導入が目標ではなく、いかに使いこなすかが重要です。これまでの人が行ってきた業務を客観的に見直し、人でなくても可能な業務はできる限りRPAに任せる方針で改善を進めています。そうした中で、櫻井さんなどは、TPMの活動と一緒にWinActor活用も積極的に支援してくれており、社内のTPM活動大会で櫻井さんのRPAの取り組みが特別賞を獲得しました。

櫻井 私は、各部署でWinActorを活用できる開発者の教育を進め、事務処理の効率化や業務改善を実施してきました。従来は、Excelのマクロを活用して狭い範囲での改善が行われてきましたが、マクロを作れる人に頼るしかなかったため、やりたいことがあってもなかなか事務処理の効率化を進めることができませんでした。また、ExcelのマクロなのでOfficeに限定した使い方に偏っていました。しかし、WinActorを導入したことにより、Excelで作ったデータをWebのシステムに入力する連携も可能になり、やりたいことがすぐに実現でき、自動化の幅も拡大したと感じています。

松浦 単純作業を繰り返し実施する作業はどんな仕事にでも発生します。それをWinActorに任せられるようになったことが重要だと感じています。人は人しかできないクリエイティブな作業に集中することができるようになっています。また、RPA化した作業を別の類似した作業にも横展開できるのもRPAの魅力です。シナリオを1つ作成すれば、若干の修正を加えることで同様の作業にも適用することができるので、生産性が飛躍的に高まりました。

WinActorを推奨する理由

守屋 私は開発が比較的容易に実施できる点を特に強調したいと思います。ポイントは開発がしやすいこと。コードでの記述ではくGUIでシナリオを設定できるので、IT部門の人だけではなく、現場の人でも簡単な開発ならばWinActorを活用することが可能だと思います。また、誰かが過去に作成したシナリオを別の人が見ても、全体の流れを見れば、どこでどのような作業を行っているのか、ある程度確認しやすい点もWinActorの優位性のひとつだと感じています。

今後の展開について

mikuni_03.jpg松浦 今後は、海外現地法人においてWinActorの活用を推進することも視野に入れています。ただし、どのような形で導入するべきかなど具体的な検討はこれからの課題です。現地の現場にはそれぞれのやり方や業務慣習もあると思いますので、適切な導入のしかたを見極めたいと思います。また、WinActorの導入で捻出できたコスト削減効果や、ロボットの稼働状況などを鑑み、現状の台数が適切なのかを今一度把握しようとしているところです。運用開始からある程度時間も経過したため、これまでの業務削減内容を振り返り、今ある中でさらに利益を出していく展開を考えています。さらに、一般社員を対象にWinActorを活用できるユーザの増員も検討しています。

WinActorに期待すること

杉山 弊社は今後海外現地法人などグローバル展開を進める考えです。そのため、WinActorの多言語対応が進むことを期待しています。

株式会社ミクニ

〒101-0021 東京都千代田区外神田6-13-11

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