AIとは
人工知能(Artificial Intelligence)に関する定義は非常に多く、研究者により異なりますが、総じて人間が行う知的判断をコンピュータで実現したシステムを指します。
特に、ディープラーニングに端を発した第三次AIブーム(2000年台前半~)以降は、ビッグデータを対象とした機械学習、画像認識、自然言語処理をはじめに、ロボティクスやゲームなど幅広い分野で利活用が進んでいます。技術的なブレイクスルーにより大きな注目を集めている状況です。
人の判断を学習済みAIで再現
機械学習とは
大量の学習データをコンピュータ上のアルゴリズムに入力し、データから反復的に学習させることでコンピュータ自身にデータの規則性や特徴(モデル)を発見させる手法です。
機械学習プラットフォームの領域
機械学習の種類
機械学習は人工知能に対する学習手法をもとに大きく3つに分類されます
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- 教師あり学習
- AIに正解ラベル付きデータを与え、学習させる手法。過去の判断結果などを機械に学習させることが可能で、最も頻繁に利用される。
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- 教師なし学習
- AIに正解ラベル付きデータを与えずに学習させる手法。正解ラベルデータを準備する必要がなく、クラスタ分類などデータの傾向把握などに利用される。
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- 強化学習
- 自己の行動に対する環境変化を観測し、観測結果(報酬)から学習を行う手法。囲碁やチェスなどのゲームのように、判断の結果、相手(環境)の行動が変わるような問題で用いられる。
教師あり学習とは
教師あり学習では、次の問題タイプに対応することが可能です。
いずれも、過去実績などを教師データとして用いることで、未来予測や新しいデータの分類を行います
回帰
過去データに基づいてデータの傾向を抽出し、用途に応じた数値を予測
分類
過去データに基づいてデータの傾向を抽出し、どのカテゴリに属するか予測
教師なし学習とは
- 教師なし学習では教師データの準備が不要となり、データの傾向を把握したり、予測に大きな影響を持つ重要な特徴を選別するのに利用されます。
- クラスタリングではデータをクラスターと呼ばれるグループ/まとまりに分けることが可能です。ただし、機械的に分類されたクラスタは「意味」を持たないため、人がデータの内容からクラスタがどの様なカテゴリーのクラスタか判断する必要があります。
- 代表的な例ではk-means法などのクラスタリングが挙げられます。
クラスタリングの例
強化学習とは
- 強化学習とは、外部環境(シミュレータ、センサー、ゲーム)などの状態を観測したエージェントが行動した際に得られる報酬(成功/失敗など)から、動的に学習を行う手法です。
- 教師データを準備することなく学習が行えるため、データ準備の難しい最適制御などの分野で利用されています。
- 良い報酬
- 同じ行動/類似の行動を選択
- 悪い報酬
- 異なる行動を選択