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IoT時代におけるBRMSの役割について (第4回)

2021.09.22 InnoRules

本エントリーはイノルールズ株式会社 白石浩一様が寄稿したエントリー(https://business.facebook.com/innorules.co.jp/)を転載したものとなります。

IoTとはInternet of Thingsの略で、モノとコンピュータがインターネットに接続され情報交換することで相互に制御する仕組みの事です。(Wikipedia)

ここでは特定の目的で集めたデータ利用に関する3つのユースケース毎にBRMS適用の考察を簡単に記してみます。

◆ケース1(自動車保険の保険料割引)

損保会社が被保険者の運転状況を収集して特定条件のもとで保険料の引き下げに使用するケース

BRMS適用可能箇所=>日々変化する特定条件と割引パターンの絞り込みや判定(従来の加入時の実績から判定するよりも条件の種類が増える)

適用効果=>ビジネスユーザ主導のルール改訂や新ルールの適用などBRMSのメリットを生かせば、新サービス投入においても機会を失う事なく対応できる。

◆ケース2(自動車保険の事故サポートサービス)

契約者に配布したドライブレコーダーが事故発生時の情報を自動的に事故受付センターに通知し、契約者と事故対応を進めるケース

BRMS適用可能箇所=>事故状況に応じた(対契約者)対応スクリプト生成(従来よりきめ細かい対応が可能)、レッカー車手配・指示自動化、保険金支払手続プロセス改善 etc,

適用効果=>事故対応担当者のスキルに差があってもBRMSのガイドで対応力を"高度に平準化"することができる。

◆ケース3(建設機械のライフサイクルサポート)

フォークリフトなどの建設機械に取り付けた機器から、車両の位置や稼働時間、稼働状況などの情報を吸い上げ現場車両の稼働率向上や維持費の低減等、機械のライフサイクルをサポートするケース

BRMS適用可能箇所=>車両配置変更、機器故障の予知と予防保守の為のガイド etc.

適用効果=>移動コスト削減、部品の保守効率UP、レンタルサービス効率化などグローバルにビジネス展開する企業ではとても有効である。

モノから収集するデータの種類が増えるに従って、それらを組み合わせたルールの種類も多様になりサービスの多角化にも繋がります。また、IoTが進むにつれ、データを収集する周辺ハードウェアの進化も必要になります。例えば、日立製作所では物体に加わるひずみを計測する米粒大のセンサーを開発済で生産に移りました。東芝は無線通信で発生する電波の干渉を回避できる技術を開発しました。このようにIoTの発展に伴う新しいハードウェア・ソフトウェアの開発もこれから加速されるでしょう。

富士キメラ総研の従来予想では、IoT関連の市場規模は国内だけでも20年度5000億円、30年度2兆3000億円という見込みです。

このような状況の中でBRMSの果たす役割と、必要な機能は具体的にどのようになるかについて次回を最終稿としてまとめていきたいと思います。

(次回へつづく)

参考資料)損害保険ジャパン日本興亜「スマイリングロード」、チューリッヒ保険会社「Z-Assist」、コマツ「機械稼働管理システム(KOMTRAX)」

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