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IoT時代におけるBRMSの役割について (第3回)

2021.09.22 InnoRules

本エントリーはイノルールズ株式会社 白石浩一様が寄稿したエントリー(https://business.facebook.com/innorules.co.jp/)を転載したものとなります。

商用化で"不遇な運命"に終わった(AIを基礎とした)エキスパートシステムですが、2000年頃から別な側面で注目されてきました。ビジネスルールマネジメントシステム(BRMS)として姿をかえて登場してきたのです。当時はAIの考え方を応用してつくられたReteアルゴリズムやシーケンシャルアルゴリズム、メーカー独自のアルゴリズムなど多様な仕組みのルールエンジンが製品化されてきました。弊社のInnoRules BRMSもこの中の一つです。

いずれのルールエンジンもルールの曖昧性を無くす、すなわちルールの競合(conflict)を解消すべきという前提に基づいて使用されます。そこでは、AIの本来的なコンセプトを追及するのでなく、業務システムに応用する為の発想を製品に取り入れた点が成功要因といえるでしょう。 BRMSではあらかじめ決められたゴールをビジネスルールとしてIT化することを目指しました。

これに対してエキスパートシステムでは、最終的に出力する結果は最適値に近いいくつかの候補値(解決案)となります。人間がそれを総合的に判断して業務に利用するケースが多いのです。

数年前のニュースではIBMのワトソンが大量の過去論文から適切な癌治療法を導きだし癌患者の回復に貢献した事例があります。昔と比べて圧倒的なデータ量の違いとそれを処理できるハードウェア性能が成功要因であるとも言われています。 

今後AI分野とBRMSは相互補完的に別々の役割を担っていくでしょう。

次回はIoTからBRMSへ続く導線をいくつかのユースケースで取り上げてみたいと思います。 (次回へつづく)

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