パブリッククラウドとは

パブリッククラウド(Public Cloud)は、クラウドサービスの提供形態、または利用形態の一つ。“public”(公共、共有の)の意味どおり、ユーザーを限定せずにインターネット上で提供されるクラウドサービスを指す。申し込みを行い利用範囲に応じた費用を支払えば、すぐにそのクラウドサービス事業者が提供するリソース(ネットワーク、ストレージ、メモリなど)を利用できる。オンプレミスのような初期投資費用は不要でトータルコストを抑えられるなど利便性が高く、企業などの活用も増加しているが、リソースは不特定多数のユーザーとの共有になるためセキュリティ面でのリスクが懸念される。またオンプレミスと比較してカスタマイズ性が低いことや、サービス提供事業者の都合で仕様やポリシー変更が行われるなどのデメリットがあるため注意が必要である。

パブリッククラウドとは|概要

パブリッククラウドとは、インターネット上で提供されるクラウドサービスのうち、誰でも申し込めば使えるもの、ユーザーの属性に関わりなく提供されるものを指します。IPAでは以下のようにクラウドとパブリッククラウドを定義しています。

【クラウド(クラウドコンピューティング)の定義】
「クラウドコンピューティングは、共用の構成可能なコンピューティングリソース(ネットワーク、サーバー、ストレージ、アプリケーション、サービス)の集積に、どこからでも、簡便に、必要に応じて、ネットワーク経由でアクセスすることを可能とするモデルであり、最小限の利用手続きまたはサービスプロバイダとのやりとりで速やかに割当てられ提供されるものである。」

(出典)独立行政法人 情報処理推進機構:NIST によるクラウドコンピューティングの定義 米国国立標準技術研究所による推奨, p2

【パブリッククラウドの定義】
「クラウドのインフラストラクチャは広く一般の自由な利用に向けて提供される。その所有、管理、および運用は、企業組織、学術機関、または政府機関、もしくはそれらの組み合わせにより行われ、存在場所としてはそのクラウドプロバイダの施設内となる。」

(出典)同上, p4

この定義にあるとおり、パブリッククラウドは利用者を限定せず、クラウドサービス事業者が構築・提供するインターネットを通じてアクセス可能な環境およびサーバ・ストレージ・アプリケーションなどのリソースを、複数の利用者で「共有する」仕組みになっています。そのため多くのパブリッククラウドは低料金かつ利便性の高いものになっています。

パブリッククラウドの比較対象としては、企業や組織が専用に使用するために提供される「プライベートクラウド」があります。また活用方法として、複数のパブリッククラウドを用途に合わせて使い分ける場合は「マルチクラウド」、パブリッククラウドとプライベートクラウド(ケースによってはオンプレミスも含む)を併用する場合は「ハイブリッドクラウド」と呼びます。

【図】パブリッククラウド・プライベートクラウド・ハイブリッドクラウド・マルチクラウドの関係

【図】パブリッククラウド・プライベートクラウド・ハイブリッドクラウド・マルチクラウドの関係

なお一般的に、「クラウド」とだけ言う場合はパブリッククラウドを指すことが多いようです。よく知られている大手クラウドサービスには、以下のようなものがあります。
・Amazon Web Service(AWS)
・Google Cloud
・Microsoft Azure

他にもクラウドサービス事業者は多数あり、利用者の特性や属性、予算、目的に合わせてさまざまなサービスが選べます。

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