導入事例

小売

突発的な負荷の高い業務にRPAが大活躍!

クオール株式会社

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管理本部 情報システム部 課長     野月 渉史 氏
管理本部 情報システム部 開発グループ 川村 有輝 氏

クオール株式会社は、社名の由来となっている「クオリティ オブ ライフ」向上をすべての人に実現できるよう、1992年の創業から調剤薬局事業を中心に展開し、医療に関わる企業として、安心・安全で革新的なヘルスケアサービスを創出しつづける、総合ヘルスケアカンパニーだ。
同社が従来利用していたRPA製品からWinActorに切り替えた背景は国産製品ならではの操作性だった。

RPA導入のきっかけ

野月 当社がRPAを導入した当時は、100店舗規模の企業がグループ会社として参入する時期でした。グループ会社には日々の売上を専用のシステムに入力してもらっていますが、その企業は100店舗もあるので、短い期間で一店舗ごとにシステムの使い方を説明するのは難しいと考えました。両社のシステムを自動的に連携するという方法もありましたが、システム構築をすると時間もお金もかかります。別の手段も含め、どのような方法で実現するのが最適か検討を開始しました。

RPA導入のポイント

野月 RPAありきではありませんでした。グループ会社入りする企業と当社とのシステム間連携をどうするか、しかも1か月後には仕組みが出来上がっていなければならないというスピード感の中、選択肢は二つでした。既存システムを急いで改修し、データ出力と取込み機能を実装するか、あたかも人間が毎日入力するかのような仕組みを実現させるか。最終的には、初めての取組みにはなりますが、後者をRPAで実現させようとなりました。

野月 RPAについては、現在のように広く知られる以前から製品紹介を受けたりもしていましたが、使いどころが難しいと感じそれまで導入には至っておりませんでした。ところがこのような事情もあって、急遽導入を決めました。

野月 RPAは初めてだったこともあり気づきは多かったです。できること、できないこと、使い勝手が良いこと、悪いこと、本当に様々ありました。その頃、別の部門からWinActorを検討したいという相談があり、私が導入したRPAとは別製品ではありましたが、RPA導入経験者としてオブザーバー的な立場で参画したりもしていました。一緒に検討していく内にWinActorの優位性を感じる部分があり、情報システム部でもWinActorへ切り替えたいと思うようになりました。

他製品からWinActorに切替えた理由

野月 当初導入したRPAの利用を止めた理由は二点あります。その製品が英語であったことと、販売会社のサポートに対する不安です。

野月 当社で思い描いていた最終形は「自走」でした。現場の部門が独自にロボットを作り、自ら展開している状態です。ところが、英語では始めにツールの使い方を習得する時にも、ロボットを作っている最中にも時間を多く要してしまいます。そのような状況のなか、販売会社からのサポートに関するトラブルがあり、不安を感じました。そして出会ったのがWinActorでした。

野月 WinActorはすべて日本語で、日本製ということもあり日本人が使いやすいような画面になっています。これは非常に大きかったです。これであれば、それぞれの部門にロボットを作って欲しいとお願いすることができると考えました。費用的にも大きな差はありませんでした。

WinActorへの切替え

野月 当初導入したRPAで作成したロボットは2本だけでした。まだ活用を広げる前だったので、切り替えに対して大きな問題はありませんでした。

川村 私はエンジニアとして、最初に導入したRPAからWinActorへのロボットを移植するプロジェクトから担当になりました。WinActorの使い方を教えてもらい、既存のロボットを見て、同じ動きをするロボットをWinActorで作り始めました。

川村 もともとはプログラマーだったので、アプリケーション開発の知識は持っていましたし、過去には開発プロジェクトで業務効率化を実現するために無料の自動化ツールを検討したこともありました。まだRPAが出始める前で機能も今ほど充実しておらず、サポートも無かったので実際に導入には至りませんでしたが、そのような経験もあり、RPAの知識は難なく修得できたと思います。

WinActorを使用しての感想

川村 最初に導入したRPAはすべて英語でしたので、自分がロボットを作るとしても難易度が高いと感じましたし、フローが横に流れるというのも、特に非IT人材には難しく感じるのではと思いました。少なくとも直感的に分かりやすいものではありませんでした。

川村 一方で、WinActorは非常にわかりやすいという印象を持ったのですが、一番は画面の設計です。フローのウィンドウや変数のウィンドウなど、それぞれが独立していて、自分が見やすいような位置に並べられるところが使いやすかったです。直感的にわかりやすく、操作性に優れていると感じました。

川村 逆に使っていて不満に感じる点は、やはりスケジュール機能でしょうか。WinActorにはスケジュール実行機能がないので、Windowsに備わっているタスクスケジューラに登録して実行する必要があります。WinActor Manager on Cloudという、より上位の製品を使えばスケジュール実行できるようになることは知っていますが、当社には導入されていないので、そこはやはり不満が残るところです。

野月 WinActorの魅力は、ツールの機能もそうですが、最近ではWinActorを販売されている各企業がそれぞれぞれに独自のライブラリを作ってるところにもあると思います。SCSKさんも、もちろん便利なライブラリを沢山用意いただいていますが、例えばあるERPパッケージベンダさんでは、そのERPパッケージソフトを自動化するライブラリを自ら用意しています。そのERPパッケージソフトをWinActorで自動化する際に実装が難しい部分があったとしても、自社でWinActorを販売していることもあり、その部分においてわれわれは手厚いサポートを受けることができます。幅広い展開をしているWinActorだからこそ、このようにさまざまな企業からのサポートを受けることができるのも魅力のひとつだと考えています。

社内への展開

野月 RPAとして全社への展開はまだ限定的です。理由の1つとして、担当者が多忙で時間を割くことができない現状があるのは確かです。情シス、または現場の担当者が、あるいはどちらもということもあります。

川村 そうですね。私がRPAの相談を受け、現場にヒアリングするときにお願いをしていることが2つあります。1つは業務一覧、2つめが業務の手順書か、それに代わるメモの用意です。ですが、いずれも用意してもらえないことも少なくありません。RPAなら自身の業務を効率化できると期待を持って相談してくれるのですが、忙しすぎて資料を作れなかったり、 人間が臨機応変に対応していた作業をルール化することが容易でないというケースもあると思います。結果、話が進まないことがあります。

野月 業務を効率化させるためのRPAを導入する時間を作れない、というジレンマは確かにあると思います。

川村 一方で、定例業務の効率化ではなく、突発的に発生する負荷の高い作業をRPAで自動化するケースは、実現までのスピードが格段に速いです。例えば、国にある申請をする必要がでた際、20万件もの量を、マンパワーだけで処理するのは不可能だということで、すぐにその処理を自動化するロボットを作ることになりました。このロボットを何時間も稼働させることでなんとか処理することができました。

川村 実はこの申請業務は現在も発生していますし、今後も継続して発生する可能性があるので、作ったロボットは今後も使い続けていけるものになりました。

野月 そうですね、定例業務と突発業務の二軸で今後も進めていきたいと考えています。定例業務については、これまでも成功事例やRPAの効果的なポイントを紹介する資料や動画を作成し社内への紹介を行っておりますが、今後も継続して取り組んでいきます。

今後のWinActorに期待すること

川村 画面がロックされると動作できなくなるのが非常に困っています。Windowsの制約上難しいことは承知しているのですがなんとかなると嬉しいです。

※2021年1月にリリースされたVer7.2でスクリーンロック解除ができるライブラリが公開され、解消されました

今後の取組み

川村 作成されるロボットの数、RPAを導入した部署の数、いずれも増やしていけるよう取り組みたいと思います。

野月 全社には業務効率化の観点は常に持ち続けてくださいと発信していますので、効率化の手段の1つとして引き続きRPAの活用を積極的に推進していきたいと考えています。

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クオール株式会社
クオール株式会社

東京都港区虎ノ門4-3-1 城山トラストタワー37階

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