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No.4 ITトレンドを陰で支えるルールベースAI

2016.08.25 Progress Corticon

本エントリーは株式会社アシスト様が寄稿したエントリー(https://www.ashisuto.co.jp/product/category/brms/progress_corticon/column/detail/brmstech04.html)を転載したものとなります。

No.4 ITトレンドを陰で支えるルールベースAI

ITの世界では、日々新たなキーワードが登場しています。それらがコンセプトの域を超え、実社会に定着するためには、実現するための手段が存在しなくてはなりません。実現する手段は必ずしも一つではありませんが、プログラムに不可欠なロジック部分を担うルールベースAIは、最新のITトレンドを考える上で外すことができない技術です。

洗練されたIoTの実現に向けて

2016年8月現在、最も注目を集めるキーワードは『IoT』でしょう。急速に認知が広がるIoTですが、その考え方自体は決して新しいものではありません。製造業においては、生産設備に内蔵されたセンサーデータを故障検知に活用する、という試みが以前からなされていました。

故障を検知する上でのポイントは、多数の情報源(センサー等)によって取得される情報から複合的に判断することです。つまり、センサーの微妙な値の変化を察知して「こういう状態ならそろそろ故障するだろう」と、可能なかぎり早く察知することに意義があります。そしてそれは、従来はいわば職人的な「暗黙知」によって担っていた部分でした。

ご存じの通り、ルールベースAIの特長は「専門家の知見をありのままシステム化する」という点にあります。その意味で、より洗練されたIoTを実現するために、ルールベースAIは有力な選択肢であることがお分かり頂けるのではないでしょうか。
また、現在ではセンサーデータをAIで学習させ、自動的に洞察を導出。専門家はその洞察をもとに保全の意思決定を下す「AI予知保全 」が実用化されています。

専門家の領域とは?

「専門家の知見をシステム化」という観点で言えば、『FinTech(フィンテック)』も推論型AIの対象範囲です。フィンテック自体はスマートフォンの活用・仮想通貨など様々な内容を含んでいますが、最も期待されているのは「どの株式に投資すべきか?」といった、利益追求の部分になるでしょう。そして、それこそ金融の専門家達が長年の経験に基づいて判断してきた領域です。金融の世界においては、判断基準となるのは数値の組み合わせであり、ルールベースAIであれば容易く表現できてしまうのです。

今や経営戦略に欠かせない『デジタルマーケティング』の分野でも、ルールベースAIは重要な役割を担っています。ターゲットとなる顧客の属性・行動に基づき、顧客にとって有意義と判断される経験価値を提供する。この「有意義と判断される」という部分こそ、一流のマーケターの経験が活かされてきます。もうお分かりでしょうが、そうしたマーケターの経験・知見はルールベースAIに置き換えることが可能なのです。

以上、最新のITトレンドを実現する上で、推論型AIが大きな可能性を秘めていることがお分かり頂けたかと思います。今後も次々と登場するであろうITトレンドに対し、ルールベースAIが果たせる役割が何か、一度考えてみると良いかもしれません。

著者紹介

石塚ひでみさん

株式会社アシスト 情報基盤事業部 製品統括部プログレス推進部

外資系日本法人にてWEBシステム開発に従事。その後、フリーエンジニア、受託開発会社を経て2014年より現職。現在はルールベースAI:Progress Corticonのプリセールス担当として活動中。

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