【RADIUS GUARD S:導入事例】 株式会社電算システム 様

全社横断的な無線LAN環境で業務効率改善
認証基盤の豊富な機能で運用管理者の負担軽減とセキュリティ確保

電算システムでは全社横断的に利用可能な無線LAN環境を構築して利便性を高めるとともに、セキュリティ確保のため認証基盤としてRADIUS GUARD S を導入した。それまで部署ごとに導入していた無線LAN環境の運用を統合、安全なネットワークを実現し、ユーザーの利便性、運用者の効率性、セキュリティ強化をトレードオフすることなく全て手に入れた。


電算システムは独立のIT企業として創業50年以上の歴史を持つ老舗企業だ。はじまりは1967年、岐阜県での情報処理受託業務を目的として株式会社岐阜電子計算センターとして設立。1973年に民間企業では全国初の口座振替サービス、1997年には全国初のコンビニでの代金決済代行サービスなど、時代の最先端を走ってきた。社是として「CHALLENGE・INNOVATION・SPEEDで強い組織を作る」を掲げている。

2008年に上場し、この頃からGoogleプレミアムパートナーとなり、いち早くGoogle製品などのクラウドサービスにも精力的に取り組んでいる。現在では指定替えがあり、東京証券取引所市場第一部と名古屋証券取引所市場第一部上場している。最近ではDXやセキュリティ事業にも力を入れている。

事業所は国内に8ヶ所。岐阜本社と東京本社ほか4つの支社と営業所、2つのテクノセンター(データセンター)がある。2021年に全社横断的に使える無線LAN環境を整備するにあたり、統合認証基盤として「RADIUS GUARD S(ラディウスガードエス)を導入した。

全社統一的な無線LAN環境と利便性向上

株式会社電算システム

株式会社電算システム
管理本部
課長
今井 宏明 氏

株式会社電算システム

株式会社電算システム
管理本部
係長
佐藤 信太郎 氏

電算システムにおけるこれまでの無線LAN環境は各事業所や部署ごとに導入したため、運用もそれぞれ分かれていた。出張で別の事業所を訪問すると、無線LANの設定をその都度変更しなくてはならない。同社 管理本部 課長 今井宏明氏は「出張のたびに現地で設定を尋ねる必要があり、急ぐ時には社内であるにも関わらずモバイルルーターを使うこともありました」と話す。

岐阜本社ではデスクトップが多く、オフィスから会議室まで有線LANのコネクタが整備されているため、無線LANの需要はさほど高くなかった。しかし近年ではコロナ禍もありノートパソコンの配布が増え、全拠点での一元管理が必要となった。最新機種では有線LANポートがないものも多いため、全社的に利用可能な無線LANを整備する必要性が高まっていた。今井氏曰く改善せねばと痛感していた頃、2021年初頭に東京本社では無線LAN機器の刷新が検討されていて切り替える良いチャンスとなった。20-30人同時にアクセスしてもパソコンが通信に遅延等が発生しない環境と一律のセキュリティ対策が必須であった。

技術的な観点から機種選定を進めたのが同 セキュリティ事業部 新規ビジネス推進部 課長 藤沢紀和氏らだ。ポイントは3つあり、1つ目は業務効率改善で、全拠点どこでも無線LANに接続できるようにする。2つ目は無線LAN整備の老朽化対策。導入から時間が経っているものがあったためリプレイスをおこない品質を改善する。そして3つ目は運用管理の一元化で、セキュリティレベルを全社で統一し運用を一極集中させる。

藤沢氏は「セキュリティ強化すると利便性の低下や業務負荷が増大するイメージがありましたが、トレードオフは極力排除しようと考えていました」と語る。

それまでは部署ごとに無線LANを導入していたため、小規模での利用を想定した機種になっていた。全社で使うとなると、国内8拠点と1000人程のユーザー(端末)をカバーできなくてはならない。

また、以前はパスワードや端末(MACアドレス)でネットワークへの接続を制御していたものの、それでは昨今のセキュリティレベルでは不十分であった。証明書を用いた、より厳格な認証基盤が必要だった。

認証動作の簡易試験が可能な支援ツール
ルールでアカウント管理

複数の製品を評価した結果、電算システムは「RADIUS GUARD S」を選んだ。基本的な機能や性能を十分に満たす上にオールインワンで機能が豊富でありながら、コストパフォーマンスが良いことが決め手となった。さまざまな無線LANアクセスポイントと動作実績がある点も評価ポイントとした。藤沢氏は「認証基盤に関わる機能が豊富で外部連携もできるので、運用が楽になると思いました」と述べる。

運用チームからは支援ツールが標準搭載されていることに加え日本語対応であることも好評だった。中でもRADIUS試験ツールは認証試験を容易に行うことができるため、わざわざ個別の無線LAN接続環境を構築する必要はなくツール上で接続を確認できて効率的だ。他社製品に同等のものはない。ユーザーからの問い合わせや、万が一の障害時には切り分けにも役立つと期待される。

東京本社でIT資産管理を担当している、同 管理本部 係長 佐藤信太郎氏は「DHCPサーバー機能も提供できコストも安く、アカウント棚卸機能が助かります」と話す。同社では端末の固定IPアドレス管理も運用上の課題となっていた。RADIUS GUARD Sの機能を用いると、認証基盤と合わせてDHCPサービスによるIPアドレスの動的配布環境を導入するだけでなく、例えば1年間で証明書を更新し、半年間アクセスしない端末の証明書は無効とするなどの自動化も実現できる。運用の手間を大きく減らすことができる。

藤沢氏は「全体を振り返ると、SCSKさんの動きの早さが良かったという印象があります。役立つサポートのおかげで安心感があり、選定につながりました」と話す。

DXでユーザーに価値を提供できるように

導入は円滑に進んだ。2021年7月に製品を選定すると翌月の8月には発注、10月には評価試験を始めていた。2021年末時点、世界的な半導体不足でアクセスポイントの納品待ちが生じているものの、国内6拠点の大部分では導入が済んだ。

なお、RADIUS GUARD Sには様々な導入プラットフォームを選択することができるが、電算システムは仮想版(Hyper-V版)を導入した。自社データセンターにリソースがあるため、物理アプライアンス版ではない仮想版を選んだ。

RADIUS GUARD Sの導入をきっかけに全社的な無線LAN環境が整備され、ネットワークの利便性が高まった。今井氏は「本日も出張で東京本社に来ておりますが、パソコンを開いて電源を入れると、すぐに無線のアンテナが立っています。これまでの手間とストレスが減りました」と語る。藤沢氏は「社内からは便利になったという声を聞き、導入して良かったと感じています。セキュリティを高めるかわりに利便性を下げるようなトレードオフにならず良かったです」と話す。無線なら配線工事も無く、フロアもスッキリするのもメリットとして挙げられる。また、管理が一元化されることで、これまで各部署の誰かが片手間でやっていた不透明な運用コストも解消できた。

佐藤氏は「今後は来客用や初期設定のアカウントを用意するなどして、より利便性を高められると良いと思います」と構想を描く。今井氏は将来を展望し「昨今企業で重要な課題となっているのがDXです。ここにセキュリティやインフラ基盤は欠かせません。私たちの経験からもRADIUS GUARD Sは無線LANの一元的な運用管理やセキュリティ課題への良い解決策になるので強くおすすめできます。我々のお客様に向けて、RADIUS GUARD Sを用いた無線LANなどのSI構築はもちろん、DXを推進していく上で、自分たちが持っているサービスをよりよい形で提供できるように、今後もより一層邁進していきたいと思っています」と語った。

DXでユーザーに価値を提供できるように
株式会社電算システム 様

社名
株式会社電算システム
岐阜本社
岐阜県岐阜市日置江1丁目58番地
東京本社
東京都中央区八丁堀2丁目20番8号八丁堀綜通ビル
設立
1967年3月14日
従業員数
(単独)
615名
(2021年7月1日現在)
導入規模
電算システムの6事業所

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