CAEとは?活用事例やメリット・解析の種類など基本を徹底解説!
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CAE(Computer Aided Engineering)とは、コンピュータによる設計支援システムのこと。製品の開発・設計といった早期段階において、実際に試作や実験をする代わりに、コンピュータ上で性能をシミュレーションするもの。試作や実験に必要な時間とコストを削減できるほか、現実では繰り返し再現するのが難しい事象もシミュレーションできるため、新たな気づきが生まれ、より優れた製品設計が可能といったメリットがある。
(出典):エンジン強度解析|ADVENTURECluster|SCSK株式会社
CAE(Computer Aided Engineering)とは、コンピュータを活用した設計支援、またはそのシステムを意味し、日本語では「計算機援用工学」「計算機援用エンジニアリング」などと訳されます。ここでいう「エンジニアリング」とは、製品の開発・設計といった上流工程(システム開発における要件定義から計画立案まで)です。エンジニアリング領域にデジタル技術を活用し、コンピュータ上でさまざまなシミュレーションを行うことで、より良い設計仕様を効率よく検証・追及することが可能となります。
(出典):CAEとは?活用事例やメリット・解析の種類など基本を徹底解説!|SCSK IT Platform Navigator
CAEが生まれる前は、設計図面をもとに実際に試作品を作って実験し、その結果をもとに再度図面を修正する、というプロセスを繰り返していました。CAEはそれらをコンピュータ上で行うことで、従来と比べてコストや時間を大幅に削減できるため、製造業にとって重要なツールとなっています。
CAEによるメリットは大きく4つあります。
実際に試作・実験する際に必要な材料および人員工数などのコストや、準備にかかる時間を大幅に削減できます。
実物で実験する際に生じるエネルギーや廃棄物を減らせるため、環境負荷を抑えられます。
現実では状況を再現するのが難しいあるいは繰り返し実験するのが困難な現象もシミュレーションできるため、製品性能を高めることができます。例えば超低温/高温下での製品への負荷予測や、目には見えない電磁場の伝播を可視化するといったことが可能です。
現物ありきの製造業においてデジタル技術であるCAEを活用することで、より良い製品をより早く開発し、付加価値の創造や競合他社に対する優位性の確立といったDXの目的を達成できます。
CAEはシミュレーションする内容に応じて、大きく5つの種類があります。
構造解析 | 荷重を加えたとき、どの程度の応力がかかるのか? 変形するのか? |
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流体解析 | 流体(気体・液体)がどの程度の速度や圧力でどう流れるのか? |
電磁場解析 | 電力や磁力によって電磁場がどう発生するか? 周囲の対象物にどう作用するか? |
音響解析 | ある音源が周囲にどの程度伝わるか? |
伝熱解析 | 熱(熱エネルギー)の伝わり方、温度分布はどうなるか? |