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aPrioriで調達コストを削減するアプローチ

はじめに

価格構造はサプライヤーごとに様々です。したがってコスト構造を議論するためのコスト基準値・物差しの存在は、サプライヤーとの交渉場面での意見衝突を回避します。また、コスト削減機会を特定し、サプライヤーと協力的に取り組むことができる一歩となります。 HarmanはaPrioriを活用してコストの透明性を実現し、サプライヤーとの建設的な交渉からコスト削減を可能にしています。

Harman

会社概要

  • 産業:ハイテク電子部品
  • 従業員数:30000人
  • 売上高:88億ドル
  • ウェブサイト: https://www.harman.com/
  • APriori製品: aP Pro

Harman社の課題

Harmanはアメリカに本社をおく、オーディオ機器などを製造・販売している会社です。 同社のコスト管理部門は、主に調達コストに焦点を当てています。 彼らは、外部サプライヤーの提示価格に対し、明確な裏付けデータを提供できるツールを求めていました。このツールは、製品のコスト構造に詳細なインサイトを提供する必要があります。 サプライヤーとの信頼関係を構築する唯一の方法には、設計を迅速に解析し、サプライヤー固有のコストドライバーを用いてコストを正しく配分できる製造シミュレーション技術を利用することです。

“操作しやすく、カスタマイズ可能なデジタルファクトリーとしてaPrioriを用い、調達コストの透明性を推進できる製造コストモデルを開発”

製造シミュレーションの活用で信頼性の高いコスト目標を作成する方法

aPrioriは、さまざまな生産プロセス向けにカスタム可能なデジタルファクトリーを構築可能です。 Harmanはスピーカーやデジタルコックピット、テレマティクス、先進運転支援システム(ADAS)などを製造し、プラスチック成形、スタンピング、ダイカスト、電気機械部品などの多様な生産プロセスを導入しています。aPrioriはそのような多様なプロセスにも対応し、あらゆる製造コストモデルをHarmanへ提供しています。

デジタル・マニュファクチャリング・シミュレーション(:製造工程をデジタル化したシミュレーション)においては、さまざまな製品、地域、サプライヤーの重要なパラメーターを反映可能なデジタル・ファクトリを活用します。

これらのシミュレーションプロセスモデルがaPrioriにあり、Harmanは各部品について信頼性の高い目標コストを設定しています。これらのコストは、サプライヤーの協力を通じて、長期的に達成可能です。 Harmanのコスト管理チームは、このデータ共有がサプライヤーとの協力関係を長期的に構築できるという方針を土台に、活動しています。

“調達コストの透明性を通じ、Harmanはサプライヤーと共に、長期計画の策定、新たな投資の判断、コスト削減の可能性に関する効果的な対話を可能に”

aPrioriの迅速な作業能力は、Harmanの意思決定を支援しました。aPrioriは3D CADがアップロードされるとほぼ瞬時に設計解析し、デジタルツインを生成します。それによってリアルタイムの開発プロセスを実現し、より透明性の高いソーシングを促進します。

製造シミュレーションがコスト削減をさらに進展させる方法

Harmanは、シミュレーション型製造コストモデルを出発点として、サプライヤーと協力してコストの非効率性を分析・特定しています。また、サプライヤー独自の製造コスト構造がクリアになり、双方の背景やビジネス戦略が共有されやすくなります。 aPrioriのシミュレーション駆動型コストモデルは、新旧製品の設計におけるコスト最適化の可能性を特定するのに利用されています。 この機能は、コスト低減だけでなく、運用効率を大幅に向上させます。aPriori上の製造コストモデルの相互改善に伴い、サプライヤーのコスト構造が明確に定義されることで、RFQプロセスを劇的に合理化できます。

“HHarmanは、見積もりを何週間も待たずに、素早く製造コストモデルを生成するプロセスを保有。そのモデルを今後のビジネスの価格指針として使用”

ゼロRFQによる自動サプライヤー見積もり

この強化されたモデリング機能は、時間の経過とともに、完全に自動化されたゼロRFQプロセスに発展する可能性があります。 従来のRFQプロセスは、遅延だけでなく、Harmanとサプライヤーの双方に多大な時間とリソースを必要とします。aPrioriの製造コストモデルとHarman社とサプライヤーとの協働で、この人件費は劇的に削減されるでしょう。 現在の実装では、HarmanはaPrioriを使用しサプライヤーのコスト目標を設定しつつも、従来通りRFQを発行しています。サプライヤーとの協力関係が進展するにつれて、彼らはゼロRFQ機能の導入を目指しています。 サプライヤーとHarmanが、aPrioriデジタルファクトリーが現実と同じ構成であると合意すれば、RFQを発行なしに、シミュレートされた価格帯を実際のコストとして用いることができます。Harmanのコスト部隊は現在、ゼロRFQプロセスで初期実験を行っています。

aPrioriで調達コストを削減するアプローチ -本章のまとめ

サプライヤーの透明性

シミュレーション型製造コストモデルを使うことで、Harmanはサプライヤーと共に、非効率なコストの特定や、価格構造の理解に繋がります。結果としてサプライヤーの透明性を保つことができます。

新規および既存の製品

aPrioriのシミュレーション駆動型のコストモデルは新旧製品の設計段階におけるコスト最適化の可能性機会を特定するのに使用されます。

RFQプロセスの合理化

RFQプロセスの合理化はコストダウン維持のみならず、組織の運用効率向上に寄与します。サプライヤーのコスト構造がaPrioriの製造コストモデルの相互改善において明確に定義されれば、RFQプロセスは劇的に合理化されます。

将来の目標価格設定

見積を数週間待たずに、Harmanは次のビジネスで目標価格として使用できる製造コストモデルを即座に創り出すプロセスを持っています。

ゼロRFQ

時間の経過とともに、この強化されたモデリング能力が、完全に自動化されたゼロRFQプロセスへと発展する可能性があります。

人件費の削減

従来のRFQプロセスは、遅延だけでなく、Harmanとサプライヤーの双方に多大な時間とリソースを必要とします。aPrioriの製造コストモデルとHarman社とサプライヤーとの協働で、この人件費は劇的に削減されるでしょう。

本記事はaPriori社からの転載記事です。オリジナルのサイトで記事を読む。

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