かんたん解説!I-REC 属性証書って?

「属性証書」は、電力の属性を証明するしくみ

かんたん解説!I-REC

I-RECという名の属性証書を聞いたことはありますか?
日本にも再エネ証書がいくつかあることは知っているけど、国際的な属性証書はよくわからない…そんな方も多いのではないでしょうか。ここでは、国際的な属性証書とは何かを、わかりやすくご紹介します。

I-REC(International Renewable Energy Certificate)は「アイレック」と読みます。 国際的な「属性証書」のひとつです。

「属性証書」ってなに?

「属性証書」とは、電力の属性を証明するものです。そして、属性の証明とは、「電力がいつ、どこで、どのように生まれ、誰に使われたのか」を明らかにして、誰でも確認できるようにすることです。

電力の属性を証明することで、発電者(電力を作った人)は、自らが発電した電力の属性の所有権を明確にし、属性証書として販売することができます。また、需要家(電力を使う人)は、調達した電力がどんな属性なのか、そして、その電力を間違いなく自分が消費したと主張することができるのです。

「属性証明のしくみ」がないとどうなるの?

電力には形はなく、箱に詰めて生産者から消費者へ送ることができません。発電者が作った電力を“電力の通り道”(送配電網)に流し、需要家は“通り道”から電力を受け取って使用します。

“通り道”に流された電力は、さまざまな発電者が作った電力と混ざって送電されることになります。例えば、発電者が太陽光で発電した電力を送配電網に流すと、風力・原子力・火力など他の方法で発電された電力と混ざって送配電網を通ります。そして需要家は、太陽光から発電された電力とその他の属性が混ざった電力を取り出すことになります。

需要家が再エネ電力を使っていると思っていても、実際には再エネ以外の属性が混ざっている電力を使っているのです。これでは、需要家は「再エネで発電された電力を消費した」と自信をもって主張することができません。

電力の流れ

どんな電力かを証明するには?

どんな電力かを区別できるように、その電力が生み出された情報を第三者でも確認できるようにしたのが「属性証明のしくみ」です。

・いつ
・どこで
・誰が
・どんな発電の方法で(太陽光、風力など)
・どれくらい発電したか(発電量)

というような、電力が生み出された際の情報(エネルギーの属性)を、電力の戸籍台帳のような登記簿に記録します。

記録された情報が認証機関によって認証されると、証明書が発行されます。(これが「属性証書」です)

需要家は、この証書を購入して使用する(証書を償却する)ことで、その電力を消費したと自信をもって主張できるようになるのです。

属性証書の流れ
POINT
  • I-RECとは国際的な「属性証書」である
  • 「属性証書」は電力の属性を証明するものであり、属性の証明とは「いつ、どこで、どのように」電力が生まれたのかという情報を第三者が確認できるしくみ
  • 属性証明のしくみによって、発電者は、自らが作った電力の所有権を明確にでき、需要家は、どんな電力を消費したのか自信をもって主張ができる
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