SteelCase
Azure Kubernetes Service上でIoTサービスのスケーラブルな監視とトラブルシューティングを実現
イントロダクション
会社詳細
本社: 米国ミシガン州グランドラピッズ
業種:建築、家具、テクノロジー製品
チャレンジ
- 急成長するマイクロサービスをサポートするためのスケーラビリティの監視
- パフォーマンスの可視化と問題のトラブルシューティングに使う時間と労力の削減
SYSDIGによる成果
- リアルタイムおよびヒストリカルなパフォーマンス・メトリクスへの洞察力の向上
- トラブルシューティングや問題解決にかかる時間を短縮
- よりスムーズなAzure Kubernetesサービスへの移行
- インフラストラクチャー
- Microsoft Azure
- コンテナ・オーケストレーション
- Azure Kubernetes Service (AKS)コンテナ・ランタイム
- ビジネスアプリケーション
- Steelcase Workplace Advisor 職場の効率性を測定し、オンラインダッシュボードからアクセス可能な実用的なデータを提供。 Steelcase Rise 高さを調整しパーソナライズ可能なデスクと同期し、立ち上がったり、移動したり、座ったりを促すリマインダーを表示し、活動を追跡。 Steelcase Find 必要に応じて、会議や作業に最適なスペースを探して予約可能。 Steelcase Space Analytics わかりやすいデータで施設管理者を支援し、不動産を最大限に活用。
サマリー
Steelcase社はオフィス、教育、ヘルスケア向けの家具を製造する業界をリードするグローバル・メーカーです。
デジタルイノベーションで世界をリードし、世界の人々に素晴らしい体験を提供するためにテクノロジーを活用しています。
同社のSmart + Connected製品とサービスは企業が直感的で適応性の高いワークスペースを構築し、従業員の生産性とワークスペースのパフォーマンスを最適化することを支援します。
Steelcase社は、革新的なソフトウェアをMicrosoftのAzure Kubernetes Service(AKS)上でマイクロサービスとして動作するコンテナで開発・運用しています。
Sysdigを導入することで、同社はデジタルソリューションの動作、パフォーマンス、健全性を深く可視化することができています。
DevOpsと開発チームはホスト、コンテナ、オーケストレーション、アプリケーションについて深い洞察を得ることができ、より迅速な作業と信頼性の高いハイパフォーマンスなソリューションを顧客に提供しています。
AzureとKubernetesでイノベーションを加速させる
Steelcase社は、単に素晴らしいオフィス家具を提供するだけではなく、従業員がどのような環境でどのように働いているかをリアルタイムで収集するアプリケーションを開発しています。
そのデータを分析することで、同社は組織がどこにどのようなエネルギーとリソースを集中させるべきか、という情報を提供することができます。
Steelcase社はマイクロソフト社と積極的に協力し、ユーザーの生産性と創造的なワークをサポートするための新しい方法を創造しています。
代表的なアプリケーションであるSteelcase Workplace AdvisorはMicrosoft Azure IoTプラットフォーム上に構築された何万ものセンサーとAzure Digital Twinsテクノロジーを使用して顧客のための洞察を導き出しています。
同社は2016年にMicrosoft Azureでコンテナを使用するようになりました。 Rancherのオーケストレーションを活用して、Smart + Connectedソリューションの自動化と運用を行っていました。
その後Kubernetesが勢いを増し、Azure上でAKSのマネージドKubernetesサービスが利用可能になったことで、2019年にRancherからAKSへの移行に乗り出しました。
これによりSteelcase社はオーケストレーションレイヤーの管理から解放され、単一のプラットフォー ム上で迅速にアプリケーションを構築し、提供し、拡張することができるようになりました。
Smart + Connectedサービスのために、Steelcase社は現在5つのKubernetesクラスターを運用しており、700個以上のコンテナが稼働しているステージング、開発、本番環境をサポートしています。
Sysdigで全方位での可視化を実現
多くのサービスがコンテナで動作し、Kubernetesで動的にオーケストレーシ ョンされているため、Steelcase社はアプリケーションとインフラストラクチャのパフォーマンスをリアルタイムで深く理解するためのより良い方法を必要としていました。
同社のDevOpsアーキテクトであるVarun Tagore Korrapati氏は次のように述べています。
「私たちはPrometheusを使用していましたが、マイクロサービスが指数関数的に成長するまでの約8ヶ月間は完璧に機能していました。
私たちは成長に合わせて拡張できる監視ソリューションを必要としていました。
また、監視インフラの管理に頭を悩ませる必要がないように、マネージドサービスを利用したいと考えていました。
Korrapati氏が率いるチームはインフラを監視するために数多くのオプションを調査しました。
「Sysdigは、例えるなら他のどのソリューションよりも早く、静止状態から時速100キロの領域に到達することができました。」とKorrapati氏は説明します。
「Sysdigエージェントを導入すれば、インフラストラクチャとアプリケーションの動性を、瞬時に把握することができます。
多くのトレーニングを必要とせずに、簡単に始められ、何が起こっているかをすぐに確認することができます。」
「例えば、私はSysdig Spotlight機能がとても気に入っています」とKorrapati氏は付け加えています。
「NGINX、Redis、MySQL、Java、ネットワークトラフィックなど、検出されたアプリやインフラストラクチャのために事前に設定されたダッシュボードが自動的に用意されているため、成長を続けるマイクロサービス環境の内部をより簡単に、素早く確認することができます。」

Steelcase社では、使いやすさに加えて、Sysdigの決定的な差別化要因として、環境内でアラートが発生した際にキャプチャ・ファイルを作成できることを挙げています。
この豊富な情報を含むキャプチャ・ファイルは、システムコールやその他のOSイベントを記録し、本番環境のホストの外にある環境で問題の根本原因を特定するためのフィルタリング、分析をすることができます。
「リアルタイムモニタリングの領域を超えて、Sysdigのキャプチャは、間違いなく私たちに大きな利益をもたらしてくれました。
何が問題を引き起こしたのかを確認するために必要なすべての詳細な情報を得ることができ、また、別の時間の異なるイベントと比較することで、再発する問題を特定して解決することができます。」

Steelcase社はSysdigプラットフォームを選択する際に重要な機能とメリットとして以下のようなものを挙げています。
Platform agnostic
クラウドやインフラストラクチャ上の複数のクラスターの監視、セキュリティ、トラブルシューティング、フォレンジックを統合することで、どこで実行されているサービスでも一貫した視点で見ることができる
Topology maps
インフラストラクチャとマイクロサービスの可視化により、ホスト、ポッド、コンテナなどのエンティティ間の依存関係、アクティビティ、メトリクスを迅速に分析することができる
On-demand dashboards
アプリ、コンテナ、Kubernetes、インフラストラクチャに特化した自動可視化により、カスタムダッシュボードを構築する必要がなくなり、時間を節約できる
Troubleshooting with captures
深くシステムコールデータにアクセスすることでインシデント対応を加速させ、根本原因の特定と問題解決の迅速化の助けになる
Data retention
長期的にデータを保持することで、長期にわたる傾向を洞察し、インシデントとパフォーマンスの履歴比較することができる
Prometheus support
Prometheusのメトリクスを自動収集することで、Steelcaseはクラウドネイティブアプリケーションやインフラストラクチャの可視性を高めるために、より幅広いデータをサポートすることができる
Kubernetes insights
ダッシュボード、メトリクス、イベントのためのドリルダウンビューは、DevOpsや開発者チームに、ネームスペース、デプロイメント、ポッドなどのKubernetes論理オブジェクトのパフォーマンスを柔軟に表示することができる
Isolation with Teams
サービス、アプリケーション、インフラストラクチャごとに特定のユーザーグループを定義することで、Steelcaseは排他的なパーミッションを与え、異なるユーザーの役割をサポートし、データアクセスを分離して安全なものにすることができる
Security visibility
セキュリティに特化した可視性、制御、脆弱性管理のサポートを、同じSysdigエージェントとバックエンドを使用して容易に拡張することができます。
環境間の移行をスムーズにする
AKSへの移行中、Steelcase社はSysdigが開発者にとってアプリケーションのパフォーマン スを確認するための貴重なツールであることに気づきました。
Korrapati氏は次のように述べています。
「この間、DevOpsや開発者は、アプリケーションがどのような動作をしているか、Kubernetesでどのようにパフォーマンスを発揮しているかを見ることができるかどうかを気にしていました。
50以上のマイクロサービスがありますが、各マイクロサービスごとに50以上のダッシュボードを作成する必要はありませんでした。
Sysdigはこのギャップを埋めるのに役立ちました。
開発者が自分でサービスを見ることができるので、『自分のポッドがどのようにKubernetes上で動作しているか見たいなら、Sysdigで探索してみてください』と伝えることができるようになりました。
Sysdigは、ユーザーが必要とするものを手に入れるための優れたソリューションです。
すぐに使えるビューとダッシュボードで、簡単に利用することができます。」

イノベーションを通じた事業の成果を上げるために
Steelcase社は同業他社の中で最大の世界市場シェアを持ち、2019年度には売上高が34億ドルに増加したといいます。
同社のスマート+コネクティッドソリューションを用いた取り組みは成長戦略の中で重要な役割を果たしています。
企業が人材の育成と従業員のエンゲージメント向上を目指す中で、 ワークプレイス環境はこれまで以上に重要なものになっていると認識しています。
Steelcase社は顧客のエンゲージメントを高め、組織のパフォーマンスを向上させるための新しいクラウド対応のテクノロジーソリューションを提供し続けています。
Sysdigで得た可視性は、当社のビジネス目標を達成するのに役立っています。
「私たちが構築したソフトウェアとシステムは私たちの成功に欠かせないものであり、 特に既存のクライアントとの関係では欠かせないものです。」と Korrapati 氏は述べています。
「当社は 100 年の歴史を持つ家具メーカーですが、動きの速いソフトウェア会社でもあります。
Sysdigで得られる可視性は、ビジネス目標の到達向け非常に役立っています。
Sysdig を利用することで、DevOps、開発者、インフラエンジニアなど、当社のソリューションを市場に投入するチームは、自分たちのまわりで何が起きているかを正確に把握することができます。」
最初の導入以来、Steelcase社はSysdigプラットフォームの利用を次々に拡大し、社内のエンタープライズプロジェクトをサポートしてきました。
Korrapati氏はMongoDBをサポートする大規模なKubernetesクラスタを運用するチームとやりとりした際の「彼らはSysdigが動くのを見て、すぐに『それが欲しい』と言ったんだ」という逸話とともに「ですから、Sysdigを利用するプロジェクトは拡大しています。」と話してくれました。
将来に向けてのサポート
Steelcase社は常に進化を続けており、テクノロジーの進化を利用して製品を強化するためにはどうすればよいかを常に研究しています。
将来を見据え、SteelcaseはIstioサービスメッシュやJaegerオープントレーシングのような新しいオープンソースツールを調査し、マイクロサービスの運用をさらに強化しています。
私たちの進化を、Sysdigがサポートしてくれます。
「我々が進化していく中で、Sysdig が我々をサポートしてくれることを知っています。Prometheus のメトリクスの収集であれ、カーネルレベルのデータ検査であれ、我々が欲しいものを得られることがわかっています。」とKorrapati氏は締めくくります。
「また、Sysdigがコンテナセキュリティで行っていることにも多くの価値があると考えています。
パフォーマンス監視のみならず、同じエージェントとSaaSバックエンドを使って、セキュリティ監視もできるので、別のエージェントセット、別のデプロイセット、アップグレードセットを管理する必要がありません。
これを実現できるソリューションは他にはありません。」
「Sysdigとの仕事は、技術面以外にも、セールスからプロダクション開始後のサポートに至るまで、素晴らしいものでした。積極的なケアに感謝しています。」
Sysdigは業界初のクラウドネイティブな可視性とセキュリティを提供するプラットフォームです。
Sysdigはクラウドネイティブな可視性のギャップを埋め、企業がダイナミックでモダンなアーキテクチャに移行する際の洞察力とコントロールを提供します。
Sysdigのクラウドネイティブな可視性とセキュリティ・プラットフォームを使用することで、DevOps、セキュリティの専門家、サービス・オーナーはコンテナ化された環境をより深く掘り下げることができ、クラウドネイティブのメリットをより早く、より少ないリスクで享受することができます。