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EKSおよびECS上のFalcoおよびAWS Firelensを使用したマルチクラスターセキュリティ

EKSおよびECS上のFalcoおよびAWS Firelensを使用したマルチクラスターセキュリティ

本文の内容は、2019年10月30日にSysdigのNéstor Salcedaが投稿したブログ(https://sysdig.com/blog/multi-cluster-security-firelens/)を元に日本語に翻訳・再構成した内容となっております。

このブログ投稿では、AWSコンテナサービス全体ですべてのKubernetesセキュリティイベントを集約する方法をお話します。AWS FireLensを使用してFalco通知をルーティングし、AWS CloudWatchなどのすべてのセキュリティイベントを1つのサービスに集中させます。

これから下記を試します:

  • AWSコンテナプラットフォーム(EKS、ECS、EC2上のKubernetesなど)からのイベントを集約します。
  • さらなる分析のために、イベントをCloudWatchまたは異なるAmazon Kinesis Data Firehose宛先(Amazon S3、Amazon Elasticsearch Service、およびAmazon Redshift)にストリーミングします。

そうすることで、いくつかの重要なベネフィットを得ます。

  • すべてのコンテナセキュリティイベントを1か所に統合して、コンプライアンスと監査の目的でログを継続的に保持します。
  • CloudWatch Insightsを使用して、セキュリティイベントからダッシュボードとアラートを作成し、インシデント対応を加速させます。
  • AWSサービスを通じて自動応答をトリガーして、特定のセキュリティインシデントを修正します。
  • どこでも、さまざまなクラスターやプロバイダーで機能するFluent BitやFalcoなどのオープンソースコンポーネントを使用してログの収集と転送を標準化することで、インフラストラクチャの信頼性を高めます。

マルチクラスターセキュリティのためのFalcoの紹介

20200211-1.png

定義:

FireLensは、AWSコンテナサービスから複数の宛先にログをルーティングするAmazonが作成したプロジェクトです。FireLensは、ECS、EKS、またはFargateクラスターで簡単な構成を行うだけで、任意のコンテナーログをAWS CloudWatchおよびS3、Elasticsearch、Kinesis Firehoseなどのサービスにルーティングできます。

Falcoは、コンテナおよびクラウドネイティブアプリの侵入および異常検出のためのCNCFオープンソースプロジェクトです。 Falcoは、カスタマイズ可能な一連のルールによって定義される異常な動作を検出すると、セキュリティイベントを生成します。

CloudWatchは、AWS環境用の監視および可観測サービスです。インシデント対応を行う場合、CloudWatchを使用して複数のログを一度にクエリし、情報を横断してデバッグと事後分析をより迅速かつ効果的に行うことができます。 CloudWatchはログを処理して、アラームの設定やダッシュボードの傾向の視覚化に使用できるメトリクスを作成します。

各クラスターノードでFalcoを使用してランタイムセキュリティイベントを検出し、CloudWatchをデプロイしてインフラストラクチャを監視します。

20200211-2.png

Falcoはイベントを標準出力に出力するため、FireLensを利用してそれらを収集し、CloudWatchに送信できます。ここにAWS FireLensの強みがあります。互いに話す方法がわからない、または異なるチャネルで話している2つのサービスを接続できます。

内部では、FireLensは、Fluent Bitやfluentdなどのオープンソースログ収集ツールと、CloudWatchやKinesis FirehoseなどのAWSサービス用の特定の出力プラグインをバンドルしています。

ハンズオン! FalcoアラートをAWS FireLensにストリーミングする

ツールが導入されたので、次は実装計画をたどります。FireLensをデプロイするにはいくつかの方法があり、それぞれが異なる種類のクラスターまたは使用するAWSコンテナサービスに適合させます。

20200211-3.png

これは、FalcoセキュリティイベントがCloudWatchに向かって進む道のりです。

  1. Falcoは、セキュリティイベントをSTDOUTに出力します。JSONフォーマッターを使用します。
  2. 次に、FireLensはJSONログを収集し、ペイロードを処理します。
  3. 最後に、FireLensはイベントをCloudWatchログストリームに転送します。

FireLensは、Amazonが配布するFluent Bitコンテナーイメージを使用してEKSに、またAmazonが提供するサイドカーコンテナーを使用してECSに展開します。

手順をステップごとに文書化し、スクリプト化してお客様の便宜を図っています。

sysdiglabs/falco-aws-firelens-integration GitHubリポジトリにスターを付けることを忘れないでください。さあ、始めましょう!

EKSにFalcoおよびFireLens Fluent Bitをデプロイメントする

最初に、sysdiglabs/falco-aws-firelens-integrationのクローンを作成し、次の前提条件を満たしていることを確認する必要があります。

  • EKSクラスターにデプロイされたTillerとHelm。
  • すべてのAWS構成設定を処理するaws cliツール。 1.12.224以上のbotoを使用するaws cliツールを使用していることを確認してください。
  • スクリプトをサポートするためのjq
$ git clone https://github.com/sysdiglabs/falco-aws-firelens-integration
$ cd falco-aws-firelens-integration/eks 

EKSクラスターをデプロイしたら、EKSワーカーノードがログをCloudWatchに送信できることを確認してください。そのためには、各ノードに使用されているIAMロールを見つけて、CloudWatchにログを送信する権限があることを確認します。aws cliを使用すると、次のようになります。

$ aws iam create-policy --policy-name EKS-CloudWatchLogs --policy-document file://./fluent-bit/aws/iam_role_policy.json
$ aws iam attach-role-policy --role-name <EKS-NODE-ROLE-NAME> --policy-arn `aws iam list-policies | jq -r '.[][] | select(.PolicyName == "EKS-CloudWatchLogs") | .Arn'` 

EKS-NODE-ROLE-NAMEを、ノードが使用しているIAMロールに置き換えることを忘れないでください。この値はEC2ダッシュボードから取得できます。EKSノードを実行するEC2インスタンスを見つけて選択し、IAMロールに関する詳細を確認します。

20200211-4.png

ノードレベルでIAMロールを使用することにより、ノードで実行されているすべてのポッドが同じアクセス許可を共有します。 EKSがデプロイされたクラスターの場合、Amazonは2019年9月に別の興味深いオプション、サービスアカウント(IRSA)のIAMロールを発表しました。 IRSAを使用すると、ポッドレベルで詳細なアクセス許可を設定できます。これは、攻撃対象領域を減らすため、セキュリティに最適です。

次の手順では、Fluent Bit daemonSetをインストールします。

$ kubectl apply -f fluent-bit/

これにより、serviceAccount、configMap、daemonSet自体が作成されます。

Fluent Bit構成を含むconfigMapを見てみましょう。

apiVersion: v1
kind: ConfigMap
metadata:
  name: fluent-bit-config
  labels:
        app.kubernetes.io/name: fluentbit
data:
  fluent-bit.conf: |
        [SERVICE]
      Parsers_File  parsers.conf
        [INPUT]
      Name              tail
      Tag               falco.*
      Path              /var/log/containers/falco*.log
      Parser            falco
      DB                /var/log/flb_falco.db
      Mem_Buf_Limit     5MB
      Skip_Long_Lines   On
      Refresh_Interval  10
        [OUTPUT]
      Name cloudwatch
      Match falco.**
      region eu-west-1
      log_group_name falco
      log_stream_name alerts
      auto_create_group true
  parsers.conf: |
        [PARSER]
      Name      falco
      Format    json
      Time_Key  time
      Time_Format %Y-%m-%dT%H:%M:%S.%L
      Time_Keep   Off
      # Command   |  Decoder | Field | Optional Action
      # =============|==================|=================
      Decode_Field_As   json    log 

この設定は、FlucoコンテナのSTDOUTを読み取り、JSONパーサーでエントリをデコードし、CloudWatchストリームに送信するようFluent Bitに指示します。

CloudWatchは、ストリームを含むロググループにログを整理します。グループは、各タイプのログ(セキュリティイベント、デバッグ情報など)ごとに1つのストリームを含むアプリケーションを表すことができます。alertsという名前のストリームでイベントをFalcoロググループに送信します。

最後に、Falcoをインストールする必要があります。Helmチャートを使用してインストールします。

$ helm install --name=falco --set falco.jsonOutput=true stable/falco

このデプロイメントが完了すると、Falcoは異常な動作についてKubernetesクラスターをスキャンし、JSON形式のイベントをSTDOUTに出力します。

ECSでのFalcoとFireLensのデプロイメント

ECSでのFalcoとFireLensのデプロイメントは、EKSでも非常によく似たプロセスですが、いくつかの特殊性があります。

前と同様に、ECSノードはアラートをCloudWatchに送信する必要があります。ノードにsysdiglabs/falco-aws-firelens-integrationリポジトリのfalco-aws-firelens-integration/ecsフォルダーからこれらのコマンドを実行する権限があることを確認してください。

$ aws iam create-policy --policy-name ECS-CloudWatchLogs --policy-document file://./fluent-bit/iam_role_policy.json
$ aws iam attach-role-policy --role-name <ECS-NODE-ROLE-NAME> --policy-arn `aws iam list-policies | jq -r '.[][] | select(.PolicyName == "ECS-CloudWatchLogs") | .Arn'` 

EKSデプロイメントと同様に、EC2ダッシュボードからその値を取得できます。 ECSノードを実行するEC2インスタンスを見つけて選択し、IAMロールの詳細を確認します。

前述したように、AWSが提供するFluent Bitサイドカーコンテナーを使用してFalcoサービスでFireLensをデプロイします。タスク定義で、awsfirelensログドライバーを使用していることを確認します。

...
{
    "essential": true,
    "image": "amazon/aws-for-fluent-bit:latest",
    "name": "log_router",
    "firelensConfiguration": {
      "type": "fluentbit",
        "options": {
            "enable-ecs-log-metadata": "true"
        }
    },
    "memory": 128
  },
  {
    "name": "falco",
    "image": "falcosecurity/falco:0.17.1",
    "essential": true,
    "cpu": 10,
    "memory": 512,
    "privileged": true,
    "command": [
        "/usr/bin/falco",
        "-pc",
        "-o", "json_output=true"
    ],
    "logConfiguration": {
        "logDriver":"awsfirelens",
        "options": {
            "Name": "cloudwatch",
            "region": "eu-west-1",
            "log_group_name": "falco",
            "log_stream_name": "alerts",
            "auto_create_group": "true"
        }
    },
... 

ログにクラスターメタデータを含める必要があります。これは、アラートの発生元を把握し、セキュリティイベントをフィルター処理できるようにするためです。 enable-ecs-log-metadataパラメーターを使用すると、Fluent Bitはecs_cluster、ecs_task_definition、ec2_instance_idなどのフィールドでログを強化します。

最後に、logDriver:awsfirelensおよびName:cloudwatchを使用して、セキュリティイベントをCloudWatchの適切なログストリームにルーティングするようFluent Bitに指示します。

最後に、タスク定義とサービスをデプロイするには、次を実行します。

$ aws ecs register-task-definition --cli-input-json file://./falco/task-definition.json
$ aws ecs create-service --cluster "<CLUSTER_ARN>" --service-name falco --task-definition `aws ecs list-task-definitions | jq -r '.taskDefinitionArns[] | select(. | contains("Falco"))'` --scheduling-strategy DAEMON 

CLIからECSクラスターを一覧表示し、Falcoをデプロイするクラスターを探して、CLUSTER_ARN値を取得できます。

$ aws ecs list-clusters
{
        "clusterArns": [
    "arn:aws:ecs:eu-west-1:845153661675:cluster/nestor-sysdig-ecs-firelens-demo"
        ]
} 

AWSでは、ECSのカスタムログルーティングに関する素晴らしいドキュメントをすでに公開しています。 Amazon Elastic Container ServiceのFireLensについて詳しく知りたい場合は、お見逃しなく。

CloudWatchでFalcoセキュリティイベントを視覚化する

すべてがデプロイされたら、CloudWatchに進み、Falcoロググループとアラートログストリームを確認できます。クラスターからのすべてのセキュリティイベントが、同じツールに集中して表示されます。

20200211-5.png

Falcoから読み取ったJSONメッセージを表示するCloudWatch

20200211-6.png

JSON形式でfalcoから読み取られた1つのメッセージの詳細

これで、これらのセキュリティイベントを修正する自動応答をセットアップする準備ができました。AWSLambda関数を使用して、LambdaとFalcoを使用したAmazon EKSの保護をご覧ください。

まとめ

Falcoは、ホストとクラスターの検出の先を行う事できます。集中化されたイベント転送と1つの集約ソリューションにより、ECS、EKS、EC2のセルフホストKubernetesなど、AWSコンテナーサービスのすべてのクラスターのコンテナーで発生していることに関する情報を取得できます。

AWS FireLensは、異なるクラスターおよびECSやEKSなどのAWS管理コンテナプラットフォーム全体でログを収集する簡単な方法を提供します。CloudWatchでそれらを集約することにより、ログ管理を簡素化し、インシデント対応を迅速化する事が可能です。

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