標的型攻撃とは

サイバー攻撃のうち、機密情報の窃取など特定の相手(主に企業・組織)を「標的」にして行われる攻撃手法の一つ。攻撃ターゲット組織の人間に対し、取引先や顧客、関係機関を装ってマルウェアが添付されたメールを送信、相手がファイルを開封することで感染させる。手口自体は他のマルウェアと同じだが、相手を絞り込む点に特徴がある。

標的型攻撃とは|概要

標的型攻撃とは、特定の組織や個人を狙ったターゲット攻撃の一種です。攻撃者はターゲットのシステムやネットワークに侵入し、攻撃を行います。信用を得るため、複数回メールのやり取りを行うこともあります。

標的型攻撃を行う攻撃者の目的は様々です。例えば、競合他社からの知的財産の窃取、政府機関の情報収集、金融機関のデータ窃取などが挙げられます。

標的型攻撃の代表的な手口として、標的となる組織や企業の従業員が狙われることが多いです。組織や企業の取引先や関係機関を装い、マルウェアを添付したメールを送信します。ほか、悪意あるリンクをメールに記載するもの、OSやアプリの更新ファイルを装ったものを添付するケースもあります。メールを受け取った人が添付ファイルを開いたり、リンクをクリックしたり、更新ファイルを実行したりすると感染します。

被害者のデバイスが感染すると、そのデバイスを踏み台に組織・企業内のネットワークに侵入して各デバイスやサーバから機密情報を窃取します。感染デバイスを外部から制御できるバックドアを設置し、長期間のアクセスを確保することもあります。

なお標的型攻撃のうち、標的に対して継続的・持続的に行われる攻撃をAPT攻撃と呼ぶこともあります。

標的型攻撃と無差別攻撃の違い

標的型攻撃は特定の標的に対して行われる攻撃であり、攻撃者は事前に情報収集を行って狙いを定めます。一方で、無差別攻撃は特定の目的やターゲットを持たずに、広範囲なシステムやネットワークに対して攻撃を仕掛ける形態です。

なお通常の標的型攻撃の主目的は「情報」の窃取ですが、標的型ランサムウェアの場合、最終的な目的は「金銭」であることが異なります。

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