Society 5.0とは

「サイバー空間とフィジカル（現実）空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会（Society）」

Society 5.0とは｜概要

Society 5.0（ソサエティ5.0）とは、日本政府が提唱する新たな社会ビジョンで、情報技術（IT）と物理的な現実を融合することによって、より高度な経済発展と社会課題の解決を両立することを目指すもの、またその結果実現する社会を指します。

これまでの社会は、狩猟採集社会（Society 1.0）、農耕社会（Society 2.0）、工業社会（Society 3.0）、情報社会（Society 4.0）と進化・発展してきました。Society 5.0は、これらの次のステージとして位置づけられています。

（出典）内閣府：Society 5.0

Society 5.0では、AI（人工知能）、IoT（インターネット・オブ・シングス）、ビッグデータ、ロボット技術などの先端技術を活用して、社会全体をより効率的かつ持続可能な環境へ成長・発展させるとしています。これにより、人々の生活の質の向上、経済の活性化、社会的な不平等の解消、環境問題の解決などが期待されています。

具体的には、以下のような将来像の実現が想定されています。

スマートシティ

都市のインフラをデジタル化し、エネルギーの効率的な使用、交通の最適化、災害対策などを実現します。

スマートヘルスケア

先端技術を活用して医療サービスを改善し、早期診断、個別化された治療、遠隔医療などを可能にします。

スマートエデュケーション

AIやVR（仮想現実）を使って教育をパーソナライズし、学習効果を向上させます。

Society 5.0においては、単に技術の進歩を推進するだけでなく、人間中心の社会を作ること、技術が人々の幸福を向上させ、社会課題を解決する手段となることが重要な目標とされています。そのため、Society 5.0の実現には技術開発だけでなく、法制度の整備、プライバシーやセキュリティの確保、デジタルリテラシーの向上など、さまざまな面での取り組みが求められます。