MR(複合現実)とは

MR(Mixed Reality:複合現実)は、現実世界と仮想世界を融合させた技術。物理的な環境とデジタル情報を統合し、双方に影響を与え合うことで、ユーザーへ豊かな体験を提供することができる。

MRとは|概要

MR(Mixed Reality:複合現実)とは、AR(拡張現実)とVR(仮想現実)の中間に位置し、それぞれの特性を結び付け、現実世界と仮想世界を精密に重ね合わせて同時に体験できるようにしたものと言えます。

MRとAR、VRの比較

MRとAR、VRの比較

ARは現実の環境にデジタル情報を重ねて表示します。主にスマートフォンやARヘッドセットを使用することで、現実世界を見ながらデジタル情報をそこに表示できます。位置情報を活用したアプリゲームや室内に仮想の家具を配置できるシミュレーションサービスなど、さまざまな分野で活用されています。

VRはバーチャルリアリティ、仮想現実とも呼ばれる技術で、ヘッドセットを着用したユーザーを完全に仮想世界に没入させることが特徴です。現実とは全く別の世界を体感でき、主にゲームやシミュレーションなどで活用されています。

MRは、現実世界と仮想世界を融合させた環境を提供します。ARと似ていますが、より精緻に座標を合わせて重ね合わせが行われるため、ユーザーは現実環境を認識しながら、仮想オブジェクトや情報を操作することができます。エンターテインメントだけでなく、遠隔操作で協力作業を行うことができるため、医療や製造業など多くの用途に適しています。MRは、ARとVRの要素を組み合わせた、進化した技術と言えるでしょう。

MRの具体例

Digital Remote Service(デジタルリモートサービス)|SCSK

「デジタル遮蔽とは、MR技術を利用し、仮想空間上に、指定した対象物と同等の矩形を用意し、現実空間に配置された対象物と重ね合わせて表示させることにより、どの角度からでも、その対象物以外を映さないようにマスキングする技術です。(特許第6827134号)」

Digital Remote Service(デジタルリモートサービス)|SCSK

SCSKの「Digital Remote Service」は、MR技術を活用したデジタル遮蔽機能によって、遠隔にいるサポーターや熟練者が現場の作業者を支援するサービスです。スマートグラス(ビデオ通話)を介した遠隔サポート自体は、従来から可能な技術です。しかし製造業の生産ラインを含む機密情報が多い現場においては、セキュリティ面が課題となり活用が困難でした。そこでデジタル遮蔽機能を使うことで、機密性の高い対象物をマスキングし”見せたいものだけを見せる”遠隔支援を可能にしています。

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