IOWN®構想とは

IOWN®とは"Innovative Optical and Wireless Network"の略称。読み方はアイオン。「IOWN®構想」として、NTTが提唱する次世代情報通信ネットワーク構想を指す。2024年の仕様確定、2030年の実用化を目指して研究開発が進められている。

IOWN®構想とは|概要

IOWN®構想とは、NTTが2019年に発表した、光通信技術を中心として革新的なネットワーク・情報処理基盤の構築を目指す構想です。従来の電子技術(エレクトロニクス)から光技術(フォトニクス)にシフトすることにより、ネットワーク、コンピューティング、半導体の全てに光ベースの最新技術を活用し、従来のインフラストラクチャの限界を超える新しいネットワークおよび情報処理基盤の構築を目指しています。2024年の仕様確定、2030年の実用化を目指しており、実現すれば私たちの生活や社会を大きく変革する可能性を秘めています。

(参考)(2021)情報通信審議会 情報通信政策部会 総合政策委員会 主査ヒアリング(第1回)資料1-1

(出典)総務省:IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想
(参考)(2021)情報通信審議会 情報通信政策部会 総合政策委員会 主査ヒアリング(第1回)資料1-1

IOWN®構想の3つの主要技術分野

IOWN®の主要技術分野は以下の3つです。

(1)オールフォトニクス・ネットワーク(APN: All-Photonics Network)

光ファイバのみにとどまらず、伝送装置、半導体、ネットワーク、端末までの全て(エンド・ツー・エンド)にフォトニクスベースの技術を導入することで、低消費電力に加え、高品質・大容量・低遅延なネットワークが実現可能とされています。

(2)デジタルツインコンピューティング(DTC: Digital Twin Computing)

従来のデジタルツインの概念をより発展させ、従来は扱えなかったさまざまなモノとヒト、産業などを自在に掛け合わせて再現します。

(3)コグニティブ・ファウンデーション(CF: Cognitive Foundation®)

すべてのICTリソースを全体最適に調和させ、必要な情報をネットワーク内に流通させる機能を指します。また新たに収集した情報を基に、システム自身が自動で最適化を行う「自己進化型」のサービスライフサイクルマネジメントとされています。

このIOWN®構想により、社会課題の解決(災害時の迅速な情報伝達、医療格差の解消、高齢化社会における生活支援など)、新たな価値創造(今までにない新しいサービスやビジネスの創出促進)、国際競争力の強化(日本の情報通信技術の国際競争力強化)などが実現できると期待されています。

(参考)
NTT:NTT 研究開発 IOWN
総務省:IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想

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