PoC（概念実証）とは

PoC（Proof of Concept：概念実証）とは、新しいアイデア、技術またそれらのコンセプトが実現可能であることを示すために検証すること（あるいはそのために行われるテストや実験）を指します。

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具体的には、実際の開発に入る前段階に行われる検証プロセスといえます。例えば新しい技術の導入や新しいビジネスモデルの開始など、新たな取り組みを始める前に、そのアイデアが現実の問題を解決できるか、または期待通りの結果をもたらすかを確認する小規模なプロジェクトがこれにあたります。

PoCは、主に以下の内容を検証します。

• 実現可能性の確認
  新しいアイデアや技術が机上の空論ではなく、実際の環境で想定どおりに機能するかを確認します。
• リスクの評価
  新しいアイデアや技術を導入する際の技術的な問題やリスクを特定し、評価します。
• コストと利益の評価
  アイデアの実装に必要なコストとそれがもたらす利益を評価します。

PoCは、新しいアイデアや技術の導入に大きなリスクやコストが伴う場合に特に重要となります。PoCによってそのアイデアが現実の問題を解決できるか、または期待通りの結果を達成できるかを確認することで、不必要なリスクやコストの発生を避けることができるからです。そのため、PoCは新しいアイデアや技術の導入を検討している企業や組織にとって、重要なステップとなります。

PoCの主なメリットとデメリットは以下のとおりです。

PoCのメリット

• 革新的な技術を利用するなど、本当に実現できるか、求める効果が得られるかを検証することで、開発フェーズに移ってからのリスクを抑えられる
• 実際の開発に必要な知見やリスク、材料などの知識が得られるため、不要なコスト発生を抑えられる
• 実現の可能性についてデータを得られるため、それを根拠として経営層を説得しやすくなる

PoCのデメリット

• 検証ばかりを繰り返してしまい、実際の開発につなげられない。コストだけが無駄に増えていく
• 検証を始めたが、開発にあたって経営層、企画者、開発者の間で認識の齟齬が起きプロジェクトそのものの目標があいまいになってしまう
• 想定と異なる数値的結果が出てしまうことがある

デメリットへの対策

検証結果について、あらかじめどこまでのデータが取れればよいかゴールを設定しておきましょう。またPoCの段階では、ゴールとして設定した内容を検証できる、最低限の機能だけを開発します。またPoCの結果、想定していた結果や数値が出なくとも、あらためてその内容を評価して課題を洗い出し、次のアイデアにつなげることで、PoCがビジネスやシステム開発、ひいては企業の糧となると考えましょう。