生産性向上に向けた製造プロセスの最適化 ーDELMIA 3DEXPERIENCEによるデジタルマニュファクチャリングの実現ー
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PLCとは、Programmable Logic Controllerの略語。国内トップシェアの三菱電機社が「シーケンサ」という製品名で販売しているため、一般的に「シーケンサ」とも呼ばれている。設備や機器をコントロールする制御するための装置で、工場やエレベーター、ゲームセンターなどさまざまな場面で使用されている。
PLC(Programmable Logic Controller 読み方:プログラマブルロジックコントローラ)とは、設備や機器をコントロールする制御装置の一つで、信号の入力装置と出力装置、演算装置、記憶装置、電源装置、 通信装置等から構成されています。入力機器から信号を受け取り、組み込まれたプログラムに従って処理を行い、出力機器を制御します 。例えば、洗濯機ではスタートボタンを押すと給水が始まり、洗濯、排水、給水、すすぎ、排水、脱水の順に動きますが、これらの一連の動作をPLCが制御しています。
PLCは、従来使用されていたリレーシーケンス回路の代替として開発されました。リレーシーケンスとは、物理的な回路(電気信号)によって機器を制御するものです。リレーシーケンスの場合、複雑な制御を実行するには回路を一つ一つ調整しなければならないため高度な専門知識が必要ですが、PLCを使えばプログラムやソフトウェアを用いて複雑な処理を一台でこなすことが可能で、製造業の生産設備から生活に身近な家庭用電化製品やエレベーターまで幅広く使用されています。
PLCには、主に2つの種類があります。それぞれの特徴は以下の通りです。
必要なユニットが最初からそろっており、個別に選ぶ必要がありません。一方で、機器のなかには自由にカスタマイズできないものもあり、注意が必要です。
自社の目的やニーズに合わせて自由に構成を変えることができます。しかし、適切な構成やユニットの選定には、一定の専門知識が求められます。
マイコンやFPGAなど機械を制御する装置にはさまざまな種類がありますが、PLCならではのメリットがあります。ここでは、PLCの主なメリットについてご紹介します。
リレーシーケンス制御では、電磁リレーなどの電気制御機器を設置する必要があります。PLCは物理的な配線の代わりにプログラムを使用するため、制御盤を小型化して省スペース化することが可能です。
プログラミングによって複雑な操作も簡単に実現し、回路設計の手間や時間も大幅に節約します。制御の変更や追加もプログラムの修正のみで行うことができます。
一部の物理的な部品が不要になるため、初期設置コストやメンテナンスコストを削減できます。また、プログラムの変更によってシステムのアップデートを簡単に実行でき、変更や拡張に伴う追加コストも抑えられます。
PLCは、三菱電機社やオムロン社、キーエンス社、富士電機社などさまざまなメーカーから販売されています。メーカーや機種によって性能や構成は異なるため、自社の状況やニーズを明確に定義したうえで、適切なPLCを選ぶことが重要です。以下に、PLCを選ぶ際の主なポイントをまとめました。
想定しているタスクや用途に対応できるか十分に確認することが大切です。プログラム容量(ステップ数)や、それを処理・実行するまでスキャンタイム(またはサイクルタイム・演算周期)が処理能力の主な指標です。
メーカーのサポート体制やユニットの互換性、プログラムのバックアップ機能など、メンテナンスや保守がしやすい機種を選ぶことで、運用中のトラブルを最小限に抑えることができます。機器の故障や停止は大きな損失につながるため、特に注意が必要です。
パッケージタイプはコンパクトタイプとも呼ばれ、限られたスペースでも設置が可能です。そのほか、ラックや金属製のレールに設置できるタイプもあるので、自社の設置環境に合ったPLCを選ぶことが重要です。