Javaとは

Javaとは、世界中で広く利用されているプログラミング言語の一つです。1995年にサン・マイクロシステムズ社（現在はオラクル社が買収）によって開発されました。

Javaの最大の特徴は、「一度書けば、どこでも動く（Write Once, Run Anywhere）」という理念にあります。これは、一度作成したプログラムを、OS（WindowsやMacなど）の違いを気にすることなく、様々なコンピューターで実行できることを意味します。その信頼性の高さと汎用性から、現在でも多くの企業の基幹システムやWebサービス、アプリケーション開発に採用されています。

Javaとともによく聞く言語に「JavaScript 」がありますが、両者は名前が似ているだけで全くの別物です。それぞれの言語は特徴も用途も異なります。

Javaが長年にわたって多くの開発者に選ばれ続けるのには、いくつかの理由があります。ここでは、Javaの特に重要な3つの特徴について解説します。

① どこでも動く「プラットフォーム独立性」

通常、プログラムはWindows用やMac用など、動かす環境（プラットフォーム）ごとに作り直す必要があります。しかし、Javaには、書いたプログラムをどの環境でも理解できるように翻訳してくれる「JVM（Java Virtual Machine）」という仕組みがあります。これによって、開発者は一度プログラムを書くだけで、それを環境に合わせて適切に動かすことができます。その結果として、開発の手間が大幅に削減され、より多くの環境でソフトウェアを動かすことが可能になるのです。

② 大規模開発が得意な「オブジェクト指向」

Javaは「オブジェクト指向」という考え方に基づいて設計されています。これは、プログラムを機能ごとの「部品（オブジェクト）」として作成し、それらを組み合わせて全体を作り上げる手法です。まるでブロックのように、一度作ったオブジェクトを別の場所で再利用したり、必要に応じて特定のオブジェクトだけを交換したりできます。そのため、銀行の勘定系システムのような大規模で複雑なシステムの開発・保守を効率的に行うことができます。

③ 高い「堅牢性」

Javaは、暗号化やアクセス制御を含む幅広いセキュリティ機能が実装されている上、プログラムのエラーを引き起こしにくい、安全性の高い言語仕様を持っています。その一つに「ガベージコレクション」という機能があります。これは、プログラムが使わなくなったメモリ（作業スペース）やオブジェクトを自動的に検知して片付けてくれる「自動お掃除ロボット」のような仕組みです。この機能によって、開発者はメモリ管理の負担から解放され、プログラムが長時間安定して動作しやすくなります。

Javaは、私たちの生活を支える様々なIT技術の裏側で活躍しています。普段何気なく使っているサービスや製品にも、Javaが使われているかもしれません。ここでは、具体的な事例をいくつかご紹介します。