電気めっき処理・アルマイト処理・電着塗装のための電気化学シミュレーション Elsyca

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電気めっきシミュレーションソフトウェア

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Elsyca
PlatingManager

めっき品質評価と効率的なめっき工程を検討できる電気めっきプロセスシミュレーションツール

Elsyca PlatingManager

Elsyca PlatingManagerとは

Elsyca PlatingManagerは、工業用硬質クロム鍍金から、貴金属メッキ、プラスチック(樹脂)装飾めっきに至る、様々なめっきタイプに対応した、電気めっき工程シミュレーションソフトです。電気化学の基礎理論とElsyca社の長年のノウハウに基づいたアルゴリズムで計算をしており、バイポーラ現象といった電気化学で主に知られている現象も考慮して計算を行います。
めっき対象の幾何形状やその数と配置状況はもとより、めっき槽の形状・配置や、アノード(電気陽極)の形状・配置の他、めっき液(電解液)特性も反映したデジタルツインをコンピュータ上に再現し、その個々の特性・影響を考慮しためっき膜厚分布などを事前にシミュレーションすることができます。

顧客のめっき品質要件を満たす、効率的なめっき工程の改善を事前に検討できます。

主な機能

ラックタイプ*の電気めっきシミュレーション可能
~最適なめっきのための計算モデリングへの投資~

めっき浴槽に浸漬するラック(引っ掛け、タコ、吊るし)タイプ*の電気めっきシミュレーションが可能で、複数個を吊るした場合のラックレイアウト(製品個々の姿勢や、製品間の間隔などの位置関係、数)による違いを、簡単に設定することが可能。これらを変更したり、電流値などの制御パラメータ変更を繰り返すことによって最適な工程を見出せます。製品だけでなく、シールド(遮蔽版)やローバー(ヨケ材、捨て材)、補助陽極(かぶり止め)、マスクなどの形状や位置、配置も自由に変更可能なため、これらの影響を考慮しながら、最も効率良く、顧客要求品質に応えられるめっき工程を、事前に、素早く検討することが可能です。

  • ※ ラックによるめっき浴浸漬タイプ以外のめっき手法はPlatingManager兄弟製品、プリント基板向けについては、最新の専用ツールにて可能。詳細説明・デモが可能ですのでお問合せください。
ラックタイプの電気めっきシミュレーション可能
勘や経験・暗黙知を可視化・明示化

勘や経験・暗黙知を可視化・明示化
~ロジカルに対策を立てる~

3D形状上の膜厚分布の結果表示のほか、計算結果から自動的にめっき層ごとの分布状況をグラフ化してくれますので、定性的な感覚に依らない論理的な分析を行い、改善手法を検討することが可能です。また、それぞれのめっきタイプ毎のリスクゾーン(めっき不良)を自動で表示してくれる機能も有していますので、いちいち表示基準を入力しなおしたりすることなく、同一基準にてリスク評価をすぐに行うことが可能。めっき不具合対策を素早く打つことが可能です。

情報共有・技能伝承
~漏れの無い円滑な情報共有~

事前検討結果は、自動レポート機能によりボタン一つでレポートとして出力、PDFなどで保管、関係者へ閲覧回付も行えるため、営業⇔生産間や設計⇔生産間、若手⇔ベテラン間での取り違いなき情報共有や、技能伝承を、現場の作成負担もかけることなく実施することが可能です。

情報共有・技能伝承

特長

CAEの専門知識不要の簡単操作

CAEの専門知識不要の簡単操作
~検討を通常業務に組み込む~

メッシュ生成や、境界条件・タイムステップの設定といったCAE(コンピュータを使ったシミュレーション)解析特有の専門用語や設定に関する知識のない現場のめっき製造担当の方でも、簡単に利用できる直感的な操作感で、電流密度分布やめっき膜厚分布を計算、3次元形状上にその結果を表示してくれます。

仮想空間上に再現された、実際に生産に使用するめっき設備(例えば、某アジア工場のAラインなど)モデルを選択し、対象製品の3次元モデルを取込み、レイアウトや個数を決めた後、印加電流や通電時間などの制御プロセスの情報を入力して、実行ボタンを押す。ただそれだけで計算が可能です。

めっき液特性の正確な反映と高速計算

めっき液特性の正確な反映と高速計算
~精度と速度の両立~

銅めっきの硫酸銅浴やピロリン酸浴、ニッケルめっきのスルファミン酸浴やワット浴、塩酸浴、クロムめっきのサージェント浴などなどの代表的なめっき液はElsyca長年の経験から蓄積されたデータベースが事前に準備されていますが、お客様特有の添加剤などがブレンド配合されためっき液をシミュレーションに反映させることも可能です。これらはElsycaのノウハウにより、適切にシミュレーション用に組み込まれ、精度を保ちながら高速計算を行うデータとして事前にインプリメント(組込み)されてお客様に提供されます。

Elsyca PlatingManagerで実現できること

電気めっきに特化、カスタマイズなしですぐに適応

汎用的なシミュレーションツールと異なり、電気めっきに特化していることです。そのため、業務に合わせてカスタマイズを行う必要がなく、そのまま電気めっきの工程検討業務に適応することができます。
「現場担当者がすぐに使用でき、いち早く業務改善に役立てることができます。例えば、製品を量産化する際にはめっき槽に大量のパーツを漬け込んで処理を行いますが、『Elsyca PlatingManager』でシミュレーションすれば、電極の配置やバランスを容易に可視化できます。これにより、どのように電極を配置すれば、めっきを均一化できるか前もってわかるため、歩留まりを大幅に改善可能になります。

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Elsycaめっきシミュレーションの対象プロセス

めっき(湿式) 電気めっき ラック式
フープ式
バレル式
PCBめっき
無電解めっき
◎:対応、〇:専用ツールにて対応可能、-:非対応
  • ※乾式めっき(溶射めっき、溶融めっき、蒸着等)は非対応

より幅広い活用のために

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Elsyca Plating Master

Elsycaの電気めっきソリューションには、Elsyca Plating Managerでは対応できないより高度なサーフェス仕上げプロセスのモデリングを検討するためのツールとしてElsyca PlatingMasterが用意されています。
Elsyca PlatingMasterは、高度な電気めっき、電着塗装、電鋳、電解研磨、陽極酸化などをカバーし、モデル化できる表面仕上げ作業の範囲を拡大します。

PlatingManagerとPlatingMasterの機能比較

機 能 Plating Manager Plating Master
ラック式めっき
フープ式めっき ×
アルマイトオプション ×
電着塗装オプション ×
接点抵抗オプション
部品移動オプション ×
整流器条件入力 一定値 時系列
SolidWorksの要否 不要 必要※1
めっき槽形状 専用形状データ提供※2 都度CADモデルを準備
レポート生成機能 ×
  • ※1 Solidworksプラグイン(アドイン)形式のツールで提供
  • ※2 各社のめっき槽形状をモデリングしてデータベースとして提供 めっき槽CAD形状の準備は不要
    (オプション機能でCADモデリングした形状をデータベースに登録することも可能)

活用例

課題

複雑な構造の部品となると、均一なめっき被膜をつけることは非常に困難

その優れた機能性によりロールや、金型、シリンダー、ピストン、シャフトなど様々な工業部品に使用される工業用硬質クロムめっきは、一方で均一電着性や電流効率の悪さから、複雑な構造の部品となると、均一なめっき被膜をつけることは非常に困難で、めっき付き回りの改善をするには、高度な補助電極を備えた専用の治具の開発と、そのレイアウトノウハウが必要

課題

複めっき仕上げ(めっき品質)の高度なコントロール

自動車内外装品や、シャワーなどの水栓機器・サニタリー製品などの装飾用途でよく使われる装飾樹脂めっきは、銅、ニッケル、クロムといった複数のめっき工程がありますが、ブランドイメージにもつながる意匠性が必要な製品の為、複雑奇抜な、デザイナーの意図する形状、及びめっき質感に応える必要があり、めっき仕上げ(めっき品質)も高度なコントロールが必要

Elsyca PlatingManagerは、これらの課題に対して、めっきが付きすぎてしまうところとなかなかつかないところのバランスをどうとるか?また、銅ざらつきや、ニッケルふくれ、ニッケル露出(クロム無めっき)、クロム焼け(めっき焼け)といったリスク評価を行う機能。接点の数や位置、その電流電圧のスロープアップ制御も考慮して計算する機能など、めっきタイプに合わせた評価機能も有し、これらを即座に可視化できるため、顧客からのめっき依頼に対し、時間のかかる実機トライ&エラーによる評価検討を最小限に抑えながら、生産工程も考慮した適切な工数見積もりや提案を顧客に素早く提示することが可能です。

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