イベント・セミナー
(2018年)
2018.06.07(木) アフターレポート

SCSKモノづくりCAEセミナー2018

セミナーの様子

2018年6月7日(木)、ベルサール八重洲(東京)でSCSK株式会社主催「SCSKモノづくりCAEセミナー2018」を開催しました。本セミナーは、当社が取り扱うモノづくりに関するソリューションを一堂にご覧いただける年に一度のセミナーです。

本セミナーでは、基調講演に株式会社アーレスティ様と日進工業株式会社様をお迎えし、デジタル化によるモノづくり革新の事例などについてご講演いただきました。

また基調講演の後には分科会形式で、SCSKが長年にわたって培ってきたモノづくりに関するCAE技術の経験、知見の集大成として、鋳造/ダイカスト、鍛造/塑性加工、樹脂/複合材、コスト削減、エンタープライズITシミュレーションを中心に、当社のCAEソリューションについてご紹介しました。

当日は、たくさんの皆様にご来場いただき誠にありがとうございました。

開催概要

主催 SCSK株式会社
日時 2018年6月7日(金)  13:00~17:30(12:00受付開始) 
会場 ベルサール八重洲
東京都中央区八重洲1-3-7 八重洲ファーストフィナンシャルビル
定員 200名

分科会アジェンダプログラム

SCSKモノづくりCAEセミナー2018のプログラム
分科会A 分科会B 分科会C 分科会D 分科会E

セミナー概要

13:00~13:05
開会のご挨拶

SCSK株式会社 製造エンジニアリング事業本部 解析ソリューション第一部
部長 樋口 康一

開会に先立ち、SCSK 製造エンジニアリング事業本部 解析ソリューション第一部 部長 樋口から、開会のご挨拶とともに本セミナーの概要についてご説明しました。

セミナーの様子

13:05~13:35
基調講演:「アーレスティにおけるCAEの取組みと目指すべき道」

株式会社アーレスティ
生産技術部
シニアアドバイザー 三中西 信治 様

<ご講演概要>

アーレスティ様は、主に自動車メーカー向けにダイカスト製品、アルミニウム合金地金などを製造する会社です。自動車の軽量化ニーズに取り組むため、エンジンブロックやトランスミッションケースなど、大型で難易度の高い製品の製造にあたり、長年CAEに取り組んでいます。

講演では、アーレスティ様におけるCAEの位置づけがどう変化してきたか、さらに現状におけるCAEの課題や目指すべき道を最近の取り組み事例と併せてご説明いただきました。

セミナーの様子

13:35~14:05
基調講演:「CAE(デジタル)から成形技術・金型技術(アナログ)開発のヒントをつかむ」

日進工業株式会社
専務取締役 最高技術責任者 竹元 茂 様

<ご講演概要>

日進工業様は、東京都大田区の射出成形・金型設計・研究開発型の企業として、様々な成形技術の開発と量産を行っています。また、射出成形現象の原理原則を追究し、その技術力を量産成形へ発揮しています。特に近年では樹脂流動解析のMoldflowを用いて、様々な現象を可視化することで多くの成果を得られました。

講演では、Moldflowでの活用事例について動画での説明を織り交ぜながら、ご説明いただきました。また、成形技術においてアナログ的な部分(現場での事実)とMoldflowのデジタル的な部分の融合が非常に重要であるとし、日進工業様における融合方法の考え方について、ご紹介いただきました。

セミナーの様子

14:05-14:25
講演:製造業様に向けた SCSKのAI活用の取り組み

SCSK株式会社
上席執行役員
全社営業統括部門 戦略ソリューション営業統括本部長
AI戦略室 副室長
古宮 浩行

当社では、「既存資産の存在がITを遅らせていないか」、「ビジネスの変革をITが阻害していないか」、「ITにコストがかかりすぎていないか」、お客様がこれらの3点について不満を感じていないかを、最初に意識するようにしております。そしてそれらはAIとクラウドの組み合わせで解決できないか、お客様と一緒に考えながら提案を行うスタンスを取っています。「AIとは何をしているのか?」と質問されることがありますが、「目的に応じたデータを整備する」、「解決に至るための特徴点を見出す」、「それに応じたモデルを作成する」、大きくこの3STEPであると回答しています。但し、それよりも大事なことが2点あります、ともお話しています。まずはAI導入を検討する前にゴール(課題の解決策)を設定することと、AIとはDeepLearningのように実行しながら成長していくモデルだということ、この2点を念頭にAIの検討を進める必要があります。

本セッションでは、当社の考え方について説明するとともに、SCSKのAI活用の取り組みと題し、画像解析、音声認識、IOTの活用事例をご紹介しました。

セミナーの様子
分科会A 【鋳造・ダイカスト】
セミナーの様子

■セッションA-1 「MAGMASOFTの概要」

本セッションではMAGMASOFTの機能の全体概要をご紹介しました。

■セッションA-2 「MAGMASOFTだからできる簡単な『最適化』」

本セッションではMAGMASOFTの条件設定・計算結果の確認など基本操作をデモ形式でご紹介しました。

■セッションA-3 「ADVENTUREClusterを用いた鋳造領域における事例紹介」

MAGMASOFTの最適化 「条件設定~統計分析」
本セッションでは標準化されたMAGMASOFTの「Optimization(最適化)」の操作方法を設定から結果の見方・統計分析まで実戦形式でご紹介しました。

■セッションA-4 「ADVENTUREClusterを用いた鋳造領域における事例紹介」

汎用構造解析ソフトADVENTUREClusterによる鋳造金型分野における適用事例をご紹介しました。

分科会B 【鍛造・塑性加工】
セミナーの様子

■セッションB-1 「欧州最先端研究所 CEMEFの研究成果による生産技術向け最新CAEソリューションのご紹介」

Transvalor社の現在開発中の「金属積層造形CAEソフトウェア」および「金属ミクロ組織予測ソフトウェア」をご紹介しました。

■セッションB-2 「FORGEの活用事例紹介」

塑性加工や熱処理プロセスの欠陥検出や型寿命予測、プロセス最適化に活用されるFORGEの概要をご紹介しました。

■セッションB-3 「ADVENTUREClusterを使った鍛造領域における取り組み」

汎用構造解析ソフトADVENTUREClusterの鍛造金型分野における取り組みや最適化事例をご紹介しました。

■セッションB-4 「溶接/接合シミュレーション事例紹介」

抵抗溶接・固相接合・機械接合プロセスにおけるSCSKのCAEソリューションをご紹介しました。

分科会C 【樹脂/複合材】
セミナーの様子

■セッションC-1 「樹脂流動解析 Autodesk Moldflow最新バージョンのご紹介」

2018年4月に最新バージョンである2019がリリースされました。
ソルバー/メッシュ生成/結果表示において、数多くの改善/機能強化があります。
当日は開発元であるオートデスク社より新機能を中心にMoldflow2019最新機能と開発動向をご講演いただきました。

■セッションC-2 「軽量化に向けた複合材領域でのGeoDict活用事例」

燃費改善、排出ガス削減にむけた軽量化のため、金属に代わり複合材の活用が進んでいます。
しかし、複合材は製造プロセスや複数の材料物性の影響により強度予測が困難という課題があります。
本セッションでは、複合材領域におけるGeoDictを活用した最新の事例をご紹介しました。

■セッションC-3 「発泡成形/SMCシミュレーション事例紹介」

ポリウレタン発泡成形やSMC(Sheet Molding Compound)プロセスの解析事例をご紹介しました。

■セッションC-4 「ADVENTUREClusterの樹脂金型領域における活用事例紹介」

汎用構造解析ソフトADVENTUREClusterによる樹脂金型分野における適用事例や樹脂流動解析結果を境界条件として利用する事例をご紹介しました。

分科会D 【コスト削減】
セミナーの様子

■セッションD-1 「ハーネス・ホース・ケーブル解析 IPS Cable Simulationのご紹介」

従来解析することが難しいとされる「柔軟体部品(ハーネス・ホース・ケーブル)」の開発期間は短くなっていく一方で、設計要件は年々厳しくなってきています。
その限られた期間の中で品質向上・コストダウンを実現するリアルタイムシミュレーションツール 「IPS Cable Simulation」の概要をご紹介しました。

■セッションD-2 「IPS Cable Simulation ハーネス・ホース・ケーブル活用事例のご紹介」

多岐にわたるハーネス・ホース・ケーブルの設計要件に対する、IPS Cable Simulationでのアプローチをライブデモンストレーションによってご紹介しました。

■セッションD-3 「リアルタイム製造原価シミュレーション "aPriori"」

aPrioriは3D CADの部品データとその製造情報(下記4点)の入力で、製造工程を含む製造原価シミュレーションを実行します。

製造情報: 1)製造工法 2)製造地域(国) 3)材料 4)生産量

本セッションでは、aPriori 2018R1版の新機能のご紹介と共に、『なぜ自動シミュレーションができるか?!』をご理解頂けるよう、CAD設計との連携性も交えた実機デモをご覧いただきました。

■セッションD-4 「解析エンジニアのためのお助けツール『CAEソフトウェアクラウド』」

今年より本格稼動しているSCSKのCAEクラウドサービスです。
ご紹介を開始して以来、予想を上回るお客様からお問合せやご利用をいただいております。本セッションではその魅力をみなさまに公開しました。

分科会E 【エンタープライズITシミュレーション】
セミナーの様子

■セッションE-1 「RICARDO社製 車輛性能シミュレーションソフト MBDソリューションのご紹介」

「RICARDO社製 車輛性能シミュレーションソフト」は、最適化ツールを含むModelicaベースのMBDプラットフォームです。最新機能を中心に「RICARDO社製 車輛性能シミュレーションソフト」が実現するMBDのための統合シミュレーションをご紹介しました。

■セッションE-2 「データ分析によるCAE/実験データの最大活用ソリューションのご紹介」

pSevenは、独自の機械学習アルゴリズムを用いてCAEや実験データから予測モデルを作成するソフトウエアです。本セッションでは、熱流体CAEによる製品形状の最適化をテーマに、製品開発リードタイム短縮、コスト削減、品質向上のためのデータ活用ソリューション及び、事例をご紹介しました。

■セッションE-3 「モノづくりにイノベーションをもたらすVR『バーチャルデザインレビュー』紹介」

VR技術により、実物でしか体験、経験できなかったことが、容易に行えるようになってきました。
また架空の空間に多人数が入り込み、情報共有、意思疎通を行える新しいコミュニケーションも始まっており、これまでにない「モノづくり」が動き始めています。
本セッションでは、これから検討する方に活用や方法、またモノづくりに最適なVRソフト「バーチャルデザインレビュー」をご紹介しました。

■セッションE-4 「CAD/CAE業務効率化のための材料知識共有ソリューション GRANTA MI」

自動車・航空機の「研究開発から生産技術」にわたるシミュレーションプロセスにおいて材料知識を一貫して共有できる仕組み、GRANTA MIの概要をご紹介しました。

展示・体験コーナー

展示・体験コーナーでは、当社取り扱い製品を展示し、来場者の皆様にデモを交えご紹介しました。
会場の様子
会場の様子
会場の様子
会場の様子
≪ご紹介した製品・サービス≫
■各分科会の製品群

分科会A: 鋳造・ダイカスト

    鋳造・ダイカスト
  • 鋳造プロセスシミュレーションソフト 「MAGMASOFT 新規ウィンドウ
  • 鋳造金型強度解析
  • 分散メモリ型並列構造解析システム 「ADVENTURECluster 新規ウィンドウ

分科会B: 鍛造・塑性加工

    鍛造・塑性加工
  • 鍛造CAEソフトウェア 「FORGE 新規ウィンドウ
  • 抵抗溶接シミュレーション 「Transweld」
  • スポット溶接シミュレーション 「SORPAS 新規ウィンドウ
  • 鍛造金型強度解析
  • 分散メモリ型並列構造解析システム 「ADVENTURECluster 新規ウィンドウ

分科会C: 樹脂/複合材

    樹脂複合材
  • 樹脂流動解析ソフトウェア 「Autodesk Moldflow」
  • 材料開発総合パッケージソフトウェア 「GeoDict 新規ウィンドウ
  • 発泡成形シミュレーション 「Rem3D」
  • 樹脂金型強度解析
  • 分散メモリ型並列構造解析システム 「ADVENTURECluster 新規ウィンドウ

分科会D: コスト削減

分科会E: エンタープライズITシミュレーション

 

お問い合わせ先

SCSK株式会社
解析ソリューション/SCSKモノづくりCAEセミナー2018事務局 
TEL:03-5859-3012
E-MAIL:magma-sales@ml.scsk.jp