イベント・セミナー
(2017年)
2017.05.23(火) アフターレポート

SCSKモノづくりCAEセミナー2017

2017年5月23日(火)、ベルサール八重洲(東京)でSCSK株式会社主催「SCSKモノづくりCAEセミナー2017」を開催しました。本セミナーは、当社が取り扱うモノづくりに関するソリューションを一堂にご覧いただける年に一度のセミナーです。

本セミナーでは、基調講演に株式会社日立製作所様をお迎えし、日立製作所様におけるデジタル化によるモノづくり革新の事例などについてご講演いただきました。

また基調講演の後には分科会形式で、SCSKが長年にわたって培ってきたモノづくりに関するCAE技術の経験、知見の集大成として、鋳造/ダイカスト、塑性加工、複合材/樹脂、ケーブル/ハーネス設計などを中心に、当社のCAEソリューションについてご紹介しました。

当日は、たくさんの皆様にご来場いただき誠にありがとうございました。

会場の様子

開催概要

主催 SCSK株式会社
日時 2017年5月23日(火) 13:00~17:30 (受付 12:00 開始)
会場 ベルサール八重洲
東京都中央区八重洲1-3-7八重洲ファーストフィナンシャルビル
定員 200名

セミナープログラム

SCSKモノづくりCAEセミナー2017のプログラム
基調講演 紹介 分科会A 分科会B 分科会C 分科会D 分科会E

セミナー概要

13:00-13:10
開会のご挨拶

SCSK株式会社 製造エンジニアリング事業本部 解析ソリューション部
部長 樋口 康一

開会に先立ち、SCSK 製造エンジニアリング事業本部 解析ソリューション部 部長 樋口より、開会のご挨拶とともに本セミナーの概要についてご説明しました。

セミナーの様子

13:10-13:40
基調講演:「デジタル化時代のモノづくり革新を実現するオープンオートメーション」

株式会社日立製作所
研究開発グループ 生産イノベーションセンタ プロセス研究部
部長 寺前 俊哉 様

<ご講演概要>

近年、ITの急速な進化により、繋がるステークホルダーがグローバルに増大して、不確実性の時代となり社会課題が急速に複雑化してきています。

そのような中で、産業・社会インフラのデジタル化が加速され、Industrie4.0に代表されるように人、社会を中心に考えるサービス、技術が進化し、モノからコト、占有からシェア、クローズからオープン、個別最適から全体最適へとシフトしていきます。


日立製作所様は、お客さまと課題を共有し、ともにソリューションを創り上げる「協創」の取り組みを推進されています。本基調講演では、「デジタル化時代のモノづくり革新を実現するオープンオートメーション」と題し、製造業全体のモノづくりの潮流や課題をはじめ、お客さまの未来のモノづくりを支える「ヒト」「モノ」「設備」「プロセス」のデジタル化について解説いただくとともに、日立製作所様が取り組まれているオープンオートメーションについて、動画を交えご紹介いただきました。

セミナーの様子

13:40-14:10
SCSKモノづくり向け最新ソリューションのご紹介:~次世代最適化ツール pSeven~

SCSK株式会社 製造エンジニアリング事業本部 解析ソリューション部
課長 川勝 徹郎

CAEを活用する中で、さまざまなデータ(実測、シミュレーション)が蓄積されています。

DATADVANCE社の次世代最適化ツール「pSeven」は、これらの蓄積データを効率よく活用し、生産工程の短縮に効果を発揮します。例えば、過去の実測データを基に近似予測モデルを構築、新たな製品開発に役立てるなど、シミュレーションが困難であった複合事象などを、市販のシミュレーションを介することなく予測できるようになります。


本セッションでは、高度なデータ分析、データ解析のツールセットを備えた「pSeven」についてご紹介するとともに、「pSeven」を活用することで製品開発サイクル短縮を実現したAirbus社の事例についてご紹介しました。

セミナーの様子
分分科会A 【鋳造・ダイカスト】
セミナーの様子

分科会Aでは、鋳造CAEのリーディングソフトである「MAGMA5」の概要・事例をご紹介しました。

また、鋳造現場でのIoT・ビッグデータ分析に有効な「DELMIA Operations Intelligence(OI)」について、モノづくりの中でキーワードであるIoT・ビッグデータに関して、鋳造業界向けに特化した機能・事例の紹介を行いました。

■セッションA-1 「MAGMA5.3概要/デモンストレーション」

鋳造プロセスシミュレーション「MAGMA5」の現行バージョンであるv5.3の機能トピックスのご紹介および、実際の計算を流すまでのデモンストレーションを行いました。

■セッションA-2 「鋳造CAEの最適化事例」

「MAGMA5」には、パラメトリック最適化機能が標準搭載されています。
本セッションでは、世界中の鋳造CAEにおける最適化事例をご案内しました。

■セッションA-3 「ダイカスト向け最新版紹介」

下記トピックスを中心に、MAGMAの次期強化ポイントをご紹介しました。
<トピックス>

  • ダイカスト(チャンバー、冷却、離形 etc.)
  • 中子ガス発生予測、連続鋳造CAE

 

■セッションA-4 「IOTによる品質分析 "DELMIA OI"」

モノづくりの製造・実験現場で収集した実績データを分析して品質改善・生産効率化の課題を解決

統計分析などの専門知識が無くても現場ですぐに使える、IoT時代のビッグデータ分析ソリューション「DELMIA Operations Intelligence(OI)」を鋳造領域の事例をご紹介しました。

分科会B 【鍛造・塑性加工】
セミナーの様子

分科会Bでは、塑性加工CAEソフトウェア「FORGE」の概要、および塑性加工時の欠陥予測、金型欠陥予測などの解析事例をご紹介しました。

■セッションB-1 「今からはじめる塑性加工CAE ~基礎から今後の動向~」

塑性加工CAEは使いやすく身近なツールとなり、製造工程の設計支援に活用されています。
しかしその反面、入力データの意味や確かさの検証、計算ロジックを意識せず利用することで、間違った結果評価をしてしまうケースがあります。
本セッションでは、塑性加工CAEの仕組みの基礎と、今後の開発の展開についてご紹介しました。

■セッションB-2 「CAE業務効率化のための材料知識共有ソリューション『GRANTA MI』」

本セッションでは、研究開発から生産技術にわたるプロセスにおいて、材料データが重要なファクターであることを示し、材料知識を一貫して共有することの重要性とその仕組みであるGRANTA MIについてご紹介しました。

■セッションB-3 「塑性加工CAE『FORGE』の概要 ~高精度化・高速化・自動化にむけて~」

近年の塑性加工CAE技術において、さらなる高精度化・高速化・自動化が求められています。
本セッションでは、モノづくりの課題解決に向けたCAEの活用をテーマとし、塑性加工CAE「FORGE」の概要と適用事例についてご紹介しました。

■セッションB-4 「最終品質予測のための熱処理とミクロ組織予測シミュレーション技術」

製品の最終品質を検証するためには、塑性加工解析だけでなく熱処理解析が重要になります。
本セッションでは、「FORGE」の熱処理解析機能およびミクロ組織予測解析についてご紹介しました。

分科会C 【樹脂複合材・電池材料】
セミナーの様子

分科会Cでは、自動車技術に関連するシミュレーションの最前線での取り組みと事例をご紹介しました。

■セッションC-1 「樹脂流動解析『Autodesk Moldflow』の最新バージョンのご紹介」

当日は開発元であるオートデスク社よりAutodesk Moldflow2018の最新機能と開発動向についてご講演いただきました。

■セッションC-2 「高電圧・安全性実現のための電池関連シミュレーション事例」

燃料電池やリチウムイオン電池の開発におけるGeoDictの活用方法について事例を踏まえながらご紹介しました。

■セッションC-3 「軽量化のためにいま取り組んでおきたいシミュレーション技術」

材料幾何特性がキーとなる複合材料における重要課題のヒントについて、GeoDictにおける最新技術動向を中心にご紹介しました。

■セッションC-4 「CAE業務効率化のための材料知識共有ソリューション『GRANTA MI』」

本セッションでは、研究開発から生産技術にわたるプロセスにおいて、材料データが重要なファクターであることを示し、材料知識を一貫して共有することの重要性とその仕組みであるGRANTA MIについてご紹介しました。

分科会D 【設計・構造最適化】
セミナーの様子

分科会Dでは、大規模構造解析「ADVENTURECluster」の最新情報、構造最適化の事例をご紹介しました。

あわせて、抵抗溶接シミュレーション「SORPAS」の概要、適用事例のご紹介を行いました。

■セッションD-1 「大規模構造解析ソフト『ADVENTURECluster』のご紹介」

大規模構造解析ソフト「ADVENTURECluster」の概要と、まもなくリリースされる最新プリポストをご紹介しました。

■セッションD-2 「生技系プロダクトと『ADVENTURECluster』の連携解析事例紹介」

SCSKが取り扱う各ソフトウェアと「ADVENTURECluster」の連携解析事例について、最新の取り組みを交えてご紹介しました。

■セッションD-3 「『ADVENTURECluster』ノンパラメトリック構造最適化事例のご紹介」

多くの繰り返し計算が必要な位相最適化・形状最適化において、大規模・高速性を得意とする「ADVENTURECluster」でのノンパラメトリック構造最適化実施事例をご紹介しました。

■セッションD-4 「抵抗溶接シミュレーション SORPASのご紹介」

車体アセンブリ工程においてスポット溶接が主に使われていますが、高強度鋼板などの新材料の適用時の対策や、適正な溶接電流・加圧力・通電時間、ナゲット径の最適化といった課題を、試作数を低減しながら設計する必要があります。
本セッションでは、抵抗溶接シミュレーション「SORPAS」の概要と適用事例についてご紹介しました。

分科会E(ケーブル・ハーネス)
セミナーの様子

分科会Eでは、従来のCAEでは検証が難しかった「柔らかい部品」の計算が可能なリアルタイムケーブルシミュレーション「IPS」の概要・事例をご紹介しました。
また、モノづくりの中でキーワードであるIoT・ビックテータに関して有効な「DEIMIA OI」の概要をご紹介しました。あわせて、モノづくりで重要な「原価」を3D形状からリアルタイムで計算するソフトウェア「aPriori」の概要のご紹介を行いました。

■セッションE-1 「経路解析:『IPS Cable Simulation』によるハーネス、ホース、ケーブル経路の最適化」

リアルタイムで実行される高い解析計算能力に加えて、アナライザー・オプティマイザーの経路解析機能を活用し、経路設計をより最適な状態に導くさまざまな経路解析の方法をご紹介しました。

■セッションE-2 「経路解析:『IPS Path Planner』による組み付け(分解)経路の高速検証」

優れた干渉回避ロジックにより干渉しない組み付け経路を高速に計算、またグライダー(部品同士を滑らせながら移動)による新しい経路検証、「IPS Cable Simulation」とのコンビネーション検証など、さまざまな経路計画の方法をご紹介しました。

■セッションE-3 「品質分析ソフト "DELMIA OI"」

モノづくりの現場では、実績データを分析して品質改善・生産効率化に繋げる事が重要課題の一つです。
統計分析などの専門知識が無くても現場ですぐに使える「DELMIA Operations Intelligence(OI)」について、射出成型の事例をご紹介しました。

■セッションE-4 「リアルタイム原価シミュレーション "aPriori"」

「aPriori」は3次元CADデータと以下の入力項目で、工程を含む製造原価を自動でシミュレーションできるツールです。
1)製造工程 2)製造場所 3)材料 4)年間生産量/生産年数
本セッションでは、「aPriori」の特徴と、なぜ自動でシミュレーションできるのか、CADとの連携性を、デモを交えてご説明しました。
あわせて実際のユーザー様の活用例についてもご紹介しました。

展示・体験コーナー

展示・体験コーナーでは、当社取り扱い製品を展示し、来場者の皆様にデモを交えご紹介しました。

会場の様子
会場の様子
会場の様子
会場の様子
    ≪主な展示製品≫
  • VRシステム(体験型)
  • Zingbox(IoT機器の通信状況を可視化し、異常を検知するソリューション)
  • MotionBoard(IoTデータを可視化するBIツール)
  • JBoss BRMS Planner(組み合わせ最適化アルゴリズム)を使った事例
  • 人工知能「KIBIT」を利用したサービスのご紹介
  • HPハードウェア(サーバー、ストレージ、ワークステーション等)
  • 各分科会の製品群

 

お問い合わせ先

SCSK株式会社
解析ソリューション部
SCSKモノづくりCAEセミナー2017事務局
TEL:03-5859-3012
E-MAIL:magma-sales@ml.scsk.jp