SASEとは?

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    SASE(Secure Access Service Edge)とは、ネットワークとネットワークセキュリティを統合し、クラウドサービスとして提供するもので、社内外からアクセスする企業の通信を安全かつ最大に活用するための概念です。


    SASEという概念は、2019年8月にアメリカのガートナー社が発表したレポート、「The Future of Network Security is in the Cloud」で初めて提唱されました。本レポートによると、SASEの導入計画を立てる企業は、2024年には40%に増加するだろうと言われており、注目が高まりつつあります。


    目次

    1. SASEが注目される背景
    2. ゼロトラスト・アーキテクチャとは?
    3. ゼロトラスト・アーキテクチャを実現するフレームワーク=SASE
    4. SASEを活用するメリット


    SASEが注目される背景


    従来、企業のITシステムの中核は社内管理のサーバやデータセンターに集約されていました。そのため、社員はオフィスに出社し、社内ネットワーク経由でさまざまなアプリケーションやデータにアクセスし仕事をするというワークスタイルが主流でした。社内と社外という明確な区分があったため、各企業は社内のネットワークを保護するセキュリティ対策を実施してきました。しかしながら、働き方改革の推進や新型コロナウイルスへの感染対策のため、リモートワークが急激に普及したこともあり、現在では「ハイブリッドワーク」が主流になりつつあります。

    このワークスタイルの変化は、企業のIT環境にも変化をもたらしました。それが、「クラウドサービスの活用促進」と「社内システム基盤のクラウド基盤(IaaS)移行」です。IT環境の変化により、社外から社内ネットワークを介して、それらの各サービスへアクセスするユーザーが増え、どこが境界で、どこが安全なのかが曖昧になりました。

    こうした状況を踏まえると、外側の脅威から内側の世界を守る従来のセキュリティ対策だけでは十分とは言えません。そこで、解決策として注目を集めているのが、「ゼロトラスト・アーキテクチャ」です。


    ゼロトラスト・アーキテクチャとは?


    ゼロトラスト・アーキテクチャとは、「なんでもかんでも信用するのはやめて、常にその人が正しいのか、使っている端末が大丈夫なものかを認証・検証し、許可されたときだけ必要なデータやアプリケーションにアクセスできるよう最小化していく」という考え方であり、特定のソリューションやサービスの名称ではありません。


    ゼロトラスト・アーキテクチャを実現するフレームワーク=SASE


    下図に示されているとおり、ゼロトラスト・アーキテクチャを構成する要素は多岐にわたります。このゼロトラスト・アーキテクチャに基づいて、ネットワークサービスとネットワークセキュリティサービスを統合し、クラウドからサービスとして提供するフレームワーク」が「SASE」です。



    SASE概念図

    出典:Gartner, The Future of Network Security Is in the Cloud, Neil MacDonald et al., 30 August 2019


    SASEを活用するメリット


    「SASE」は、ネットワークサービスとネットワークセキュリティサービスを統合したクラウドサービスです。その構成要素として、SD-WANやCASB(Cloud Access Security Broker)、SWG(Secure Web Gateway)といった複数のコンポーネントから構成されます。

    SASEを活用するメリットは、コンポーネントが統合されているため、ネットワークやセキュリティの担当者にかかる管理負荷を大きく軽減できるほか、海外を含めた各拠点からSASEを介して直接インターネットへアクセスでき、ネットワークにおけるボトルネックを解消できるなどのメリットがあります。

    現在では、様々なSASEソリューションがありますので、要件にあった最適なSASEを選定することが可能です。SCSKグループでも、主要なSASEソリューションのご提供だけではなく、SASEの選定から運用までをトータルで支援するサービスをご提供しています。SASE選定の際は、ぜひお声がけください。


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