パブリッククラウドへの接続方式
パブリッククラウドへの接続方法として、インターネット接続と専用線接続がありますが、コストとセキュリティ、パフォ…
近年、AI(人工知能)やビッグデータ解析技術が大幅に進化し、新たなビジネスや研究開発に活用されており、製造業、金融業、医療業などあらゆる分野で膨大なデータの高速処理が求められています。
膨大なデータの高速処理を行うためには、高性能なCPUとGPUを搭載したサーバーや複数のハイパフォーマンスサーバーとストレージ、専用のネットワークをクラスター化したHPCなどが欠かせません。
これらGPUサーバーやHPCは消費電力も非常に大きく、代表的なGPUサーバーであるNVIDIA 社製のNVIDIA DGX™ H100は1台あたりの最大消費電力は10.2 kW、後継機のNVIDIA DGX™ B200では14.3kwと、最大消費電力は一般的なIAサーバーの10倍から20倍となっています。
今後販売される後継機でも演算能力の上昇と共に消費電力の上昇は続くと考えられていますが、一般的なIT機器の設置を想定して設計されている従来のデータセンターやオフィスビル内のマシンルームの電源供給や冷却の性能では、GPUサーバーやHPCの設置要件を満たすことができず、多くの企業で課題となっています。
GPUサーバーやHPCの高消費電力と、それにともない発生する高発熱に対応するため、近年では水冷式の冷却設備への需要も高まっており、水冷式の冷却設備は従来の空冷式の冷却設備と比較し冷却性能が高く効率も良い点が特徴です。
そこで近年注目されているのが、高負荷ハウジングサービスです。
高負荷ハウジングサービスは、一般的なデータセンターで提供されるハウジングサービスやコロケーションサービスでは対応できない、GPUサーバーやHPCに対応できる十分な容量を持った電源能力と、高発熱・高排熱の冷却に対応した水冷式の冷却能力を提供するサービスです。
高負荷ハウジングサービスの提供を謳っているデータセンターは複数ありますが、検討を行う際には次の点を確認して検討を行いましょう。
空調での空冷式の冷却設備ではGPUサーバーやHPCの高発熱・高排熱を十分に冷却・排熱する能力が不足します。
冷却性能が高い、水冷式の冷却設備が用意されていることを確認しましょう。
直接液冷方式(Direct Liquid Cooling)とも呼ばれ、水冷サーバー内部に取り付けたコールドプレートに冷水を循環させて直接冷却をします。
コールドプレート型冷却は、リアドア型冷却よりも高い冷却効率を実現できますが、サーバー自体がコールドプレート型冷却に対応した水冷サーバーである必要があります。
GPUサーバーやHPCは一般的な機器と比較して数倍から数十倍の電力が必要となります。
サーバーラックあたりの最大電力供給量が搭載機器の要件を十分満たすことを確認しましょう。
SCSKでは、千葉県印西市にあるnetXデータセンター 印西キャンパス内にて、高負荷ハウジングサービスを提供しております。
その特長をご紹介します。
リアドア型冷却装置や水冷サーバーに対応したコールドプレート型冷却装置、さらにサーバーラック列に空調機器を設置するIn-Row型冷却など、最先端の冷却システムを導入しています。
リアドア型冷却装置とコールドプレート型冷却装置を組み合わせることで高集積・高密度でのGPUサーバーやHPCのサーバーラッキングに対応しています。
サーバーラックあたり最大30kVA以上の電力利用が可能な電源能力を備えております。(リアドア型冷却装置利用時)
また無停電電源装置(UPS)および、バックアップ電源として自家発電設備を完備、24時間365日の安定した電力供給を実現しています。
GPUサーバーやHPCの調達から設置、設定、各サーバー上のアプリケーション、主要なパブリッククラウドサービスへ直接接続が可能なマルチクラウド接続サービス「 SCNX(エスシーネックス)」を始めとした通信サービスまで、ワンストップでのトータルサポートを提供しております。
高負荷ハウジングサービスは、GPUサーバー、HPCの高集約・高密度ラッキングを可能にし、ハウジングコスト削減を実現するサービスです。高負荷ハウジングサービスを提供するデータセンターを選ぶ際には、十分な性能を持った水冷式冷却設備があり、電源能力が導入機器の要件を満たす施設・サービスの選定を行いましょう。
SCSKでは、機器調達からデータセンター、アプリケーション、ネットワークまでトータルサポートを提供しています。
是非、お気軽にお問い合わせください。