netXDCコラム

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クロスコネクトとは? その仕組みとメリット、導入時の注意点を解説

クロスコネクトとは? その仕組みと
メリット、導入時の注意点を解説

データセンターの運用において、クロスコネクト(Cross Connect)は非常に重要な役割を果たしています。クロスコネクトとは、データセンター内で異なるネットワークや機器を直接接続するための物理的な接続のことを指します。
この仕組みは、高速かつ低遅延の通信を実現するために広く利用されています。今回は、クロスコネクトの基本的な仕組みと利点、導入時の注意点について詳しく解説します。

クロスコネクト(Cross Connect)とは

クロスコネクトは、データセンター内で異なるネットワークや機器を直接接続するための物理的なネットワーク接続サービスです。
本コラムでは、データセンターでのクロスコネクト利用の利点と一般的な使用例について解説します。

1. クロスコネクトの利点

低遅延
データセンター内でのクロスコネクトは、直接的な物理接続を提供するため、データの伝送遅延が最小限に抑えることができます。特に金融取引やリアルタイムアプリケーションなど、遅延が許容されないケースにおいて重要です。
高帯域幅
クロスコネクトは高帯域幅のデータ転送を可能にします。これにより、大量のデータが高速に転送されるため、データセンター内のトラフィック管理が効率化されます。特に、大規模なデータ処理やクラウドサービスの利用において、その利点が顕著に現れます。
信頼性と安定性
データセンター内での物理的な接続は、インターネットVPN等の論理的な接続に比べて通信の信頼性や安定性が高く、データの損失や遅延を最小限に抑えることができます。
セキュリティ
クロスコネクトは、インターネットを介さない通信のため、セキュリティリスクが低減されます。これは特に、センシティブなデータを扱う際に重要です。
コスト効率
導入にかかる初期投資は必要ですが、データ転送の効率化とトラブルシューティングの容易さ、運用コストの削減によりコストの最適化および長期的なネットワークのコスト効率を改善します。
柔軟性とスケーラビリティ
データセンター内でのネットワーク接続を柔軟があり、容易に変更・拡張をすることが可能です。これにより、ビジネスの成長や技術の進化に対応したスケーラブルなインフラを構築できます。

2. クロスコネクトの利用例

クラウドPoPと直接接続
クラウドサービスを高速・セキュアに利用したい場合、クラウドPoP(Point Of Presence:サービス接続点)と接続をすることが好ましいです。その際、クロスコネクトを利用してデータセンター内で直接物理的にクラウドPoPとお客様のシステムを接続します。これにより、通常のインターネット接続と比較してパフォーマンスやセキュリティを大幅に向上させることができます。
IXP(Internet eXchange
Point)への接続
IXP(Internet eXchange Point)とは、ISP事業者やコンテンツ事業者などが相互接続し、通信トラフィックを交換するためのインターネットの相互接続点です。クロスコネクトを利用することで、データセンター内で直接IXPに接続することが可能になります。
異なるサービスプロバイダーや企業間で通信トラフィックを交換する際にクロスコネクトを用いてIXPに接続することで、相互接続(ピアリング)を行うことができます。これにより、両者間の通信をIX経由で直結することで、通信経路の最適化が行え、通信遅延を最小限に抑えることができます。

netXデータセンターの取り組み

IT総合サービス企業のSCSKは、自社データセンター(netXデータセンター)内でのクロスコネクトの利用促進に向けた取り組みを積極的に進めています。

自社のデータセンターでパートナープログラムを運営しており、クラウドプロバイダーやネットワーク事業者などを誘致し、クロスコネクトによりAWSやMicrosoft Azure、Oracle Cloud Infrastructureなどの主要クラウドサービスプロバイダーのクラウドサービスが提供するPoPと直接データセンター内で物理的に接続することができるようになっています。

またSCSKではクロスコネクトを活用したクラウドエクスチェンジサービスである、SCSK Cloud netXchange(SCNX)を提供しています。このサービスを利用すれば複数のクラウドプロバイダーに同時に接続できるため、ネットワーク構成の最適化やコスト削減が可能になります。

まとめ

クロスコネクトにより、PoPや異なるネットワークをデータセンター内で直接物理的に接続することができるため、低遅延、高帯域幅、信頼性、セキュリティ、コスト効率、柔軟性とスケーラビリティなど多くの利点があります。

高速かつ安定した通信環境が得られるため、重要なシステムを運用する企業にとって不可欠なサービスです。

SCSKのnetXデータセンターでは、クロスコネクトを活用したクラウドエクスチェンジサービスであるSCSK Cloud netXchange(SCNX)をご提供しています。SCNXにより、お客様のクラウド接続におけるネットワーク構成の最適化やネットワーク品質向上と低遅延化、通信コスト削減などのメリットを提供しています。

クロスコネクトの導入を検討いただく際は、専門知識と総合的なサポートを提供するSCSKのプロフェッショナルに依頼いただくことで、スムーズな導入と運用を実現できます。

SCSKはハイブリッドクラウド構築の
実績と知見が豊富です。
お気軽にご相談ください。

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