チャットボットとは

チャットボット（Chatbot）は、人間との会話を疑似的に再現できる、自動的に会話を生成するプログラムを指します。テキストや音声による対話を通じてユーザーとやり取りします。

近年はウェブサイトやソーシャルメディアプラットフォームなど、多岐にわたるデジタルチャネルで使用され、顧客サービスの一環として活用されることが多くなっています。マーケティング、組織内部のコミュニケーションなど様々なニーズに対応可能です。ビジネスにおいては、顧客満足度の向上、運用コストの削減、業務効率化が期待できるため、導入する企業は年々増えています。

チャットボットには主に二つの種類があります。

ルール（シナリオ）ベースのチャットボット

事前にプログラムされたルールや決められた会話シナリオに基づいて動作します。ユーザーは選択肢にそって回答していくことが一般的です。特定のタスクどおりに進めば正確な回答にたどり着けるため、ユーザーにとってはシンプルで使いやすい点がメリットです。

ただし、想定していない質問に対応する能力は限定的です。また想定される質問と回答を構築するには時間がかかる点もデメリットといえます。

AIベースのチャットボット

AIと自然言語処理（NLP）を利用して、人間のような対話能力を持つチャットボットです。ユーザーからの自然言語入力を理解し、まるで人間のオペレーターを相手にしているような自然な対話を可能にします。

AIベース型は想定していないユーザーの質問などにも幅広く対応できるため、人的リソースの削減や効率的な活用に役立つことが期待できます。一方、事前に膨大な量のデータを学習させなければならない点がデメリットです。また学習内容を誤ると不適切な会話を行ったり誤った情報を顧客に与えたりするリスクがあり、運用には慎重を要します。

チャットボットは、主に以下の用途で活用されています。

カスタマーサポート

ユーザーからの問い合わせに自動的に応答し、情報を提供したり、問題を解決したりします。これにより、顧客満足度の向上や運用コストの削減につながります。

販売とマーケティング

製品やサービスの推奨、購入の支援、個別のマーケティングキャンペーンなどに使用されます。

内部コミュニケーション

社内での情報共有や問い合わせ応答、タスクの自動化などに活用されます。