Zigbeeとは

Zigbeeとは、主にスマートホームやIoTデバイスなどで使われる無線通信規格の一つ。ミツバチ(Bee)が仲間と情報交換するためにジグザグ(Zig)に飛び回る様子に由来し、デバイス同士が連携して効率的に情報を伝え合う。データ容量などの制限がある一方、省電力、多デバイスとの接続性、低コストといったさまざまなメリットがある。

Zigbee(ジグビー)とは|概要

Zigbeeとは、スマートホームやIoTデバイスで広く使われている無線通信規格の一つです。ミツバチ(Bee)が仲間と情報交換するためにジグザグ(Zig)に飛び回る様子に由来しています。名前が示すように、デバイス同士が連携して効率的に情報を伝え合う点が大きな特徴です。

  • 超低消費電力:ボタン電池一つで数年以上も動作するほど省エネ
  • 安定した多デバイス接続:多くの機器を同時に繋いでも通信が安定
  • 低コスト:デバイスに搭載されるチップが安価なため、製品価格を抑えられる

といった強みから、Zigbeeは特にスマートホーム(照明やセンサー、スイッチ)や産業用IoTといった、数多くのデバイスを常時接続しながらも通信量は少ないネットワークに最適な規格とされています。

Zigbeeの仕組み

Zigbeeの安定性を支えているのが「メッシュネットワーク」と呼ばれる独自の仕組みです。メッシュネットワークでは、ネットワーク上のデバイス同士が相互に通信し、まるで網の目のように複数の経路で繋がります。

Zigbee Hub

例えるなら「バケツリレー」のようなものです。親機(ハブ)から遠い場所にあるデバイスに直接電波が届かなくても、途中にある別のデバイスがデータを中継してくれます。デバイスを追加すればするほど中継点が増え、ネットワーク全体の通信範囲が広がるうえ、通信経路が複数確保されるのも大きな特徴です。その結果、一つのデバイスが故障しても、自動的に別の最適な経路を探して通信を継続でき(自己修復機能)、耐障害性と信頼性も高まります。

Wi-FiやBluetoothとの違い

私たちの生活に馴染み深いWi-FiやBluetoothとZigbeeは、それぞれ得意なことが異なります。どれが一番優れているというわけではなく、用途によって最適な規格が変わってきます。各通信規格の主な特徴は以下の通りです。

Zigbee Bluetooth Wi-Fi
Wi-Fi 低速 (最大250kbps) 中速 (数Mbps) 高速 (Mbps〜Gbps)
高速 (Mbps〜Gbps) 短距離 (30m前後) 短距離 (1~100m) 長距離 (100m以上)
消費電力 極めて低い 低い 高い
接続デバイス数 非常に多い (最大65,536個) 少ない (数台〜数十台) 少ない (数十台)
主な用途 スマートホームや産業用IoT イヤホンなどのウェアラブル端末 動画視聴、大容量データ通信

例えば、一般的な家庭用Wi-Fiルーターに接続できる機器の数には限りがあり、多くのスマートデバイスを繋ぐと不安定になることがあります。また、Bluetoothは基本的に1対1の接続が中心で、家全体をカバーするようなネットワーク構築は得意ではありません。

それに対してZigbeeは、非常に多くのデバイスを一つのネットワークに安定して接続できる設計になっています。そのため、家中に配置した多数のセンサーからの情報を集約したり、複数の照明を一斉に制御したりといった、スマートホームならではの使い方に非常に適しています。

Zigbeeの活用事例

・帰宅時の自動化

  • 玄関のドアに設置した「開閉センサー」がドアの開放を検知します。
  • 人がいることを検知した「人感センサー」が、リビングと廊下の「スマート電球」を自動で点灯させます。

・セキュリティ対策

  • 窓に設置した「開閉センサー」や「振動センサー」が、就寝中や外出中の異常を検知します。
  • 異常を検知すると、ハブを通じてスマートフォンに即座に通知が届きます。
  • 同時に、家中の照明を点滅させて侵入者を威嚇することも可能です。

このように、様々なセンサーとデバイスを組み合わせることで、手動の操作を減らし、より安全で快適な生活を作り出すことができます。

新規格「Matter」との関係性

スマートホーム向けの新しい通信規格として、「Matter(マター)」があります。Matterは、異なるメーカー・通信規格のデバイス同士を簡単に連携させることを目的とした共通言語のようなものです。ZigbeeはMatterと競合するのではなく、むしろ協力し合う関係にあります。
具体的には、「ブリッジ」という機能を持つハブを介して、既存のZigbeeデバイスをMatterのネットワークに参加させることができます。Zigbeeは独自のメッシュネットワークプロトコルを用いているため対応デバイスが限られている一方、ブリッジによってMatterネットワークに加わることで、デバイス間の互換性が高まります。

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