GPT-3.5とは

2022年11月30日にOpenAIが発表した、深層学習の手法を用いた言語モデルGPT、GPT-2、GPT-3の後継バージョン。膨大なテキストデータを用いて学習し、人間が使う言語を「単語の出現確率」によって文章生成する言語モデルで、同社が提供するAIチャットサービス「ChatGPT」に使われている。

GPT-3.5とは|概要

GPT-3.5(Generative Pre-trained Transformer 3.5)は、2020年7月にOpenAIが開発した高度な自然言語技術処理モデルの一つで、同シリーズGPTから続くシリーズの後継モデル(バージョン3.5)を指します。

GPT-3.5は、インターネット等から収集した膨大なデータ、そこから前処理を施したデータセットを用いて学習を行っています。これにより従来の自然言語技術処理モデルの学習量を凌駕し、文章生成、文章の要約、質問応答、翻訳などを、まるで人間が書いているような自然なレベルで作成したり、やり取りしたりすることができます。GPT-3.5は、同社が提供するAIチャットサービスChat GPTに組み込まれており、アカウントを開設すれば誰でも無料で利用できます。

GPT-3.5の活用に関する課題

GPT-3.5はその言語生成能力の高さ、利便性の高さからさまざまな分野ですでに活用されています。しかしGPT-3.5は一部の文脈において誤った情報を生成する可能性があります。あくまでもデータから学習し文章などを生成する言語モデルであるため、生成された情報の正確性については、確認を怠らないよう注意が必要です。

機械学習系の国際会議ICMLは、GPT-3.5などの言語モデルで作成した文章は論文内で使用禁止とする声明を出しています。またGPT-3.5で生成された文章の著作権についても現在、議論が進められています。

(参考)ICML2023:Clarification on Large Language Model Policy LLM

【参考】GPT-4とは
GPT-4は、OpenAIが開発した自然言語処理モデルGPT-3.5の改良バージョンです。ディープラーニング技術の進歩によってさらに高度な言語処理が可能となりました。GPT-4は、GPT-3.5よりさらに自然な文章生成、質問応答、要約などが可能であり、また画像も入力できるマルチモーダルAI(テキストと画像のように、複数のデータ形式に対応したAI)として進化しました。2023年10月時点において、GPT-4はChatGPTの有料版であるChatGPT Plusで利用できます。

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