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デジタルトランスフォーメーションで製造原価を削減
-3D CADデータを使って製造業のコストの見える化と最適化を実現するソリューションとは-

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この記事のポイント

コスト削減を妨げる課題
正確な製造コストテーブルを作成するための2つの課題
ブラックボックス化している製造プロセス
新しいITでコスト削減を変革する
お客様データを使って「aPriori」の導入効果を確認

コスト削減を妨げる課題

近年、製造業界におけるグローバル化の波は各社の想像をはるかに超え、価格競争は激化の一途をたどっています。市場が商品価格そのものを決めてしまい、モノづくり企業がその価格に合わせていくような場面も起きています。そのため、コスト削減を目的として製造拠点のグローバル展開や、グローバルサプライヤーからの部品調達による価格の最適化に取り組んでいる企業もあります。しかしこれらの方法は、短期間では容易に実現できません。

正確な製造コストテーブルを作成するための2つの課題

コストの「見える化」や削減努力を実行するため、膨大な時間や経験を生かし独自の製造コストテーブル(コストテーブル)を作成するケースもあります。しかし、展開した国々での燃料費や物価、労働賃金などの変動により、コスト計算が複雑化し、最適なコストを算出することが難しくなっています。
自社製品に対する正確なコストテーブルを作成する上で、よく耳にする課題は2つあります。
1つ目は、情報収集です。コストテーブルを作成するためには、製造工程、工程で利用する機械、工具、材料費、加えて、地域別の賃率や光熱費など、さまざまな情報収集が必要となり、それに費やす時間と工数は膨大となります。
2つ目は、コストテーブルの維持と運用体制の構築です。例えば、コストテーブルと実際のコストとの差異を分析し、見直すには専門的な知識や経験が必要なため、担当者が限定されてしまう可能性があります。また、新材料や新設備の性能や費用の登録などの運用ルールの明確化や、変動するコストの定期的なアップデートも必要となります。
これらの課題を解決しなければ、利用機会や利用者自体が減少し、情報も更新されず、その結果使われないという悪循環に陥ってしまうのです。

ブラックボックス化している製造プロセス

一方で、サプライヤーから供給される部品価格の推測や妥当性の追求が難しい「調達部品」が多いことも、コスト削減を妨げる理由としてあげられます。
「調達部品」は、「どのようなプロセスで製造されているのか」「何にどれだけのコストがかかっているのか」、ブラックボックスになっているケースがあります。
このブラックボックスの中身を解き明かすことができれば、調達コスト、ひいては、製造コストの全体の改善に繋げることができるのです。

新しいITでコスト削減を変革する

これらの課題解決に有効なソリューションが「aPriori(アプリオリ)」です。
「aPriori」は、3D CADで作成した設計データを読み込み、そのモデルを生産した場合のコストを試算するコストシミュレーションシステムです。
「aPriori」には、標準で材料費や光熱費、労働賃金、保険、設備費など、コストテーブルの作成に必要なデータベースが、世界の地域ごとに用意されています。
このデータベースは定期的に更新されるだけでなく、お客様特有の直接費や間接費などの情報を設定し、登録することが可能です。それにより精度の高いコスト計算を行うことができるのです。

また「aPriori」は、上記のコスト情報に加え、各種製造方法も標準で保持しており、それらをあわせて、仮想製造環境(VPE)として提供しています。
VPEを使ってコスト計算することにより、製造工程、製造地域、設備機器などのコスト比較のシミュレーションを行うことができるのです。
例えば、この出力結果は、サプライヤーが提示した見積価格の妥当性を判断する材料に使ったり、交渉のきっかけとすることが可能となります。
すでに「aPriori」を活用している海外メーカーでは、このVPEを利用して、サプライヤーと共に製造プロセスを作り上げ、より良い製品を製造している、という事例もあります。

「aPriori」の基本操作は簡単です。
3D CADのデータと、4つの基本製造情報を入力し、あとはワンクリックするだけで製造コストを計算できます。
ユーザは「aPriori」のVPEのおかげで、コストや加工に関する専門知識がなくてもコスト試算が可能となります。つまり、製造コストの80%が決定するといわれている設計段階でも、コストを意識する新たな設計文化を社内に創り出せる可能性があります。このようなモノづくりの新しい文化を創り出せれば、より高いコスト削減効果も期待できます。

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お客様データを使って「aPriori」の導入効果を確認

「aPriori」のコストシミュレーションがどれくらい簡単な操作なのか、どういった結果が算出されるのかということに疑問を持たれる方も多いのではないでしょうか。
SCSKでは、無償の操作体験ワークショップ(申込制、毎月開催)や有償トライアルサービスを行っており、有償トライアルサービスではお客様自身の3D CADデータを使ったコストシミュレーションができます。
「aPriori」から出力される詳細な計算結果やその計算根拠を、お客様のコストテーブルやサプライヤーからの見積と比較することで、カタログスペックではわからない実際の効果も体感していただけます。
 
これまで欧米を中心に使われていた「aPriori」は、2015年以降、アジアにも進出しグローバル展開しています。アジア・パシフィック地域では、中国を中心に急速にシェアを広げており、日本でも導入企業が増加しています。
SCSKでは、日本のお客様にとっても有益なソリューションになると考え、これからもご支援してまいります。

(担当:製造エンジニアリング事業本部 デジタルエンジニアリング部 第三課 課長 岩橋 玲子、課長代理 大西 智)

「aPriori」の詳細はこちら

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