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働き方改革のリーディングカンパニーSCSKのキーマンが語る
改革を成功させるためのIT施策とは【後編】

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この記事のポイント

SCSKの働き方改革は、メディアに取り上げられ、社外から高く評価
さらに1歩進んだ「効率化するための働き方改革」を目指す
IT部門の役割は社員がITを自律的に使えるよう環境を整えること

SCSK社内の働き方改革に取り組んできた情報システム担当の2人のキーマンに、これまでの取り組みや成功へのノウハウなどについて話を聞きました。今回は、後編をお伝えします。(前編はこちら

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SCSK株式会社
情報システムグループ長補佐
コーポレートシステム部長
根本 世紀
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SCSK株式会社
情報システムグループ
コーポレートシステム部
三瓶 登志江

SCSKの働き方改革は、メディアに取り上げられ、社外から高く評価

―― 「どこでもWORK」を全社展開してから数年が経過しましたが、効果は予想通りでしたか?

根本:最も大きな変化は、全社員が在宅勤務を当然の選択肢として活用するようになったことでしょうか。以前のような気持ちの上での「申し訳なさ」がなくなってきましたね。また、通勤がなくなることで、心身ともにストレスが減少したという声も少なくありません。
会議ではリモートアクセスの参加者がいることが前提という認識が浸透し、会議資料のデジタル化によるペーパーダイエットが定着しました。印刷枚数も約30%削減することができました。

根本:Skypeの導入で電話での通話が減少し、冗長的な情報連携や曖昧で抽象的な依頼や指示が少なくなりました。チャットやWeb会議で情報連携することで、メールの発信件数も減少しています。
こうしたSCSKの働き方改革への取り組みは、2014年頃から注目され始め、メディアなどにも度々取り上げられるとともに、関係省庁や報道機関などから数々の賞を受賞するほど、高い評価を受けるようになりました。

SCSKの働き方改革に関する主な受賞歴
・経済産業省・東京証券取引所 「なでしこ銘柄 」に4年連続で選定(2015年~2018年)
・経済産業省・東京証券取引所 「健康経営銘柄 」に4年連続で選定(2015年~2018年)
・日本経済新聞社 「人を活かす会社調査」 総合ランキング上位に3年連続で選定
(2014年~2015年1位、2016年3位)
・情報化月間 「情報化推進個人等の表彰」 経済産業大臣賞 受賞(2015年)
・「女性が輝く先進企業表彰」 内閣総理大臣表彰 受賞(2015年)
・厚生労働省 「第5回 健康寿命をのばそう!アワード」(生活習慣病予防分野)厚生労働大臣最優秀賞 受賞(2016年)
・厚生労働省 「働きやすく生産性の高い企業・職場表彰」 最優秀賞(厚生労働大臣賞) 受賞(2017年)
・日本経済新聞社「日経Smart Work 大賞 2018」 人材活用力部門賞 受賞(2018年)
・一般社団法人日本テレワーク協会「第18回 テレワーク推進賞」最高賞(会長賞)受賞(2018年)

―― 社員の意識改革も進んでいるようですね。

三瓶:社員にとって最も喜ばしいことは、「働き方」の選択肢が増えたことではないかと考えています。改革といっても、全社員一律に働き方を変えるように強いるのではありません。例えば働く場所なら、在宅勤務やフリーアドレス、集中席などを、社員それぞれの状況や事情に応じて柔軟に選べるようになりました。

根本:働き方改革は、最初から全て上手くいっていた訳ではありません。この数年で定着してきました。出社しない人を仕事していないと考えてしまう雰囲気はほぼなくなり、個人の事情を尊重できる会社に成熟したと強く感じています。

図3 SCSKが取り組んできた働き方改革の成果

図3 SCSKが取り組んできた働き方改革の成果

三瓶:私も同意見です。子育て中の社員や、諸事情で週5日出社できない社員にとって、負い目を感じることなく在宅勤務を活用できるようになったことが非常に大きなメリットとなっています。育児に積極的に参加する男性社員が順調に増えてきたことも大きな成果だと感じています。

さらに1歩進んだ「効率化するための働き方改革」を目指す

―― SCSKは「テレワーク・デイ」にも参加しました。

根本:2020年東京オリンピック・パラリンピックの混雑回避を想定し、2017年7月24日に国や経済界が連携して試行された「テレワーク・デイ」が開催されました。当日は、社員約2,000名が参加して在宅勤務での業務連携にチャレンジしました。これを滞りなく遂行できたことが契機となり、社内のリモートワーク実施率も高まりました。

三瓶:そのイベントでは、2,000人分のテレワークにネットワークが耐えられるか緊張の1日でしたが、結果的には目立った支障やトラブルもなく、無事に切り抜けることができました。

―― コーポレートシステム部が働き方改革を進めていく上でのやりがいとは、何ですか?

三瓶:コーポレートシステム部は、社内システムの運用に日々尽力しています。社内システムは、正常に動いていることが当たり前であり、これまでは正常な運用への努力に対して感謝の言葉を掛けられるような機会はあまりありませんでした。しかし、働き方改革を進める中で、子育て中の社員などから、「働き方の選択肢を増やしてくれてありがとう」といった声を掛けられる機会が増えました。今は改革に貢献しているという実感が、大きなやりがいに繋がっています。

―― コーポレートシステム部としては、今後どのような働き方改革をめざすのでしょうか?

根本:“働く場所を変える”という改革は実現できたと思っています。今後は、さらに一歩踏み込んでプロセス/ルールを見直し、“効率化するための働き方改革”を目指しています。具体的には、
 1)電子ホワイトボードや議事録AI、グループチャットなどのデジタルツールを活用した会議の効率化
 2)AIと連動するインテリジェントRPAを導入し、サポートデスクなどソフトウェアロボットに任せられる業務を移管して、業務の省力化を図る

根本:その上で、蓄積した経験と知見を外部に提供することも視野に入れています。これからのIT部門は、自社のためだけに何かを作るのではなく、自社の考え方をショーケースにして、お客様の業務に役立てていただくことも必要だと感じているからです。そのため、関連サービスやソリューションを全てカタログ化するとともに、営業支援やお客様にご紹介するためのWebサイトも作り始めています。

IT部門の役割は社員がITを自律的に使えるよう環境を整えること

――最後に、これから働き方改革を始める会社のIT部門へメッセージをお願いします。

三瓶:具体的な進め方については、企業それぞれの雰囲気やモチベーション、条件などがあるので一概には言えません。しかし、IT部門の基本的な役割は、ソリューションの検討や導入だけではなく、社員の皆さんがそれを自分の生産性や効率を向上させるための道具として自律的に使える環境を整えることだと考えています。
そうすることによって、心理・制度の両面からきめ細やかに一人ひとりの社員に適した活躍の場を提供する真の働き方改革の実現が可能になるはずです。SCSKにはそのノウハウが豊富にあります。今後は、広くお客さまにもご提供できればと考えています。

根本:ITだけ導入してもフォローアップ体制が整わなければ改革は頓挫し、制度だけを整備してもITが支えなければ改革は遅々として進みません。ITと制度は車の両輪と考え、バランスよく連携させながら改革を進めることが成功のポイントです。
どこを改善すれば働き方改革のハードルを越えられるのか、SCSKが経験と知見をフルに活用して最適なご提案をさせていただきます。

●「健康経営」は特定非営利法人健康経営研究会の登録商標です。

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