HULFT Squareで実現するSalesforceとKintoneのデータ連携
HULFT Square はスモールスタートで導入を開始できることから一部門でご利用中のKintoneやSalesforceとの連携に多く用いられています。今回はKintoneとSalesforceとの連携をHULFT Square で実施するユースケースを紹介します。

背景と導入の狙い
営業部門では、Salesforceを中心に顧客情報の管理を行い、Kintoneを用いてプロジェクトやタスクの進捗を管理しています。しかし、両システム間のデータ連携が手動で行われており、情報の二重管理や更新漏れが発生しやすい状況でした。
そこで、HULFT Squareを活用し、SalesforceとKintone間のデータ連携を自動化・リアルタイム化することで、営業活動の精度とスピードを向上させることを目的としました。
課題の具体化
- Salesforceに登録された顧客情報をKintoneに自動同期したい
- 商談の進捗をKintoneで管理しつつ、Salesforceとリアルタイムで連携したい
- 手動更新による人的ミスの削減と、営業活動の可視化を実現したい
技術的アプローチと処理フロー
【1】顧客情報のバッチ同期
処理内容:
- HULFT SquareのSalesforceコネクターを用いて、顧客情報を取得
- 必要な項目を整形・変換(例:部署名の正規化、日付フォーマットの統一)
- Kintoneの顧客管理アプリに対して更新処理を実施
実行方式:
- HULFT Squareのジョブ機能を活用し、毎日0時にバッチ処理を自動実行
- エラーログや更新件数を管理者に通知する設計
【2】商談進捗のリアルタイム連携
処理内容:
- Salesforceで商談ステータスが変更された際に、HULFT Squareがイベントを検知
- 該当するKintoneのプロジェクト管理アプリに対して、進捗情報を即時反映
実行方式:
- HULFT SquareのREST APIジョブ機能を活用し、リアルタイムで処理を実行
- 更新履歴をKintoneのコメント欄に記録することで、変更のトレーサビリティを確保
※ジョブ機能:データ連携を行うためのきっかけ(スケジュールやAPIコールをきっかけに設定可能)
導入効果と成果
項目 |
Before |
After |
顧客情報の更新作業 |
手動・属人化 |
自動・標準化 |
商談進捗の反映 |
遅延・抜け漏れ |
リアルタイム・正確 |
情報確認の工数 |
約30分/日 |
約5分/日 |
- 営業チームの情報確認・更新作業が大幅に削減
- 商談の進捗がリアルタイムで共有されることで、意思決定のスピードが向上
- 結果として、営業成果の向上とプロジェクトのリードタイム短縮が実現
HULFT Square の導入メリット
- ノーコード・ローコードでの連携構築が可能
- Kintone・Salesforce両方の公式コネクターを標準搭載
- REST APIやジョブスケジューラーにより、バッチ・リアルタイム両対応
- スモールスタートで導入でき、部門単位での展開が容易
今後の展望
- 他部門(マーケティング・カスタマーサポート)への横展開
- BIツール(Tableau, Power BI)との連携による営業分析の高度化
- SlackやTeamsとの通知連携で、営業チームの即応性向上
- AIによる商談予測モデルとの連携も視野に