HOME技術コラムDX推進の鍵を握る「データ連携」その必要性と最適な手法の選び方
日本政府が旗振り役となって推進する「DX(デジタルトランスフォーメーション)」は、企業の競争力を左右する重要な取り組みです。その中核を担うのが「データ連携」です。部門やシステムを越えて情報をつなぎ、業務の効率化や新たな価値創出を実現するためには、適切な連携基盤の整備が不可欠です。
DX化において、データ連携は単なる技術的な課題ではなく、企業全体の変革を支える戦略的な要素です。以下の5つの観点から、その重要性を整理します。
これらのメリットは、経営層や現場社員、更には取引先や顧客にまで波及し、企業全体の価値向上に繋がります。
現代の企業システムは、クラウドやオンプレミス、SaaSなど多様な環境に分散しており、部署やチームごとに異なるシステムが乱立しています。そのため、データ連携の手法も一律ではなく、目的や環境に応じた選定が求められます。
以下は、代表的な3つの連携手法の比較です。
項目 | iPaaS | EAI | API連携(スクラッチ開発) |
---|---|---|---|
提供形態 | クラウドベース(SaaS) | オンプレミス(要インストール) | 自社開発または外部API |
導入スピード | ◎ | ○(インストールが必要) | ×(設計・開発が必要) |
接続対象の広さ | SaaS、クラウドが中心 | オンプレシステムが中心だがクラウドも多い | APIが提供されている対象に限定 |
リアルタイム処理 | ○ | ○ | △(開発が必要) |
開発の自由度 | ×(ベンダに依存) | △(インフラ部分で調整は可能) | ○(設計・開発次第) |
データ変換・マッピング | ◎(GUIベースが多い) | ◎(GUIベースが多い) | ×(設計・開発が必要) |
スケーラビリティ | ◎(クラウド基盤により自動拡張) | △(ハードウェア依存) | △(設計次第で可能) |
セキュリティ | △(ベンダに依存) | ○(自社で制御可能) | △(実装次第) |
保守・運用負荷 | ◎(ベンダが管理) | ○ | × |
コスト構造 | 月額/年額のサブスクリプション | 初期投資+保守コスト | 開発、運用は人に依存 |
将来性・トレンド | ◎(クラウドネイティブ化が進行中) | ○(DX化が進む) | ○(SaaS化が進行中) |
向いているケース | 異種クラウド/SaaS連携、迅速な環境整備 | 大規模な社内基幹システムの統合 | 単機能連携 |
SCSKでは、iPaaS型の「HULFT Square」と、EAI型のソリューション「DataSpider Servista」の両方を取り扱っており、企業の環境や課題に応じて最適な連携手法を提案できます。さらに、Salesforce、Kintone、Snowflakeなどの連携対象システムの構築・運用も一括して支援可能です。
DXを成功に導くためには、単なるシステム導入ではなく、企業全体の情報をつなぐ「データ連携基盤」の整備が不可欠です。SCSKはその実現に向けて、技術と実績に裏打ちされた最適なソリューションを提供します。
データ連携に関するご相談は、ぜひSCSKまでお気軽にお問い合わせください。
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