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技術情報コラム

1. マテリアルズ・インフォマティクス成功の3つのカギ

マテリアルズ・インフォマティクスは、材料開発においてデータサイエンス・機械学習・科学のドメイン知識を活用することで、科学・プロセス・ビジネスに関する新しい知見を手に入れる手法です。

参考:マテリアルズ・インフォマティクスとは

本コラムでは、マテリアルズ・インフォマティクスで成功し、イニシアチブを取るために重要な3つのポイントについて紐解いていきます。

1-1 スマートなデータ管理

AIモデルは信頼性の高い、構造化されたデータを必要とするため、以下3つの観点を備えたスマートなデータ管理機能を持つことが重要になります。

  • 1. 簡便かつ標準化されたデータの取込方法
  • 2. 構造化されていないデータ(例えば顕微鏡写真)を取込み、専門家が考える重要な構造化データ
    (例えば粒子サイズ)に変換できる
  • 3. 研究者がデータに簡単にアクセスし、解釈できる
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データは一度システムの中に入ると、様々な方法で使用されます。マテリアルズ・インフォマティクスでは特定のデータポイントの検索や材料物性の比較などに加え、より洗練された方法で複雑な問題を解決し、科学・ビジネス面での新しい知見を得るためにもデータを使用します。

1-2 材料開発における機械学習

機械学習アルゴリズムにより、入力データ(化学組成、プロセス条件、成分)の違いが、出力(物性、性能)にどのように影響するかを予測することができます。最初の学習データを取込んだ後、まず組成やプロセス条件のような性質の違いが結果の物性にどれだけ影響するか、についての仮説を立てます。学習に使用したデータの分だけ機械学習モデルの精度は上がるので、まばらなデータであれば、最初のモデルの精度はあまり高くないかもしれません。それでもその不確実性の情報から次のテスト候補を絞り込み、そこで得られたデータを使用してモデルを改善することができます。

このシーケンシャルラーニングのプロセスにより、トライアル&エラーよりも効率的に物性を最適化できることが示されています。

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参考:High-Dimensional Materials and Process Optimization Using Data-Driven Experimental Design with Well-Calibrated Uncertainty Estimates.
Julia Ling, Maxwell Hutchinson, Erin Antono, Sean Paradiso, Bryce Meredig. Integrating Materials and Manufacturing Innovation, 6(3),207–21 (2017).

1-3 ドメイン知識

マテリアルズ・インフォマティクスのワークフローに、ドメイン知識(材料の専門知識)を組み込むことには次のような効果があります。

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2. マテリアルズ・インフォマティクスで達成できること

このような、スマートなデータ管理、AI、ドメイン知識を組み合わせることにより、単に新素材の性能を最適化するだけでなく、以下のことを実現できます。

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マテリアルズ・インフォマティクスの仕組みを取り入れることには、実験ノートや研究者の頭の中にしかなかった有益な情報を捉え組織で共有できる、といったメリットもあり、担当者がいなくなっても知識と経験は失われません。マテリアルズ・インフォマティクスにより、新しいプロジェクトや判断をする場合でも、先人の知恵を確実に活かすことができるようになります。

Citrine Platformは、マテリアルズ・インフォマティクスに必要となる各種機能が搭載されたプラットフォームです。Citrine Platformの過去のセミナー動画は、SCSK動画配信サイトでご覧いただけます。ぜひこの機会にご視聴下さい。

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