SCSK生産技術CAEセミナー2015
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2015年5月19日(火)、SCSK株式会社主催「SCSK生産技術CAEセミナー2015」を開催しました。
本セミナーでは、基調講演に日産自動車株式会社様をお迎えし、車両開発のデジタル化についての取り組みをご講演いただきました。また基調講演の後には分科会形式で、SCSKが長年にわたって培ってきたCAE技術の経験、知見の集大成として鋳造・鍛造・樹脂成形・プレス分野を中心に各CAEツールをご紹介するとともに、構造解析ソフトとの連成事例などについてご説明しました。
当日は、たくさんの皆様にご来場いただき誠にありがとうございました。
開催案内
主催 | SCSK株式会社 |
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日時 | 2015年05月19日(火) 13:00~17:30 (12:00 受付開始) |
会場 |
AP東京八重洲通り 11F
東京都中央区京橋1丁目10番7号 KPP八重洲ビル |
定員 | 200名 |
セミナープログラム
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13:00~14:15 -
14:15~14:30 休憩
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17:10~17:30 展示スペース見学
セミナー概要
13:00~13:10
開会のご挨拶
SCSK株式会社 製造エンジニアリング事業本部 解析ソリューション部
部長 小峰 正樹
開会に先立ち、SCSK 製造エンジニアリング事業本部 解析ソリューション部 部長 小峰より、開会のご挨拶とともに本セミナーの概要についてご説明しました。

13:10~13:50
基調講演:「日産自動車におけるデジタルイノベーション」
日産自動車株式会社 グローバル情報システム本部 エンジニアリングシステム部
部長 山本 泰司 様
日産自動車様では1990年代から “3Dデータを衝” とする車両開発のデジタル化を推進されてきました。そのなかで、BOMと連携した3Dデータをマスターとすることにより、設計・CAE・生産性検討などのコンカレント・エンジニアリングを実現され、さらに海外開発拠点やルノー社とのコラボラティブ・エンジニアリングにも効率的に対応されております。
基調講演では、「日産自動車におけるデジタルイノベーション」と題し、日産自動車様での自動車開発におけるデジタル化の歴史をはじめ、これまでの豊富な事例についてご説明いただくとともに、グローバル対応でのデータマネジメントについて詳細にご説明いただきました。あわせて、今後に向けた最新の取り組み、重点施策についてもご紹介いただきました。

13:50~14:00
ADVENTUREClusterご紹介:「生産技術分野における大規模構造解析ソフトADVENTUREClusterの活用」
SCSK株式会社 製造エンジニアリング事業本部 解析ソリューション部
今井 雅則
「ADVENTURECluster」は、ADVENTUREプロジェクト(設計用大規模計算力学システム開発プロジェクト=日本学術振興会未来開拓推進事業)の成果をもとに、SCSKグループの株式会社アライドエンジニアリングが開発した、国産・大規模・スピード・収束性が特長の構造解析ソフトウェアです。
本セッションでは、生産技術分野での代表的な解析におけるADVENTURECluster活用例をご説明するとともに、「MAGMA」「FORGE」「Autodesk Simulation Moldflow」「HyperForm」などのSCSKが提供する解析ソリューションとADVENTUREClusterのスムーズな連成事例についてご紹介しました。

14:00~14:15
GRANTA MIご紹介:「生産技術CAEにおける材料物性データ管理の重要性」
SCSK株式会社 製造エンジニアリング事業本部 解析ソリューション部
村上 敦
英国Granta Design社製「GRANTA MI」は、CAE業務効率化のための「材料知識共有ソリューション」です。自動車・航空機の「研究開発から生産技術」にわたるシミュレーションプロセスにおいて材料知識を一貫して共有できるしくみを提供可能です。
本セッションでは、SCSKが本年4月より販売開始した「GRANTA MI」の特長および具体的な活用方法をデモを交えてご説明するとともに、CAE製品との連携により発揮するメリットについてご紹介しました。


分科会Aでは、鋳造CAEソフトウェアとして広くお使いいただいております「MAGMASOFT」をご紹介しました。あわせて鋳造、ダイカストにおける流れ、凝固、残留応力、変形、ワレ、金型の解析事例などをご紹介。また、MAGMASOFTがバージョンアップいたしまして、オプティマイゼーション機能などの最新機能についてもご紹介しました。
■セッション1 : 最新版MAGMA5 v5.3 概要紹介
各種鋳造材料、プロセスに特化した機能(鋳鉄、鋳鋼、アルミニウム、ダイカスト、低圧鋳造、その他)など、MAGMASOFTの概要を、 最新バージョンであるMAGMA5 v5.3の各種機能の含めて紹介しました。
■セッション2 : 鋳造条件・形状の自動最適化の事例
鋳造CAEでは難易度が高かったOptimization機能がついにMAGMA5 v5.3へに搭載されました。
鋳造に特化した機能・テンプレート・GUIなどMAGMA5 v5.3のOptimization機能をデモ・事例を交えて詳細にご紹介しました。
<Optimization事例トピックス>
「溶湯成分」「鋳造条件」「方案形状」「パラメーター自動フィッティング(逆解析)」「統計分析」「管理幅」
■セッション3 : 鋳造品の残留応力/変形/ワレの解析手法・事例
MAGMA5 v5.3ではソルバ、データベースが改良され、より高精度・広範囲な解析が可能となりました。
これにより鋳鉄・鋳鋼・非鉄・ダイカストにおける、
鋳造 ~ 型ばらし/型開き ~ 方案切断 ~ 熱処理 ~ 加工
をワンストップでシミュレートすることが可能となります。
本セッションではこれらの機能を実例を交えてご紹介しました。
■セッション4 : 高寿命な金型をつくるために
鋳造CAEにおける金型へのさまざまなアプローチ方法をご紹介しました。
- MAGMASOFTを利用した金型寿命の予測機能
- 金型の高精度な大規模&高速な構造解析 ADVENTURECluster + MAGMA5 v5.3
「製品・冷却・複雑入れ子・冷却・ボルト・押しピン…etc」

分科会Bでは、鍛造CAEソフトウェアである「FORGE」のご紹介、および近年、ニーズの高いFORGEの熱処理機能についてご紹介しました。
プレス加工CAEソフトウェア「HyperForm」が2014年12月に新しいGUIになりました。以前よりも格段に使いやすくなったHyperForm新GUIのご紹介しました。あわせて、SCSKの【接合ソリューション】についてご紹介しました。
■セッション1 : 塑性加工CAEソフトウェアFORGEのご紹介
近年、成形解析の領域だけでなく、後工程の熱処理や機械加工、金型の寿命予測といった塑性加工プロセス全てにおける解析ニーズが高まっています。本セッションでは、FORGEを活用したさまざまな活用事例について、ご紹介しました。
■セッション2 : SCSKの接合技術CAEについての取り組み
高精度かつ高信頼な接合技術の実現のためにCAEの活用が進んでいます。SCSK取扱いのCAEソリューションでのスポット溶接・機械接合に関する解析事例と最新情報をご紹介しました。
■セッション3 : プレス成形CAEソフトウェアHyperForm新GUIご紹介
HyperFormは低コストながら高いパフォーマンスを発揮できる板成形シミュレーションソフトです。
HyperWorksとして活用することで板成形のみならずプレス関連の解析や、その他さまざまな解析を行うことが可能です。今回は新たに追加された直感的で分かり易いnew GUIを中心にご紹介しました。
■セッション4 : HyperForm/FORGE熱処理機能のご紹介
最終品質の向上を目的として、熱処理解析が注力されています。FORGEにおける熱処理解析(一般熱処理、高周波加熱、浸炭処理)とホットスタンピングといった熱処理加工についてご紹介しました。

分科会Cでは、樹脂流動解析ソフトウェアである「Autodesk Moldflow」の最新版2016の技術情報ををいち早くご紹介しました。
また、2013年より国内のお客様にご紹介を開始いたしましたコンピュータ支援による先進的材料開発と実験をおこなうソフトウェア「GeoDict」をCFRP/CFRTP等の樹脂複合材の強度予測に用いた海外事例をご紹介しました。
■セッション1 : Autodesk Moldflow 2016バージョン新機能のご紹介
4/9にリリースされたばかりのAutodesk Moldflow 2016の新機能や変更点に関する情報をいち早くお届けしました。今年から製品名もAutodesk Moldflowに変わり、最先端をいくさまざまな機能が追加・強化されています。
本セッションでは講師にオートデスク株式会社 宮崎様をお招きし、ご発表いただきました。
■セッション2 : 世界初。SMC/RTM繊維複合材における高精度構造解析ソリューションのご紹介
軽量化や低燃費化を背景とした金属部品の樹脂化やモジュール化が今後、さらに加速していきます。
本セッションでは、自動車部品などの分野で更に活用が進むと思われる熱可塑性樹脂炭素繊維複合材(CFRTP)の成形や、製品強度の高精度予測をシミュレーションにて予測していくためのSCSK独自の新しいソリューションをご紹介しました。
■セッション3 : 株式会社コベルコ科研様事例発表
■セッション4 : バーチャルラボラトリー「GeoDict」(仮想材料構造生成・特性計算ソフトウェア)のご紹介
GeoDict (ジオディクト)は、リチウムイオン二次電池や燃料電池、繊維複合材、不織布フィルタや触媒などの複雑材料構造を容易に作成し、それら構造をベースとした精密な材料特性や機能評価を計算して最適化することができる革新的な材料開発総合パッケージソフトウェアです。
従来おこなわれている試料やテストピース有りきの材料開発プロセスと併用、または置き換えていただくことで、新素材や高機能材料の開発プロセスを標準化し、開発にかかる膨大なコストや時間を大幅に削減することができます。
本セッションでは、今注目されている炭素繊維複合材における海外での利用事例をご紹介しました。
展示コーナー
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