第一回目の記事ではINFINIDATのInfiniBox®(インフィニボックス)について簡単に紹介しましたが、第二回目はInfiniBox®(インフィニボックス)のハードウェアに触れたいと思います。
INFINIDAT(インフィニダット)のInfiniBox®(インフィニボックス)は、INFINIDAT社の独自ソフトウェアとコモディティハードウェアの組み合わせによるソフトウェアデファインドストレージ(SDS)アプライアンスです。
アプライアンスに使用されているハードウェアはINFINIDATのラボで検証済みのものが利用されており、安定した性能と業界最高水準のサポートを保証しています。
INFINIDATのInfiniBox®のハードウェアコンポーネントは専用ラック(高さ42Uの19インチラック)に搭載された状態で出荷されます。
ただし、お客様のご要望によっては既設ラックへの搭載も可能(※ただし、設置条件を満たす必要があります。)です。
全てのInfiniBox®は出荷前に数週間のヒートランを行いハードウェアの初期不良を排除しています。
また、設置したタイミングでもスクリプトにて、全自動で全てのコンポーネントの健全性やケーブルの配線状態も含め確認します。
InfiniBox®は大きく3つ(F23zz、F43zz、F63zzシリーズ)の
シリーズがありますが、どれも高さ42Uのラックで提供されます。各シリーズの違いはラック下部に搭載される高さ4Uのディスクエンクロージャの搭載数となります。
全てのシリーズで同一のハードウェア構成とすることで、効率の良い保守サポートが期待できます。
各シリーズのラック搭載図を「図1」に示します。
各モデルの下二桁の数字(zz)は搭載されているNL-SASディスクのテラバイトの容量を示しており、各モデルには03TB、
04TB、06TB、08TB、12TBのディスクが搭載されています。
現在リリースされているモデルラインアップを「表1」に示します。
InfiniBox®の主なハードウェアのコンポーネントを「図2-1」及び、「図2-2」に示します。
InfiniBox®は入力電源に対する冗長化も考慮された設計になっています。
最も重要なサーバノードに対する給電は、ATS(Automatic Transfer Switch)およびBBU(バッテリーバックアップユニット)により保護されます。
仮にATSおよびBBUが全て故障してもサーバノードへの給電はPDUから行われます。サーバノードに対する電源系統図を「図3」に示します。
InfiniBox®の最大の特徴はハードウェアの増設オプションが無いことです。
例えばF2303をF4303にアップグレードすることは出来ません。
INFINIDATはストレージに対するお客様の手間を軽減するため全てのソフトウェアの機能やハードウェアのワランティーも本体に含んでいます。
モデルの選定も 1.)必要となるストレージ容量、および 2.)IOPS性能のご要件のみに準じて行います。
お客様はストレージの専門的な知識(メディア(HDDかSSDか)の特性や、複雑なRAID構成)を理解することなく、モデル選定ができます。
唯一のオプションは外部インターフェイスの種別(10GbEか25GbE、16Gb FCか32Gb FC)およびリードキャッシュ用途で利用するフラッシュ(SSD)の容量だけです。
InfiniBox®のソフトウェアはシステムが常に最適な性能を発揮するよう設計されており、お客様はストレージ容量の管理だけ行います。
導入後のハードウェアの増設オプションが無いためソフトウェアの構造もシンプルとなり、他のエンタープライズストレージと比べソフトウェアの不具合(バグ)も極端に少ないです。
InfiniBox®は機器自体をご購入いただく以外に、ストレージサービスとしてもご利用いただけます。
購入方式にはCAPEX(全容量買取)とCoD(部分買取)方式があります。CoD方式の場合、ストレージの容量増設が必要となったタイミングで10TB単位にハードウェアの増設無しに追加購入と利用が可能となります。
月額課金のFLX(ストレージサービス)も選択いただけます。お客様は利用シーンにあわせて買取かサービスかを選択します。
●Point
今回は、InfiniBox®のハードウェアについて紹介しました。
主要部分は全て三重化されており、様々な部位の二重障害にも対応できる設計がされています。