InfiniBox®

革新的大容量
ストレージシステム
第一回記事:新しい発想のエンタープライズストレージInfiniBox

はじめに

近年デジタル化が進むにつれて、企業が取り扱うデータ量が飛躍的に増えています。
DX(デジタルトランフォーメーション)はストレージに対する要求は容量の増大や複雑性を増しています。
当社は数年前より企業が取り扱うデータ量の増大とデータの価値に注目し、ペタバイトを超える膨大なデータの保存や活用を可能とするINFINIDAT(インフィニダット)社のInfiniBox®(インフィニボックス)の取り扱いを開始しました。
徹底的に無駄を省きコスト削減を追求し、まったく新しい発想で設計されたINFINIDATのInfiniBox®の特徴についてご紹介いたします。

InfiniBox®登場の背景

2011年当時INFINIDATの創業者であるモシェ ヤナイ氏は、ペタバイトを超える大容量でかつ高速なI/O処理が必要となる遺伝子研究におけるストレージの要件を満たす製品を開発すべくINFINIDATを設立しました。
ヤナイ氏は30年以上エンタープライズストレージ業界に従事し様々なエンタープライズストレージ製品を世に送り出してきました。EMC社(現Dell Technologies社)のSymmetrixやIBM XIVはヤナイ氏が設計した製品です。
長年に渡るエンタープライズストレージの経験や知見を活かし、ストレージに求められる要件である、高いパフォーマンス、高い可用性、低いコストを全て満たす画期的なエンタープライズストレージInfiniBox®を開発しました。

INFINIDATの設計思想と特徴
(低いTCO、高いROIを実現)

INFINIDATは独自のソフトウェアに技術により、徹底的に無駄を省きお客様の最善の利益を追求することを設計思想としています。
専用のハードウェアを開発することなくコモディティハードウェアを利用し、モデルラインアップや追加で選択できるオプションも絞ることで導入前後のお客様の負担を限りなく軽減しています。
INFINIDATの技術は独自のソフトウェアにあり、ペタバイト以上の容量を持ちながらオールフラッシュ同等のIO処理性能、セブンナイン(99.99999%)の連続稼働率を実現しています。
企業が保有しているストレージに対するアクセス頻度を分析すると海上に浮かぶ氷山に例えることができます。
INFINIDATは長年の経験からエンタープライズストレージに対するアクセスの99%は氷山の海面上に現れている部分に行われ、これは全体の約6%の部分にあたります。 アクセス頻度の少ない残り約94%の部分は海面下にあります。
INFINIDATはアクセス頻度に応じてストレージメディアを選択し、データの配置を人工知能で自動的に制御するニューラルキャッシュ技術を開発しました。
このニューラルキャッシュ技術はInfiniBox®に対するアクセスパターンをAI(機械学習)により自己学習し、平均90%以上のキャッシュヒット率を実現し、 高いI/O処理性能を維持しながらペタバイトを超えるデータを効率よく保存して活用いただけます。

図1.ストレージに対するアクセス頻度と海面上に浮かぶ氷山

InfiniBox®の特徴
InfiniBox®は以下の特長を持ちます。

Faster Faster than All-Flash
(オールフラッシュストレージよりも高速)

大容量キャッシュ(最大371テラバイト(DRAM×3テラバイト+SSD×368テラバイト)を搭載し、200万IOPSのIO処理性能を実現
人工知能によるキャッシュ制御(ニューラルキャッシュ)により90%以上のキャッシュヒット率(DRAMキャッシュヒット率80%+SSDキャッシュヒット率10%)を実現


Reliable 高い信頼性

三重化されたハードウェアと独自のソフトウェアRAID(InfiniRAID)によりセブンナイン(99.99999%)の連続稼働率を実現
性能影響のない次世代スナップショット(InfiniSnap)と同期/非同期/Active-Activeレプリケーションによりデータの更なる可用性の向上が可能


Scalable ペタバイト以上のスケール

42Uで4ペタバイトの論理容量(圧縮効果含まず)
ユニファイド(マルチプロトコル(ブロックおよびファイル))対応


Lowest TCO 優れた経済性

一般的なコモディティハードウェアを利用することでハードウェアのコストを削減
アクセス頻度により3種類のストレージメディア(DRAM、SSD、NL-SAS)を利用してメディアコストを削減
オールインワン(ソフトウェアの機能やサーポート費用込み(バージョンアップ作業を含む))


最適化されたハードウェアで最も優れたTCOを実現

InfiniBox®は可用性や性能を犠牲にすることなく、ハードウェアの構成を可能な限りシンプルにしています。 
オプションで選択できるのは、FLASH(SSD)の容量(0TB、28TB、46TB、92B、184TB、368TBから選択)と、ホスト接続のためのインターフェイス種別 (10Gbまたは25Gbイーサネットや16Gbまたは32Gbファイバーチャネルか)のみ。


ホスト接続

●プロトコル:
ファイバーチャネル、iSCSI、NFSv3、SMB、NVMe/TCP 
●インターフェイス:
10Gb/25Gb*イーサネット×12ポート(オプション選択)
10GbEイーサネット×6ポート
16Gb/32Gb*ファイバーチャネル×24ポート(オプション選択)


データ処理レイヤ

コントローラノード×3(Active/Active/Activeクラスタ構成)
InfiniBandのインターコネクト(IBスイッチ無し)


大容量キャッシュレイヤ

●DRAM:
最大3TB(モデルにより決定)
●SSD:
最大368TB(標準28TB、0TB、46TB、92TB、184TB、368Bから選択可)


データ保存レイヤ

●DISK:
大容量NL-SAS(3TB~12TB)×最大480ドライブ
(モデルによりドライブ数が決定、全てのコントローラノードからの並列アクセス)
●データ保護:
InfiniRAID(独自のソフトウェアRAID:ダブルパリティ方式)


図2.InfiniBoxのハードウェア構造

進化しつづけるソフトウェア

InfiniBox®のソフトウェアは2013年に出荷開始されてから常に進化を続けています。
機能追加だけでは無く、I/O処理性能は約6倍も向上しました。
お客様はソフトウェアのバージョンアップにより追加機能およびI/O処理性能の向上が得られます。

図3.InfiniBoxソフトウェアのバージョンと性能

まとめ

●Point1
INFINIDAT InfiniBox®はペタバイトを超えるような大容量データの保存、活用に対する課題を解決するために製品化された
●Point2
INFINIDATは、独自のソフトウェアに技術によりお客様の最善の利益を追求することを設計思想としている
●Point3
INFINIDATのソフトウェアは常に進化を続けている


次回は、第二回:InfiniBox®のハードウェア(その1:概要編)と題して
InfiniBox®のハードウェア構成とラインアップについてお届けします。

【著者紹介】
INFINIDAT製品技術責任者
遠藤秀喜(えんどうひでき)

【略歴】
最先端のエンタープライズ向けストレージ製品の技術を担当
SIerの立場から長年エンタープライズストレージの研究を続ける
エンタープライズストレージのエバンジェリスト

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