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ASTERIA Warpメジャーバージョンアップ解説!運用・管理に役立つ新機能紹介

投稿日
2025.08.28
カテゴリー
バージョンアップ情報

ASTERIA Warpは簡単にデータ連携を実現できるEAIツールですが、通常、年に2回バージョンアップリリースがあり、様々な新機能や変更が追加されます。そんなASTERIA Warpが2024年12月24日にリリースされた2412バージョンにてメジャーバージョンアップされました。

今回はメジャーバージョンアップによる変更点や追加された機能、メジャーバージョンアップの主な注意点をご紹介させていただきます。 ASTERIA Warpの便利機能についてもご紹介しておりますため、既にASTERIA Warpを導入済みのお客様だけなく、新規導入をご検討中のお客様にも必見の内容となっております!

ASTERIA Warpのメジャーバージョンアップ

メジャーバージョンアップにより、デフォルトのインストール先Windowsサービス表示名などが変更されたほか、実行環境として使用されるJavaが、「Java21」に変更されました(これまでのバージョンでは「Java8」でした)。

このほかにもメジャーバージョンアップにより様々な変更が入っており、ASTERIA Warpがより使いやすくなる新機能も追加されております。
今回はメジャーバージョンアップ時の2412バージョンより追加された機能の内、以下の2つの便利機能をご紹介します。

  • フローメトリクス機能
  • ユーザー権限カスタマイズ機能

※フローメトリクス機能、ユーザー権限カスタマイズ機能の利用可否はご契約のエディション(プラン)によって異なります。エディションごとの機能をまとめた記事がございますので、詳細は下記をご参照ください。

これで迷わない!ASTERIA Warp最適プランの選び方

フローメトリクス機能

ASTERIA Warpではデータ連携のフローを同時に複数実行したり、数秒間隔で同じ処理を実行することが可能ですが、実行回数やエラー発生回数を確認するには大量に出力されたログを確認するなど労力がかかります。 そんな労力をかけずに、フローの調査ができる機能が「フローメトリクス機能」です。

フローメトリクス機能ではフローごとに、「平均実行時間」「最大実行時間」「実行回数」「エラー発生回数」をグラフとして表示することができるため、グラフィカルに実行状況の確認が可能となります。

パフォーマンスの調査や実行スケジュールを立てるなどの運用・保守の面で役立つ

ログから実行回数やエラー発生回数を確認する方法と比べ、確認時間短縮による工数削減や人的確認による確認ミスをなくすことが期待できる

膨大なログも自動でグラフ化。ASTERIAで稼働状況を迅速かつ可視的に管理

また、各グラフを拡大したり、グラフ拡大後に凡例をクリックすることで、一部フロー情報を一時的に非表示に切り替えることも可能となります。さらに実行ユーザーごとやフローごとに、表示する情報にフィルターをかけることも可能となります。
これにより実行するフロー数が多い場合でも特定のフロー情報を簡単に確認することが可能です。

ASTERIA Warpで、システムの稼働状況をリアルタイムに可視化。実行回数、エラー発生数、処理時間を一目で把握

なお、フローメトリクス機能を使用するには実行情報を保存するためのRDBサーバーが必要となりますが、ASTERIA Warpに内蔵されている「FlowMetricsDataStorage」サービスを利用できますので、RDBサーバーの構築をせずに使用することも可能です。

ユーザー権限カスタマイズ機能

ASTERIA Warpには以下の3種類のユーザー権限があり、権限ごとにフローサービス管理コンソールで操作可能な内容が決まっています。
※フローサービス管理コンソール(FSMC)はASTERIA Warpで使用するユーザーの作成や各サービスの起動、プロキシなどの通信関連設定といった運用に関わる様々な設定をブラウザから行えるツールです。

  • 管理者:自分の管理するドメインに対してすべての権限を持ちます。
  • 開発者:フローデザイナーで開発を行うユーザーを前提にした権限です。該当ユーザで作成したフロー等、自分のものだけを表示・更新・削除できます。ユーザーの管理やサーバーの管理はできません。
  • 運用者:運用時に状況を確認したりするユーザーを前提にした権限です。所属するドメインのすべてのものを表示することだけできます。

そのため、ユーザーによる意図しない設定変更で稼働に影響を及ぼす可能性がありましたが、2412バージョンより操作可能な設定をカスタマイズした権限を作成できる機能が追加されました。

ユーザー設定の操作のみ可能な権限や各サービスの操作のみ可能な権限など、 お客様の運用方法に合わせた権限を持つユーザーの作成が可能

物理的に不必要な操作ができなくなるため、 誤った操作による稼働への影響を減少させることが期待できる

ASTERIA Warpで、システムの稼働状況をリアルタイムに可視化。実行回数、エラー発生数、処理時間を一目で把握

メジャーバージョンアップの注意事項

メジャーバージョンアップにより変更・廃止された機能がありますが、その中でも共通の注意事項として2点ご紹介します。

  • 実行環境としてJava21を使用
    前述しておりますが、ASTERIA Warpの実行環境として使用されるJavaが、メジャーバージョンアップにより「Java8」から「Java21」に変更されております。
    そのため、2412バージョン以降を使用される場合には「Java21」のご用意が必要となります。
  • 旧バージョンからのバージョンアップでは移行ツールの使用が必要
    2406以前のバージョンを使用されている場合、メジャーバージョンアップ後のASTERIA Warpへバージョンアップするには専用の移行ツールを使用する必要があります。
    また、移行ツールの使用にはバージョン指定もありますので、現行環境が指定されたバージョンでない場合には、一度指定のバージョンへバージョンアップ後に移行ツールを使用して2412以降にバージョンアップする必要があります。

おわりに

今回はASTERIA Warpのメジャーバージョンアップによる変更点や追加機能、メジャーバージョンアップの主な注意点についてご紹介しました。
追加機能でより便利になったASTERIA Warpに少しでも興味を持ってくださった方、導入をご検討されたい方など、ぜひSCSKまでお気軽にお問い合わせください。

また、既にASTERIA Warpをご利用中のお客様もぜひこの機会にバージョンアップをご検討されてみてはいかがでしょうか。
バージョンアップの支援も可能なため、バージョンアップに不安がある方もぜひSCSKまでお気軽にお問い合わせください。

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